FREE STYLE 2020 に行ったら、大野智の内側を少しだけ体感した気がした。

大野くんの個展に行ってきたよ。
彼が活動をお休みする時が来るので、記録に残しておこうと思います。
※ネタバレあります。

いつも一緒に嵐を観に(連れて)いってくれる友達が、事前に作品集買っておくといいよと教えてくれて、普段ならあまり出費をしないけれど、今回はなんとなく金曜の夜中の勢いで購入。
プライム会員なので土曜日の昼届いて、個展に行く前に読めた。ありがとうアマプラ。

展示場に入って、智くんが描いた文字を見ると、おお〜本当にいるんだなと、ちょこっとだけライブに来た時のような気持ちになった。
写真撮影ができるのはカイトのジャケットになっているタペストリーと、でかいグリーンヘッド。それ以外は撮影不可なので、そさくさと携帯はしまってじっくり作品を見ることができた。

過去にやってるFREE STYLE/FREE STYLE IIの作品と新作と、それぞれ3分の1ずつくらいなのかな?個人的には、特に新作のものたちが肩肘張らない感じでなんとなく好きだった。

アクリル樹脂をピューッとやるやつ(って本人が作品集のインタビューで言ってた)の中にもいろんな色合いや風合いがあって、なんとなく落ち着く感じがしたな。ああいうもの描いても、毒々しくならず、攻撃的にならず、どこか穏やかな感じが残るのは、本人のお人柄かもしれない。

あと、大野くんが得意な細密画もすごかった。ところどころに、「魂」とか「嵐」とか入ってて、その中に「おやすみ」っていうのが入ってるのも好きだった。笑

あと好きだったのが、ランタンの絵。1つ目もとても良かったけど、2つ目のやつもより好きだった。よかったなぁ。あれがグッズになってたら買おうと思ったんだけど、なくてちょっと残念。


あと、ファンにはたまんないなというのが、子供の頃の落書きや作文、賞状が展示されてたブース。ああいう子供の頃のものって、本当にその人の中身を感じるというか。縄跳びで賞状もらってたり、アルマゲドンの模写がめちゃくちゃうまかったり、ボーリングの球の中身に操縦装置を入れて絶対にストライクが出せちゃう球を考えたり。笑 きっと、いつも頭の中でなんか面白いものないか考えてて、思いついたものを絵にしてみるのにワクワクしたんじゃないかな、とか。自分が描いた絵に、すごい凝ったフォントでタイトル書いちゃう感じとかさ。笑 なんとなく、自分や自分のお兄ちゃんの小さい頃と近しいものも感じて、ああ、きっとこういう子供だったんだなとリアルに伝わってくるものが多くて嬉しかった。個人的には、友達の名前を全部書いて文字数を稼ごうとしてる作文が好きだった。笑 あと噂の2点の数学のテストも、何個か頑張って書いたのに最初の「4」しか合ってないのも、途中の(1)は空欄なのに(2)だけ答え書いてあって、勘で一応書いたんかな〜って感じとか、とてもよかった。笑 テレビで話を聞いてたものが、こうやってその時の背景とともに実在してるってことが、なんだかすごく本人を近くに感じられて、嬉しかった。そして、とても普通の1人の少年だった。

パグの絵も、みっちゃんの絵も、その他の絵もとても「アーティスト」を感じた。

自分の周りには少しだけど、そういうアーティスト気質の人がいて、そういう人たちを見て思うのは、いろんな身の回りの出来事や世の中についてすごく敏感だな、ということ。敏感だからこそその人にしか生めないものがあるけど、それってすごく苦しいことでもあると思う。本人は敏感でいようと思っているわけではなくて、良くも悪くもその敏感さには抗えない人たちで。多くの人が目をつむって受け流してしまうことに、どうしても目をつむることができなくて、苦しまざるを得ないこともあるんじゃないかと思う。

大野くんが実際のところどうかはわからないけど、個展を見て感じたのは、こんな才能を持ってる人が、よく二十何年もアイドルをやってくれたな、ということ。私たちファンにとっては本当にありがたいことだし、確かに彼が嵐でなければ彼の作品がこうやって多くの人に認知されることもなかったかもしれないけど、でもあれだけ多くの人に晒され、「魅せる自分」を形作り、戦わなければいけない環境の中で、よく戦い続けてくれたな、と思った。きっと人より鋭いアンテナを持っていて、その分しんどいこともあったかもしれないのに、よくその感性を守りきってくれたよな、と。
それこそ、いい仲間に囲まれたからこそなのかもしれない。
メンバーに送った絵を見ると、10代の頃から飛び抜けた画力や感性があって、それを優しく受け入れて大切にしてくれたメンバーだったんじゃないかな、と思う。そういう青春時代が、彼らの間にあったんじゃないかな、と思った。想像だけど。


最新の作品たちは、奈良さんの言ってた「迷ってる」とまでは私には分からないけど、昔のようにわかりやすく作りたいものがある状態ではなくて、いい意味で混沌としている感じがした。仕事だってなんだって、何十年もやってきたら、そう簡単に、一問一答みたいに答えがひとつになるわけないだろう。若い時のようにズバッと1種類ではない感じがして、それがきっと本人の中のリアルな状態なんだろうなという感じがした。とてもよかった。

私自身は嵐のファンだけど、休止を発表した時、改めてなんて素敵なグループだと思った。大野くんがもともとテレビに出たいなんて思ってないことは、ファンなら誰でもわかってるだろうし、私的にはテレビ業界は、ものすごく向いている人か、マインドセットができる人か、あるいは少し鈍感な人でない限り、めちゃくちゃしんどい仕事だろうなと思ってるので、大野くんにとってメンバーが、そうやって想いを伝えられる関係性で、それを真摯に受け止めて向き合う人たちだったということに、めちゃくちゃ感動した。よかった、とさえ思った。

個展を見て、改めて、活動休止をしたらぜひ心置きなく自分の好きなことや才能を守ってほしい、と思った。
ギリギリになってしまう前に、ぜひ、自分のことをもっと自由に守りきって欲しい。活動を再開してもしなくても、もうここまで本当にたくさん魅せてもらったから、自分のために生きていてほしい。

観に行けてよかった。またパラパラと作品集見てみよう。
あ、智のカレーパンもとても美味しかったです。さすがでした。

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