才河群青

Çaïquahoix Gounjault (Twitter: @Fumisme) pragmatism/conservatism/Hume/Lévinas/régulation

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最近の記事

山田尚子監督映画『きみの色』:罪の告白で終わらせる青春

映画『きみの色』を見てきた。山田尚子監督の記念碑的な作品になると確信したが、あまり話題になっていないようなので危機感を覚えてレビューを書いた。 内容に言及しているので、念のためネタバレ注意。 作品概要『きみの色』はオリジナルの長編アニメーション映画で、監督は山田尚子。『けいおん!』や『映画 聲の形』、『リズと青い鳥』の監督といえば通じると思う。 脚本は吉田玲子、劇伴は牛尾憲輔であり、監督以外のスタッフも『映画 聲の形』や『リズと青い鳥』や『平家物語』と共通している。

    • 【翻訳】中野剛志・博士論文第4章「我らの科学を人間的に」(1/3)

      第3章はこちら。 中野剛志・博士論文第3章「プレ古典派経済学としての経済ナショナリズム」(前半) 訳者まえがき本記事は次の論文の第4章にあたる 4. 'Let Your Science Be Human' を翻訳したものである。 Nakano, Takeshi. (2004) 'The power of nations: theoretical foundations for economic nationalism', Unpublished PhD thesis, Un

      • 【翻訳】中野剛志・博士論文第3章「プレ古典派経済学としての経済ナショナリズム」(2/2)

        前半はこちらの記事で。 かくして、経済自由主義の前身、あるいは古典派経済学の先駆けといった従来のヒューム観は棄却され、経済ナショナリズムの理論的基礎を確定・検討するための契機が準備されることになる。 以下、訳文について。 原注は【】によって文中に示し、当該パラグラフの下部にその内容を載せた。 []は訳注、あるいは訳者による補足。 第3章 プレ古典派経済学としての経済ナショナリズム3. 経済発展に対するヒュームの懐疑論多くの論者は、経済発展に関するヒュームの楽観論を強

        • 【翻訳】中野剛志・博士論文第3章「プレ古典派経済学としての経済ナショナリズム」(1/2)

          この夏、ヒュームがアツい。ということで、中野剛志の博論のヒュームのパートを訳し始めたが、投稿する頃には秋になってしまった。 訳者まえがき一時期、旧Twitterのタイムラインでヒュームの名前を頻繁に目にすることがあった。デイヴィッド・ヒューム(1711~1776)といえば、中野剛志が、まさにヒュームの学んだエディンバラ大学でヒュームを研究していたのを思い出した。彼の博士論文「The power of nations: theoretical foundations for

        • 山田尚子監督映画『きみの色』:罪の告白で終わらせる青春

        • 【翻訳】中野剛志・博士論文第4章「我らの科学を人間的に」(1/3)

        • 【翻訳】中野剛志・博士論文第3章「プレ古典派経済学としての経済ナショナリズム」(2/2)

        • 【翻訳】中野剛志・博士論文第3章「プレ古典派経済学としての経済ナショナリズム」(1/2)

          中野剛志、山種美術館講演メモ

          令和元年12月14日土曜日、評論家・中野剛志(敬称略)の山種美術館の講演に行ってきた。 録音や撮影は怒られが発生するとのことなので、受付で配られたレジュメにあれこれ走り書きした。レジュメは渋沢栄一の著作『論語と算盤』『青淵百話』などからの抜粋が羅列されているのみで、中野の主張は一切含まれていない。 本記事は中野が口頭で述べたものの断片を書き留めて、加筆添削のうえ箇条書きにしたものである。もちろん、聞き違いや誤解があるかもしれない。あくまで個人的な備忘録くらいに留めておいてい

          中野剛志、山種美術館講演メモ