MSI2021 Groupstageを終えて感じたLJLの本気さ①-後半
昨日(5/11)に行われた「MSI2021 Groupstage Day6」。
DFMがGroup StageからRumble Stageに上がることができるのかが決まる大切な一日でした。
この記事は後半になりますので、もし前半を読んでいなければそちらもお願い致します。
試合内容
ここからは個人的に分岐点となったであろうシーンについて書きます。
lv.1 invade
INFはBottomに重点を置いてゲームメイクをしなければならないので、まず初めにJGがどのようなジャングリングルートを通るのかを知る必要がありました。それがこのinvadeからレッドバフへのワードにより想定から確信へと変わりゲームメイクをより確かなものにしました。
lv.1 Bottomファイト
ここでDFM側がうまくBushを使いkazu選手の見事なCCによってBottomのイグゾーストとADCのHPの8割ほどを奪っていきます。このプレイが正直INF vs DFMの試合の命運を分けたといっても過言ではないと思います。
このプレイが発生したことによって、ジャングリングルートまで確信し、完璧だと思われていたINF側のJGのゲームメイクのプランが崩壊しました。
更には、この後lv2先行の圧をかけつつミニオンウェーブをタワー下に押し付けMidによる素振りを見せることによって、Cody選手はタンクミニオンを諦めざるを得ない状況にまで追い込みました。
Topタワーダイブ(DFM側) 6:00~
Evi選手がlv6になり、Gnarのぷんすこゲージを溜めた状態を見計らってSteal選手がTopレーンに寄り、タワーダイブを決行しました。
これにより、レーンの強さが売りのLeesinを潰すことに成功し、
フラッシュ・TPまで落とさせることに成功しました。
ここからは、DFMが得意とするEvi選手をスノーボールさせる展開になることが予想できます。
TOPタワーダイブ(INF側) 7:50~
ここで、Evi選手のスノーボールを止めるべくINF側も動き始めました。
それが、このタワーダイブです。
当然、DFMもVolibearのUltやBottomのレーン状況からTopダイブは予想していたし、視界を取ることで事前にStealが寄っていたりと対策は立てられていました。しかし、INFも同じプロチームです。完璧なフォーカスからダメージ計算を行いSteal選手をキルすることに成功します。
本来はEvi選手をキルしたいはずですが、やはりゲージが半分溜まっているかつ、AR防具を積んでいることからまだ育っていないUdyrにフォーカスをしているあたりさすがだなと思いました。
TOPカウンターガンク 9:50~
やはり、Evi選手のスノーボールを止めなければならないINF側。
ここで、第二の対策としてもう一度JGがガンクを行います。
しかし、一枚上手だったDFM。Syndraの序盤のマナ不足をうまく突き、Stael選手だけでなく、Aria選手までもカウンターガンクにTopレーンへ寄っていました。
ここで、1キル獲得はDFM。更には、獲得していたリフトヘラルドをぶつけることにより、ファーストタワーまでも獲得していきます。
ドラゴンGiveからのRedバフSteal 11:00~
ここでは、潔くドラゴンを諦めてSteal選手がINF側のTopJGにカウンターJGを行いました。結果としては、レッドバフをStealすることはできませんでしたが、INF側のJGをTOPに引きつけることによってBottomを安全にするというとても合理的なプレイが見られました。
またしてもドラゴンGive、Midタワーダイブ 17:00~
地域にもよりまずが、ドラゴンは2ドラまではそこまで無理する価値はなく、むしろアウタータワーや14分前のヘラルドにこそ集団戦をする価値があるのでしょうか?
ここでもまたDFMはドラゴンGIveし、獲得したリフトヘラルドでMidアウタータワーに圧力をかけていきます。
そして、ドラゴンを獲得した後にアウタータワーを守るべくMidアウタータワーによって来たINFが甘えた位置にポジショニングしているYutapon選手へNautilusのUltでエンゲージを仕掛けます。しかし、これはBaitでした。
Yutapon選手はUltを確認次第、WでINF側との距離を取り、そこへKazu選手が進路を塞ぐように体を挟み込み、ダメージを遮りました。
このプレイにより、DFMはダメージをほとんど受けることなくAceとMidアウタータワーを獲得します。
その後、視界が取れていないであろうTop側のJGを四人で入っていくことによりDFMはBottomでEvi選手がミニオンを押す時間を稼いで更に有利を広げていきます。
DKとの対戦を糧に 20:00~
Bottomにミニオンウェーブを押し付けた状態からDFMはタワーダイブを決行します。ここでは、Buggax選手を冷静に1キルします。
そのまま、Bottomインヒビタータワーに圧をかけエンゲージせざるを得ない状況に追い込みEvi選手がすべてのダメージを吸いデスします。しかし、育っているのはすでにEvi選手だけでなくチーム全体として育っていたこともあり、1-1交換となりインヒビターを獲得しました。
ここで評価しておきたいのは、以前のDFMならば決着を焦り1-1交換で済ませまいとさらに追い打ちをかけようとするのですが、DK戦の経験から冷静にインヒビターに留めていた点です。
ここは、DFMの成長を認めざるを得ない最大の点だと言えます。
まるでLPL?!理想的な有利の押し付け方 22:30~
今回の一番の注目ポイントはこのシーンです。
Steal選手が自分たちの有利を押し付けるべく、普段のDFMからは想像できないようなタイミングでEngageを行い、集団戦に勝ちました。
Aria選手がTop側によりつつ、味方を信じてSyndraを止めているあたりを見ると間違いなく狙ったプレイでした。
「あのミス待ちゲーミング」とも言われたDFMがなんとアグレッシブになり、有利の押し付けに成功したのです。
LoLには、地域ごとにスタイルがあるのですが、「相手に考える時間を与えずキルプレッシャーをかけ続ける」スタイルには近年WCSで好成績を収め続けているLPL(中国1部リーグ)を感じました。
そして、このプレイをきっかけにBaron獲得に成功し、見事GGとなりました。
感想
わたしは、GroupCに配属された瞬間に「あー、DFMは例年通りミス待ちをしつつ微妙な試合をするんじゃないか」と正直思っていました。
しかし、ワイルドカード地域とはいえINFにここまで安定して勝利する姿を見てもしかしたら、Rumbleステージを突破できるのではないかとどこかで思いました。
また、この試合に関してはKazu選手の大胆な行動がなければ成り立つことは難しいと感じました。確かに、LoLAnalystが言うように「ときどきサイコロを振ること」もあるかもしれませんが、Spring限定復帰でここまでのパフォーマンスを出し切っていることは素直にリスペクトするべきだと私は思います。