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第5話Part21
プリキュアがスキホーダイを浄化する瞬間を、ポムとレザンは屋敷の窓から眺めていた。
「プリキュアの、新しい力……」
「……あぁ、なんて強く、優しいんだろう」
敵を倒す為ではなく、浄化する為の力。陽だまりのようなその輝きは、レザンの脳裏に遠い昔の記憶を呼び起こさせた。
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「おまえ、いっつも1人で本ばっか読んでてつまんなくねぇの?」
「だって……みんなの所には行きたくない。みんな、ぼくのこと、神様を見るような目で見るから。ぼくも普通がいいのに」
「バカだな、おまえ。神様ってすげぇじゃん。……でも、おまえが普通がいいって言うなら、オレがおまえを普通でいさせてやる。だから、いっしょに遊ぼう!」
「……! うん!」
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「僕は、君と一緒にこの光景を見たかった。会いたいよ……ソンブル」
遠くの空に向かって呟いたレザンの声は、誰の耳にも届かなかった。