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第5話Part19

【シカタナイ、プリキュアタオスノサイユウセン、シカタナイ~! 】

 悔しげな顔をしながらもドスドスと音を立ててソンブルの方へとやってきたスキホーダイは、怒りの捌け口を見つけたとばかりにプリキュアを見やる。

【スキホーダイノジャマシタプリキュア、ユルサナイ~! 】

 瞬時に、理不尽な風圧がプリキュア達を襲う。

「きゃあ!」
「うわぁぁ!」
「うっ……なんて自分勝手なのよ~!」

 フルールは拳を振り上げ、スキホーダイを威嚇するように叫んだが、その声は少しも届かない。頬を膨らませる彼女の隣で、ラメールは眉間に皺を寄せてため息をついた。

「でも、モーヴェのスキホーダイよりずっと手に負えないわ」
「わたくしの技も、もう一度聞くかどうか……」

 ソレイユの攻撃は、五人の中でも飛び抜けて火力のある強い技だ。それも効くかどうかという瀬戸際に、フルールは「どうしよう」としょんぼりと肩を落とした。しかし……。

「あ! そうだ! 私たち、5人全員揃ったんだし、皆で力を合わせた必殺技とか、出せないかな?」
「また急な話ですね……でも、可能性はゼロじゃない!」
「皆の気持ちが繋がっていれば、きっと!」

 根拠も確証も無い言葉。けれど、その一言で心に希望が生まれたのを、全員が感じ取っていた。