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第2話Part19

 スキホーダイとソンブルが消えていなくなると、プリキュアの姿は自然に解かれ、三人は元の姿に戻った。

「あ、変身が解けた。あすなは一体……」

 未だ困惑の表情を隠せないあすなに、まつりは思い切り抱きついた。

「すごい、すごいよあすなちゃん! 助かった、ありがとう!」
「あんなに早くスキホーダイを浄化するなんて!ありがとう、あすな、いえ、ルシエル」

 人に感謝することはあれど、人から感謝された事などそうそう無かったあすなは、嬉しいような、照れくさいような、不思議な気持ちに襲われた。

「え? えへへ、良く分からないけど、悪いやつ、追っ払えました。ありがとうございます!」

 曇りの無い笑顔を浮かべたあすな達を、少し離れたところから見ていたレザンは、ふっと微笑んで三人に近寄った。

「一件落着って所だね。じゃあ、早速順を追って説明を……」
「あの! さっき、この辺りからすごい音が聞こえてきたんだけど、大丈夫ですか!?」

 と、その時。レザンの声を遮って、おっとりとはしているが焦りに満ちた声が聞こえてきた。声の主は、まつり達のクラスメイト、碧月りんねだった。

「わっ、碧月さん!」

 驚いたまつりの声に、りんねがこちらを向く。慌てて走ってきたのだろう、肩で大きく息をしながらも、りんねは驚いたように首を傾げた。

「桜宮さん? 汐風さんと、和泉くん、それから、初等部の煌希さんも? 珍しい組み合わせね。皆、怪我はない?」
「え、ええ、大丈夫よ」

 どうやらりんねには一部始終は見られていないらしい。加えて、何故この四人が一緒にいるのかという事についても、彼女は言及してこないようだった。ゆららは、ポムを抱いていた両腕に少し力を込めると、取り繕った笑顔で頷いた。