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第2話─独白─(小説版限定ストーリー)

 また同じ朝が巡ってきた。ベッドの中に潜ったまま、腕だけを出して、周りに垂れているカーテンを捲る。

「嫌な朝だ……」

 全くもって、その通りである。口に出してみるとよく分かる。嫌な朝だ。寝惚けて温まった体の中から、この朝の終わりを望む気持ちがじわじわと染み出してくるようだった。
 
 そっとカーテンを閉じる。静寂と暗闇の中、力を失った腕が、柔らかな布団の上に落ちた。

 もう少ししたら、あの子がやってくる。それまでの、ほんの数分間の闇。名前も使命も心も全て捨てて、ただ一人目を瞑る。

第2話 Fin.