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滝川第二高校での偉大なコーチの話し。

今回は、私が滝川第二高校のときに、指導していただいたコーチについて書いていこうと思います。その方は、荒川友康さんといいます。高校では、黒田和生監督に出会い、一人の人間として、大きく成長することができた。そして、サッカーの面では、私たちの入学と同時にコーチとして就任した荒川友康さんとの出会いが凄く大きかった。

まず、荒川友康さんのことを少し紹介すると、アルゼンチンサッカー協会認定のS級ライセンスを持ち、2020年の日韓ワールドカップでは、アルゼンチン代表の通訳として帯同し、ビエルサ監督の教えを受けている唯一の日本人なのです。

ここに荒川さんのことが載っています。

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私たちは荒川さんのもと、当時のアルゼンチン代表のシステムと同じ3-4-3のシステムを採用し、練習内容も、プロのように1週間の流れが決まっていました。試合のあとはオフをとり、オフ明けはフィジカルトレーニングを行い、しっかりと秒数を決めて走った。守備の練習では、相手チームはコーンでフォーメーションをつくり、ボールがここに出たら、全員がこう動いて守備をする、といった明確な動きをからだに染み込ませた。攻撃では、前線でボールを回し、連携を深めたり、攻撃パターンの練習も行った。試合前は、サッカーテニスなど軽めの練習で終わることも多かった。
その結果、個人の力も上がり、それによってチーム力もあがっていきました。


指導者にはいろんなタイプの人がいます。厳しい人もいれば、優しい人もいる。荒川さんはというと、いつも私たちを凄くリスペクトしてくれました。選手に「ああしろ」だったり、「走れ」といったことを言うのではなく、「やりますか?やめますか?どうしますか?」といった言葉で聞いてくる。指導者が丁寧な言葉で指導することはあまりないと思う。しかし、荒川さんは丁寧な言葉で質問し、「どうしますか?」と選択させ、選手が「こっちです」と選んだら、「自分が選んだのだから、しっかりと責任をもってやらなければいけない」といった風に、選手に言葉の重み、重要性を教えてくれた。
黒田監督と荒川さんは言葉に重みがあり、みんなを惹き付ける力が凄くありました。
また、練習中では、私たちが集中してできていないと、途中で帰ったこともあるくらい、時には厳しく真剣に私たちに情熱を注いでくれた。

私は、試合では基本的に自由にプレーさせてもらった。自由にピッチを駆け回り、ドリブルでサイドを駆け上がる、ゴール前には岡崎慎司がいるのでそこまで行けば彼が何とかしてくれる。チーム全員がひとつとなり、目指すサッカーを練習からしっかり叩き込んでいたから、試合でも負ける気はしなかった。


荒川さんの指導法は、選手には凄く新鮮で、選手も荒川さんをリスペクトしていました。それと同時に黒田監督の器の大きさを知った。監督という立場だと、自分のやりたいサッカーがあったり、口を出したりする監督も多い中、荒川さんにほとんど任せ、彼を信頼し、チーム作りをしていた。なので、サッカー以外の人としての成長は黒田監督、サッカーは荒川さんに指導していただいた。この素晴らしいお二人に出合うことができて本当に良かったと思う。

そこから荒川さんはJリーグのチームを歩き渡り、現在は、東京で子どもたちの指導をしています。今でも私が尊敬する指導者の一人です。
またどこかでお会いできるときを楽しみに待っています!!

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