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携帯あいうえお[え]

[え]絵

「絵を描いた」という最初の明確な記憶は、幼稚園のころのこと。エルマーと16匹のりゅう、という本がお題で、それぞれ好きな場面を選んで描いた。りゅうに乗ったエルマーを描いたり、エルマーが冒険しているところを描いたりする子が多かったように思うが、わたしは何を思ったのか、最後のほうで16匹のりゅうが勢揃いする場面を選んだものだから、それはそれは、描くのに時間がかかったことを覚えている。わたしには、そういうちょっと効率的ではない道を選ぶくせがある。

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絵を描くこと自体は嫌いはないし、模写をするのはわりと好きだけれど、さあご自由にどうぞ、と言われるとうまく書けない。何かを見ないとたぶん、犬だって描けない。その点、妹は器用に何でもぱぱっとうまく描ける人で、いつもうらやましい。

以前父が妹に、「絵をうまく描くには、そのものの構造をよく見て理解するといい」みたいなことを言ったらしく、なるほどわたしはものごとを部分で見ていて構造で捉えるのは苦手かも、と思った。

でも、描き始めたら最後まで描ききるところがわたしのよいところ(だと自分では思っている)。

なんだか「絵」というお題を通じて、自己分析みたいになってきたなぁ。まあでもこの「携帯あいうえお」や、その前の「なおのA to Z」は、自分を知るために始めた意図もあるから、うん、目的を果たせている気がする。

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そういえば最近すっかり絵を描いていないけれど、昨日 #人生本 のイベントで、にへーさんが、「本を読んで思い浮かんだ情景を絵に描く」と言う話をされていて、なるほど、自分がその本から何を感じたかを表現するのに、絵という手法もあったのか!と、目からウロコだった。今度やってみよ。

それがわたしの次に描く絵になるかもしれない。

#携帯あいうえお #絵 #エッセイ



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