DELE A2 受験(準備編)

DELEとは

先週末にDELEの試験を受けてきました。
スペイン語をただ勉強するだけでもよいのですが、どの程度上達したか、もしくは不足をしているのかを確認するために資格試験は有効なのではないかなと考えています。
スペイン語に関する資格試験は主に2つあり、一つは今回受験をしたDELE(diploma de español lengua extranjera)です。スペイン国の教育・職業訓練省によって運営されており、スペインをはじめとしたスペイン語圏への留学や就職をするうえで選考の目安になる試験です。DELEは読解、聞き取り、文章表現(作文)、口頭試験があり4技能のテストがあります。
一方、日本スペイン協会が実施しているスペイン語技能検定(西検)がありますが、こちらは日本のみで実施されており読解と聞き取りのみの試験です。
私はスペイン語が話せることを目指しているので、口頭試験があるDELEを受験しました。

DELEのレベル

DELEはCEFRと呼ばれる外国語の熟達度を評価する指標に基づいて、A1、A2、B1、B2、C1、C2の6つのレベルごとの試験が行われています。CEFRは英語など他の言語でも指標として使われているので学習する上での目安としてわかりやすいのではないかとおもいます。
今回受験したA2は、英検では準2級程度のレベルということができます。
公式ホームページでは、A2レベルを以下のように定義しています。

DELE A2(初級)
日常で身近な表現、自分自身や家族のこと、買い物、興味のある場所、仕事など簡単な日常的事柄や、すでに経験がある事項に関して理解をし、即座に応対をすることができる。簡単な既知の内容や習慣の会話、自身の過去の出来事や身の回りで起こったことの描写など、必要に応じて表現することができるレベル。

DELEスペイン語検定について(インスティトゥト・セルバンテス)

過去の出来事や経験についても理解ができる必要があるため、過去形、現在完了形が理解できる必要があります。未来形で答える問題も出ます。
なお、DELE A2 は初級とは言え、スペイン国籍を取得するための要件の1つになっていますので、それなりに勉強が必要です。簡単に取れる資格ではないと思います(個人的感想ですが)。

使った参考書

DELEに限らず、資格試験に合格するにはテストの形式に慣れるために過去問や試験問題集で学習するのが効果的です。テスト対策をしないと合格するレベルの熟達度に達していてもテストの形式に戸惑って不合格となる可能性は十分にあります。DELEの過去問は公開されていませんが、試験問題集は複数あります。DELEの学習をすることによって、現時点で自分が不足している語彙、文法、聞き取れない言葉、話ができないテーマ等がわかりますので、スペイン語の学習にも役に立ちます。
ちなみにスペイン語技能検定は参考にできる問題集は無いと思います(少なくとも昨年受験の段階では)。勉強のし易さもDELEに分があるのではと思います。
私が使用した参考書、アプリ等を紹介します。

  1. DARE AL DELE
    スペインの enCLAVE 社が出版しているDELEの問題集です。6セット分の問題が収録されているほか、回答方法や問題を解くうえのポイントが書かれており、作文や口頭試験の模範解答も掲載されているので独学者にはありがたいです。音声はダウンロード形式です。
    セルバンテス書店(DELEを運営している機関の系列書店)のオンラインサイトや一部大型の書店で購入することができます。

  2. スペイン語小辞典(大学書林)
    スペイン語の辞書。15年位前に買ったもの。コンパクトなので持ち運びによいです。
    なお、中学時代に別の辞書を持っていたはずなのですがいつの間にか失くしてしまいました。

  3. SpanishDict
    無料のスペイン語アプリ。きりんとあやまさんのYoutubeで知りました。
    このアプリで英単語に対応するスペイン語をタイピング入力して繰り返し勉強できたため単語の暗記スピードが格段に上がりました。間違えた単語は22時間後に再度出てくるので間違えやすい単語を繰り返しタイピングできていつの間にか覚えることができます。
    A2レベルならば、BeginnerとIntermediateの2000単語あればかなり網羅できるのではないかと思います。自分で覚えたい単語を追加することもできます。

  4. italki
    口頭試験を受けるにはネイティブの方との会話に慣れておいたほうが良いです。italkiではスペイン語を教える世界各国の先生とコンタクトが取れます。初めの3回は格安で受けられるので試してみてください。
    日本語とスペイン語の両方を話せる先生は少ないですが、英語とスペイン語を話す先生は多いので、わからないところを英語で説明できるのであれば格安で口頭試験の学習が可能です。
    学習の教材を用意してくれる先生もいればそうではない先生もいらっしゃるので、自分のニーズに合った先生が探し出せれば学習効果は上がると思います。私はエクアドルの先生に作文、口頭試験の練習をじっくりやってもらいました。

  5. インターネットラジオ
    聞き取りの出題には、日本で日常生活をしていただけでは聞くことが無い製品やサービスのコマーシャルに関する音源を聞くTarea(項目)があります。
    インターネットラジオで本物のコマーシャルを聞くことで耳を慣れさせました。ちなみに私は Radio Quito(エクアドル)を聞きました。

試験当日までの過ごし方

今回のDELE A2の学習は2月末から開始しました。最初はDALE AL DELEの問題集を解くだけでかなりきつく感じましたが、試験までの2か月半の間に3周しました。DALE AL DELEで出てきた知らない単語は SpanishDict の単語リストに加えて、SpanishDict にも毎日取り組みます。電車での移動中などの隙間時間に学習できるのがアプリの良いところです。
italkiのレッスンは1か月に3回、1レッスン60分のペースで受けました。文法、読解、口頭試験など当日やりたいレッスンの内容をあらかじめリクエストしました。
GW前まで問題集の正答率が合格ラインの60%を下回っていたため、GW中は思い切って2セット分の読解問題全体の和訳と聞き取り問題のディクテーションを行いました。読解はキーとなる単語の意味がわかっていなかったこと、聞き取りは4~5回聞けば内容がほぼ理解できることはわかったため、速さについていけていないことがわかり、弱点理解に役立ちました。
ただ、私の実感では DARE AL DELE A2 の問題集は、本番試験よりも難しく作られているように感じました(前回A1を受験したときはそれほど感じませんでした)。

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