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評価制度や賃金制度で本当に重要なことは?■□下田コラム□■vol.88

組織文化設計の学校

評価制度や賃金制度の作成や改定依頼を頂くことがある。
「評価するポイントが現実とマッチしていない」
「賃金がいまだに年功型になっている」
「ジョブ型雇用にしてそれにマッチした制度にしたい」

多様な問題や課題を感じており、制度を改定しようとする。
それは、確かに必要なことだ。

しかし、多くの場合は会社が感じている問題の解決はそこにはない
プロの目からするとそう見える。

多くの会社の問題は、
「上司が人を評価するスキルを持ち合わせていない」
「上司が部下とのかかわり方をわかっていない」

もっというと、
「それを会社が教えていない」

もっというと、
「社内でそれを教えて、仕組みにできる人がいない」

ということだ。

繰り返しになるが、制度の問題は確かにある。
ただ、制度を変えても上司の関わり方が適切でなければ、問題の解決には至らない

では、一番のポイントは何であろうか。

それは、上司が評価という視点で部下と関わる時間が圧倒的に少ないということだ。

例えば、目標管理を取り入れている会社があるとする。
期首に目標設定の面談をして、期中は何もしない。そして期末に結果だけを確認する。
そんな会社も多い。

これでは、まったく関わっていないのと同じである。

そこまでではなくても、期中に1回中間面談をして進捗の確認をしているだけの企業も多い。
これも関わっているとは言いにくい。
目標設定が半年で1クールであったとしても、3か月間は放置されていることになる。

では私が考える、「関わる」というのはどのくらいか。

それは、最低でも月に1回である。

理想は、1週間に1回だ。

そう伝えると「そんな時間は取れない」という答えが返ってくる。
確かに、忙しい中時間を取るのは大変だ。
しかし、それが上司の仕事である。
営業職が「忙しいからお客様とは会わない」と言ったら「お客様と会うのが仕事だろう」と怒られるのと一緒である。

ただ、こんなことが言える。

部下との関わる頻度を多くすると、1回の時間は短くなる
1週間に1回の頻度で関わると、多くの場合1回の時間は5分以内になる。

1週間に1回だと「目標に対して、先週1週間は何も取り組まなかった」という報告になることはざらにある。
それでいいのだ。
先週は取り組まなかったということの確認になる。
それが予定通りなのか、それはまずいことなのかの確認ができるからだ。
予定通りであれば、その認識を共有していればいいだけだ。
予定通りでないのであれば、修正をどう図るのかを即座に対応できる。
すぐに対応できたら大きな問題には至らない。

もう一つは、目標を毎週確認することで、目標を忘れることがない
目標管理制度でのあるあるな問題は、日常の中で本人も上司も目標自体が意識の中から抜け落ちてしまうことだ。
それが防げるだけでも大いに意味がある。

さらに、上司と部下が仕事の手を止めて振り返りをする場が1週間に1度あるということだ。
こういった時間を意図的に取ることで、目標とは直接関係ないことでも相談をしやすくなる
部下からしてみたら、改まって相談の時間を取ってもらうことはハードルが高い。
こういう時間があれば、ついでに相談ができる。

また、まじめにこういった話をする回数が増えれば増えるほど、お互いが相手に対する信頼感を増す
この信頼感の増大が組織にプラスの影響を与えることは想像に難しくないはずだ。

どうであろうか。

1週間に1度のミーティング。
実行してみたら、意外とハードルが低く効果は絶大である。



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