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内的動機付けと外的動機付け
ある格闘家は言った
「本当に格闘技が好きだと稼いでからわかった」
彼はそれまでの間、格闘技は稼ぐ為にやっていると言っていた。しかし彼が10億稼いだ末に選んだのは、あらゆるリスクを背負っても格闘技をやるという道だった。
物事を行う理由として、内的動機付けと外的動機づけがある。
稼ぎたい、有名になりたい=外的動機付け
格闘技が好き、相手と向き合っている時の緊張感がたまらなく好きだ=内的動機付け
彼は外的動機付けから内的動機付けに変わったのだろう。
この話を聞くまで私の中で「なぜ自分はここまでして格闘技をするのだろう?」という疑問を抱えていた時期があった。
怪我のリスク、年齢や立場を考えた時にとてもじゃ無いけれども割には合わない。現状注ぎ込んだ費用と時間を回収出来る所にはいないし、格闘家として大きな夢を見られる程の時間もない。
キリのいい所で辞めようか、、、キリの良い所ってどこだ?プロになったら?ランカーになったら?チャンピオンになれたら?注ぎ込んだ分だけの物を得られたら?大きな興行に出場できたら?
キリなんてものは無いのかもしれない。
またある格闘家は言った
「潔く辞められたら大したもんだよ」
好きな事である以上、好きである間はそう簡単に辞められるものでは無い。現に自分自身、結局こうして10年悩んでラストチャンスに掛け現役に戻っている。
きっとプロ野球と草野球があってそれぞれ野球が好きで続けているように、格闘技もトップを目指す人と好きで続ける人の2種類がいても良いのだろう。
環境や立場など人生には変化がつきものだが、プロMMAだけでなく柔術も日本拳法も息の長い格闘技だ。
やれる限り続けていきたいし、体の動く限り関わっていきたい。
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