見積もりは〇〇倍で考える!

仕事の見積もりが甘すぎて、いざやってみると、締め切りに間に合わなかった経験はある。

そういう傾向は、決して珍しいものではない。

計画錯誤(プランニング・ファラシー)という言葉もあるほど。

計画錯誤とは、作業にかかる時間を短く見積もりすぎる傾向のことを言う。

以前やったことのある仕事でも、なぜか実際より短く見積もってしまうもの。

ある実験では、学生に対し、「卒業論文の執筆に何日間かかるか」という質問をした。

「全てがうまくいった場合」の見積もりは、平均で27.4日間。

「何もかもうまくいかなかった場合」の見積もりは、平均で48.6日間。

ところが、実際執筆にかかった平均時間は、55.5日間と最悪の場合の見積もりも超えていた。

なぜ実際より短く見積もってしまうのかという理由については諸説あるが、周囲によく見られたいからという説は、なかなか興味深い。

匿名で見積もりさせた場合には、計画錯誤が起こらなかった報告もある。

自分の見積もりが周囲に知られる場合にだけ、実際より早くできると言ってしまう。

理由はどうあれ、私達は何をするにしても、当初の想定より遅れる傾向がある。

この状態から脱け出す方法がある。

自分が見積もった時間を、常に1.5倍増やすて締め切りを設定する。

仕事の話し合いに1時間かかると思うなら、1時間半の枠を取っておく。

子供の習い事に送っていくのに、10分かかると思うなら、15分前には家を出る。

こうしておけば、遅れそうになって焦ることもないし、思ったより早くできた時には、余った時間がご褒美のように感じられる。

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