思い込みで判断していないだろうか?
人間の脳は処理能力で考えると、コンピュータよりも相当難しい計算ができるが、なるべく省エネをしようとする。
そのため、普段から余計なものを省いて手軽な決断をしている。
例えば、料理をする時に、私達は目分量で調味料を入れるが、コンピュータにはできない。
量を正確に測る必要がある。
この何となくという感覚を処理できているのが、人間の脳のすごいところ。
全てを正確に測ったり確認していたりしていると、いくら時間があっても足りない。
また、相手が敵か味方かを見分けなければならない状況では、すぐに判断しないと生き残れない。
そのため、私達は手軽な情報を使って、おおむね正しいと思える判断をするようにプログラムされている。
このような性質を、利用可能性ヒューリスティックといい、人はこうした情報や、パッと見てわかる情報で物事を決める。
これが、思い込みで判断する原因にもなる。
利用可能性ヒューリスティックに頼りすぎると、見た目の安易な情報にだまされる可能性がある。
例えば、目の前に10万円のワインと1万円のワインがあれば、どう考えても10万円の方が美味しそうな気がする。
これもある意味、利用可能性ヒューリスティックなのである。
ワインに関する専門知識がなければ、自分が利用可能な情報は金額だけなので、10万円のワインに決める。
難しい決断をする際は、手軽な情報に頼って、調べる必要のある情報を無視していないかと考える必要がある。
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