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ほぼ週報 #企業分析のタネ vol.4(23/01/29~23/02/04)

※今回は短めです

1. 気になる決算一問一答

ちょっとした疑問をサクッと調べる一問一答的なリサーチ。
納得したら終了です。ガッツリ深掘りしたくなったら別枠で記事化します

■三菱自動車工業(7211)

三菱商事グループの三菱自動車工業が増収増益。
三菱商事の決算で「三菱⾃動⾞⼯業における持分利益の増加などが寄与」という文章があり、何で伸びたのかなと気になって読んでみます。

三菱自動車工業 2023年3月期 第3四半期決算短信

主力かつ高採算地域のアセアンでの販売台数増加、全地域での売価向上が要因とのこと。価格競争に巻き込まれないような質重視の販売への転換、新商品の投入が功を奏しているらしい。前者の質重視の販売については、具体的にはイベントマーケティング(モーターショーなど)が得意だそうです。

ちなみに中期経営計画によれば、欧州では現在新商品開発を凍結しており、経営資源をアセアンに注力しているそう。

以下、調べたかったがちょっと立て込んでおり、来週に回します。
・富士通と日立製作所の比較
・ともに増収増益のJR東日本、西日本、東海の比較
・ソニーGの過去の経営陣の出自
・東京瓦斯 増収増益の背景


2. 今週気になったニュース

三井住友FGが「三井住友銀行の口座、三井住友カードのクレジットカード、SBI証券の投資信託口座、各種の保険サービスを共通IDで利用できる」アプリの発表しました。TポイントもSMBCのポイントと統合されるそうです。

銀行ビジネスがジリ貧の中、非銀行ビジネスを束ねていく方針ぽいですね。預金のストックビジネスでなく、証券やカードのフロービジネスへの移行を感じる。店舗効率化を積極的に進めていった中でアプリ統合する流れは一貫していて個人的にはよく整理されてるなーと思います。元からアプリのUIはいいのでどんな感じになるか楽しみ。


3. 今週読んだ本

『発明は改造する、人類を。』
画期的な発明は人の生活様式や価値観に不可逆な変化を与えてしまう、といった内容の本。
歴史的な発明に関わる科学史を「なぜその技術が発明されたのか」という社会背景と「その技術がどのように人類を改造したのか」という影響までドキュメンタリーチックに描写しており、面白く読めた。(作中では「電信」の発明が英文法を変えた、「時計」の発明が人の睡眠の仕方を変えたなどの例が紹介されている)
最近のchatGPTなどの利用ケースの広がりをみているとよりおもしろい


『最高の体調 ACTIVE HEALTH』
人体の性質と現代の環境のミスマッチをもとに体調管理法を検証していくという考え方が説得力があっていい。以下の図にあるような現代人の生活の中で「少なすぎるもの」をどの程度、どのように摂取すればとりあえずOKなのかなどの基準が理解できたのが収穫。

食事・運動・睡眠・自然に関する、日常生活でやれそうでかつ効果のある基準も理解したので早速取り入れてみてます。


4. おもしろかった記事のサマリー

memo
■音楽にとどまらず、「オーディオ」全体が掴むべき市場機会
■著名配信者がSpotify上で配信してくれるよう招致するなどPodcastへ積極投資。大量のコンテンツを用意し、高度なパーソナライズによってユーザーの継続率を高めるのが音楽配信でも証明されたSpotifyの「勝ちパターン」
■Podcastはビジネスの話や商品のオススメができ、広告との相性がよく、広告の表示回数と単価は前年比30%増となった
■大手テック企業に加えてディズニーやHBOのような巨大メディアと戦うNetflixとは異なり、Spotifyの競合はAppleとAmazon、YouTubeに限られる。無料ユーザーという課金の源泉もあり、Spotifyは選択肢が多い状態

解釈
・アーティストありきの音楽事業の参入障壁の高さが強い。競合の少なさが利益率や投資の原本になるので企業分析でも注視しなければ


memo
■伸び悩みを見せるテレビ局では、番組制作費を抑制し収益性を改善
■23年3月期の第2四半期も広告収入に関しては64.9億円の減少であり、それを周辺事業で補う形で増収に漕ぎ着けている構造
■タイム広告が7.8%減、スポット広告が2.6%減。これは期初の想定以上の減少ペースであり、広告出稿が減少している
■成長事業であるTVerを中心としたデジタル広告は31.3%増と大きく伸びているが、広告費の規模は全体の1.8%程度とインパクトは小さい


memo
■NAVER子会社のSNOWが運営するARカメラアプリ「SNOW」の有料機能AIアバターが人気
■AIアバターの魅力は高性能のAIが本人の特徴を捉えた上で、バリエーションが豊かなアレンジを可能とする点。自分らしさがありながら、多様な自己表現ができることがSNSを多用するMZ世代に受けている
■アジアを中心に世界で3億人以上のユーザーを集めるメタバースソーシャルアプリ『ZEPETO』も、SNOW社の運営であり、アバターの可愛さが人気の理由となっている

解釈
・自分らしさを保ちつつ自分でない存在に盛るニーズがアバターにはある。Bondeeのヒットも同じインサイトかなと思った


memo
■ビリビリは、初音ミクの動画を共有する場所として2009年に始まり、以後ACG(アニメ、コミック、ゲーム)動画を中心にオタクから人気となった
■現状のモデルでは収益が伸びるほど配信主への分配も増え赤字が拡大する
■視聴体験が優位性であるため広告の挿入や有料配信への批判が強く、ゲームも不発が続いており収益化にことごとく失敗している
■ショート動画に参入したが、中身の濃い動画こそがビリビリの良さでありまたも視聴者から反発を喰らう羽目に


最後に

今週もみていただきありがとうございました!
また来週!Twitterではもっとラフにニュースをピックしてます〜


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