故意ではないんです。恋は。 memory5
好きになってしまった、同じクラスのNちゃん。
同じ班にもなり、Nちゃんと特に会話もしなくても学校生活は楽しかった。
ただ、僕は頭も悪し、とくにカッコよくもなくて、好きって気持ちも
伝えられない臆病な性格でした。
まぁ小学生なので、「君のことが好きだ」なんて言ってしまうと、クラスのみんなから冷やかされ、片思いだったらなおさら恥ずかしい。
好きって気持ちは抑えつつ、日々を過ごしていくのでした。
ずっと仲の良い友達であればそれでよかった。
けど、事件は起きた。
僕の唯一の得意な授業は、美術だった。
絵を描くのが好きで、先生からいつも誉められた。
僕の唯一の自慢、国語、算数、理科、社会は、まるっきりダメです。
そんな、美術の時間、同じ班で風景画を描くことになって、僕は夢中になっていました。
同じ班の机を向かい合わせにして一つのテーブルにし、みんなそれぞれに絵を描くことになり、僕はNちゃんと向かい合わせに座ることになり、すごく恥ずかしかった。目を合わせるなんてできない。
僕はひたすら自分の作業に集中していました。
大きな画用紙に、街の風景を描いていましたが、空の絵を塗るのに、自分からみたら空の青い部分がとても塗りにくく、画を180度回転させ、空に色を付けていました。
そしたら、近くの男子が、僕がNちゃんに「わざと絵を見せながら色を塗ってる」と、冷やかしの言葉をいってきまして、
僕はそんなつもりは全くなくて。
しかし、Nちゃんは「そうなの?」と嬉しそうにいってくれて、僕の絵をマジマジとみてくれて「上手」と褒めてくれた。
逆に、冷やかした男子にありがとう!って思った。
そのあと、Nちゃんが僕に自分が描いている絵の色合いなどを僕に聞いてくれて、結果、Nちゃんの絵のお手伝いをすることになり、
僕は舞い上がり調子に乗ってしまいました。
Nちゃんも一緒に絵を描いていることを楽しんでいるようで、
もしかして「僕の事好き?」なんて馬鹿な妄想をしてしまいました。
そして、Nちゃんの絵を見ながら、「ここはこの色がいいよ」とか「こっちはこの色がいいよ」とか教えていたら、絵具を取り合って、僕が掴んだ絵具をNちゃんが離さず引き合いになって(ここお互いニコニコしながら)
僕の手が滑ってしまい。
Nちゃんのおっぱいをムニュっと触ってしまったのです!
同じ班の子は全員目撃者。
Nちゃん、小声で「今、胸触ったよね」
僕は青ざめた。(この時は性に対してなにも思わない時ですが、触ったらいけないことは十分わかっています)
ごめんなさいと謝ったけど、故意じゃないんです。
好きな子のおっぱいを触ってしまった。
喜ぶ?喜ばない?その二択よりも
嫌われたくない、好きな人に嫌われたくない。
Nちゃんの、おっぱいが当たった時の、あの目線今でも忘れません。
ほんとにごめんなさい。
その日は、何も会話することなく帰宅しましたが、
明日学校いきたくなーい!と思っていたのをしっかり記憶に残っています。
ではまた、次の記憶へ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?