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味
盛大に傷つけ、傷ついたところで日常は当たり前にやってくる。
時間になればどうにかこうにか仕事へ行く。
人になんと言われようと、結局はいまの職場がすきみたいだ。
名前すら呼ばれぬまま、面倒なおねがいごとだけをされるとイラっとすることもあるが。
そもそも日中にこんなに活動できていることが奇跡的なのだから、勤務形態や給料に文句言うのも保留にしてみる。
自分で自分を認めるのは実に難しいが、そうやって自己肯定感を高めなければまた変な失敗をするのが目に見えている。
ありとあらゆる依存から手を切りたい。
孤独も虚無も無理に埋めようとしない。
なんか寂しいなっていう気持ちをごまかさない。
ああ、お前いま寂しいんだね、ってじっと見つめてみる。
そうか、感情を味わうってこういうことだったのか。
体験的技法はわからない、自分には合わないと拒んでいたけど少し手がかりが見えた気がする。
見えただけで掴んではいないのがミソだな。
掴んではいないからするり、と逃げてしまうかもしれない。
でもきっと私が逃げなければいいだけ。
寂しさとか虚しさとかを何かで上書きせず、そのままで存在させる。
とは言っても、久々にぬいぐるみを抱きしめるくらいは許可してやろう。
そしてちゃんと眠る努力をする。
グラグラしそうなときほど生活の枠組みを守ることが大事なのは初歩中の初歩。
とか言いながら全然できてないけど。
というか、できてないからこそ少しずつやっていくしかないし、自分の心は自分でたてなおすしかない。
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