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神経・生理心理学② ~後編~
終脳の詳細
終脳は、大きく分けて大脳皮質と白質の二種類に分かれます。
・大脳皮質
大脳半球を覆う、厚さ2mm~4mmの層です。神経細胞の細胞体が集まっており、その色から灰白質とも呼ばれています。
大脳皮質は、深い”しわ”によって複雑に入り組んでいます。”しわ”の突起した部分を脳回、溝の部分を脳溝と言います。
・白質
細胞体から伸びる軸索が集まった部分です。軸索についてはのちに説明します。
大脳縦裂
大脳皮質の大きなしわは裂といい、終脳は最も大きな裂である大脳縦裂で分けられています。右脳、左脳という言葉があるのは、脳みそがこの大脳縦裂によって分かれているからですね。左右に分かれている脳はそれぞれ、左半球、右半球と呼ばれます。
また、この大脳縦裂の奥には脳梁という、左半球と右半球をつなぐ線維の束があります。
大脳半球の四領域
大脳半球の側面にある二つの溝、中心溝と外側溝により、大脳半球は四つに分けられます。
それぞれ、前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉です。言葉通りその位置を示しているので、覚えやすいと思います。
大脳皮質の構造
大脳皮質は、いろいろな形や大きさの神経細胞から構成されていますが、同じ種類の神経細胞が層を形成して、集まる傾向があります。このことを細胞構築といいます。また、大脳皮質を垂直に切断して、断面を見てみると、六層構造が見れます。
大脳皮質は、領野ごとに異なる機能を担っています。このことを機能局在といいます。
大脳皮質の運動野と感覚野には、体の各部分の機能を担う領域があります。このことを体部局在性と呼びます。ある部位の刺激をすると、そこに示された体の部位の単純な運動を引き起こします。
この体部局在性について、カナダの脳外科医であるペンフィールドという方が、運動野や感覚野における体部位に対応する脳部位の局在をまとめました。そのモデルをペンフィールドのホムンクルスと呼びます。体表の面積と脳内対応部位の面積は比例せず、体の細かい知覚、運動が可能である部位であるほど脳内の面積が広かったようです。
最後に、連合野というものを紹介します。連合野は、運動野や感覚野などのように感覚や運動を直接つかさどるのではなく、複数の局在機能を統合し、高次の機能が営まれる部分です。高次の機能とは、注意や学習、記憶、思考、言語などです。
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