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アラフィフからの大学進学を楽しむ

 今でこそ大学進学率は50%を超えていますが、わたしが高校の頃の進学率は25%程度でした。家庭の事情、地方差、性差など、さまざまな理由で大学進学を諦めた人がいたのです。まぁ、かくいう私もその一人。
 とはいえ、昔は普通であっても、それが今では通用しません。私が大卒の壁にぶちあたったのは「正社員採用」のときでした。いくら専門知識があったって、語学が堪能でも大卒でなければ正社員になれません。
 社会が求めているものに応じられなければ、旧来の遺物として淘汰されてしまいます。齢47、かなり崖っぷち。生きていくためには大卒の肩書が必要だと感じたときでした。そして、翌年通信制大学という世界に手を染めるのです。

アラフィフ、今更勉強についていけるか問題

 私は45歳の時に「暇つぶし」的な感覚でTOEICを受けはじめました。通勤中のヒアリングと、毎朝40分~1時間のカフェ勉、それを2年間続けました。この経験――勉強する習慣――があったので、大学の勉強も大丈夫だろうと思うことができました。
 勉強が続けられるか自信がないのであれば、一度TOEICや漢検を受けてみるのが良いと思います。受験日を数か月後に設定し、その間で勉強に時間が割けるか、続けられそうかをチェックするのです。少し努力すれば合格できそうな資格試験でも確認ができると思います。
 さらに、通信制大学によっては試験の合否や点数で単位認定される場合があります。簿記や情報処理の資格も学校によっては単位認定されるようです。私もその恩恵を蒙りまして、TOEICの点数が2単位に化けてくれました。嫌いな英語を2年間続けた甲斐があったというものです。

大学をブランドで選ぶことなかれ

 通信制大学はほぼ無試験で入学できます。されども、大学のブランドだけで大学を選ぶことだけは絶対に避けてください。独学習慣があって、毎日勉強に時間が割ける人ならそれでも良いかもしれません。ネームバリューや雰囲気だけで大学を選んでしまうと、進学後苦労することになりかねません。
 自分の興味あることが勉強できて、しかも四大卒の肩書が入手できるなんて一石二鳥! くらいの感覚で良いかと思います。
 「高卒から4大? 4年なんてしんどいわー」と思ったら、短大→四大へ三年次編入といったコースもあります。短大卒の時点で短期大学士の資格は入手できるので、自らを鼓舞しやすいかと思います。最終的に進学する大学が62単位認定であれば最高です。私も近場の短大で単位を取って、遠方の四大に編入しました。これで宿泊代や交通費がかなり節約できました。

大学を探す

 お世話になったのは「私立大学通信教育協会」のサイトです。協会に入会していない大学もありますが、願書入手、学費、応募期間等、知りたいことは大抵掲載されています。Wikipediaでは協会非加入の大学名も紹介されています。あとはリンクをたどるか、Google先生に聞けば、知りたいことは教えてくれます。

  ある程度上記サイトで情報を収集したら、進むべき道が見えてくると思います。先達の体験談を読んで追体験をしたり、大学の傾向を把握できます。ブログ村のブログは、個人の記録です。バリバリ勉強している人もいますが、環境は皆違って当然です。家庭持ちと独身では勉強に割ける時間は全く違います。ブログはあくまで書いた人の記録。自分と比較する必要なし。単なる参考にとどめておくべきだと思います。
 とはいうものの、モチベーションをあげるためにNoteやブログを綴るのはアリだと思います。

勉強を楽しむ――終わりに

 私事ながら、わたしは土日大学の勉強はしませんでした。自分の家では集中できないタイプなので、在宅スクーリングや在宅試験の時が憂鬱でした。自宅で勉強するときは、課題やレポートが提出ギリギリになった時と、夜中にレポートを書きたなって目が覚めたときくらいです。
 その中で、スケジュール管理だけはしっかり行いました。会社の始業前のデスクで昨日までの成果や本日の予定を記録しました。細かい調整は毎日、月末月初はマンスリーレベルで計画を見直すのです。仕事がきつければ、ノルマを減らしたり、レポートの締め切り前はボリュームを増やしたり。おかげでほぼ、計画の通りに単位取得ができましたし、同時進行で資格試験の勉強時間も捻出できました。ひょっとしたら勉強よりもマネジメントがうまくいったのかもしれません。
 これも「敵を知り己を知れば百戦殆うからず」ということなんでしょうか。学費の問題、周囲の理解、仕事とプライベートと勉強の鼎立、課題はいろいろあるかと思いますが、勉強をしているときは本当に楽しくて、もっとレポートを書いていたい会社に行きたくないと思ったこともありました。
 結局、何事も楽しむことに尽きるのかもしれません。


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