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君と僕

他人を変える事は出来ない。それより自分を変えた方が早い。
その上で、自分を変えてまでその人としたい事があるのかはよく考えないといけない。
擦り合わせ、歩み寄り、妥協点。
呼吸のテンポを揃える事は難しい。

人は誰でも、自分の人生の主役で、自分の世界の中心だ。
それだけは間違いないし、自分の人生の主役を他人に設定してしまうと不幸が起こる。

それは例え自分の子供であってもだ。
生き甲斐であっても主役にはしない方がいいと思っている。

これは自己中心的であれとか、冷血になれとかいうのではなくて、自己と他者の境界をしっかりと持つ事を意識する大事さの話だ。

人は仲良くなればなるほど、境界を曖昧にして相手に依存し、思考まで委ねてしまう傾向にある。
これはその方が楽だし、わかりやすく自分の優先度や影響度を感じられるからだ。
これは優越感にもつながる。

よく、ググればすぐわかりそうな事を聞く人がいる。
構ってほしくてそういった行動をとる人もいるけれど、他人に思考を丸投げしているともいう。(勿論そのやり取りをお互い楽しむ場合もあるから、全てに当てはまる訳ではない)
調べてもわからないのは、きっと検索ワードのチョイスが良くなかったりするのだろう。
調べるのが上手い人に聞くのが早いという理屈もわかるが、なぜ上手くなったのかまでは考えていない。
その人が『どういったワードを入れたら欲しい答えに辿り着くか』を、何度も試してコツを掴んだからだ。
当たり前だが、何事も練習しないと上手くならない。
その人は『生まれた時から調べるのが上手い人』ではなく、『努力してきた人』なのだ。

決して『自分の不足を補うため』に相手はいる訳でも、そのスキルを得た訳でもない。

『物知りな友人』は、聞いたら教えてくれるかもしれない。
『優しい友人』は、頼ったら相談を受けてくれるかもしれない。
『ご機嫌な友人』は、一緒に盛り上がってくれるかもしれない。

勿論、そんなつもりで人と付き合う人もそう多くない事はわかっているけれど、無意識で『この人は私の望むようにしてくれる』と『私の想定内の返事をくれる』と、過度な期待をして接してしまう事はあると思う。
これは、相手の思考や行動に侵入していると陥りやすい。

また、他者との境界線を曖昧にした関係は、侵入する側だけの課題という訳でもない。
『ノー』が言えず、相手の問題や責任を必要以上に請け負ってしまう、侵入される側にも課題がある。

これは相手に寄り添いたいという気持ちや、頼ってくれたのだから役に立ちたいという気持ちのあまり、感情や問題を引き受け過ぎてしまい自らの調子を崩してしまったり、今はしたくないけれどできると言ってしまう事でパンクしてしまう、『真面目でいい人』が陥りがちなパターンだ。

健全な人間関係を保つには、私には私の、あなたにはあなたの人生があるという『当たり前の前提』をしっかり意識をした上で、2人でいる時は自分軸に、又は相手軸に物を考え過ぎないようにしたい。

主観と客観のバランスを意識して、どれだけ親しいと思っている人にも敬意と節度を忘れずに、どれだけ大切な人でも自分より優先し過ぎる事のないように(子供とかはまた別の問題になるけど)

他人を消費しない
他人に消費されない

いきなりは出来ないけど、最初はすごく勇気がいるけど、上手くできない事も多々あるけど、トライアンドエラーを繰り返して、より生きやすくなるように。

より生きやすい環境を自分で作るように。

自分を大事にした結果、上手くいかなくなった人間関係があったら、それは縁がなかったと思ってアルバムにしまいましょ。
自分と同じだけの敬意を払ってくれる人と一緒にいる事は、悪い事じゃない。

自分の心を守る事は、相手を大切にするための第一歩だと思ってる。

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