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【Steam版】ブラスフェマス2(Blasphemous 2)の感想・レビュー

The Game Kitchenが贈るメトロイドヴァニア界隈では多分一番宗教くさい名作ーー「ブラスフェマス」の続編です。
このレビューを書く時にプレイ時間は18時間で、エンディング2種・サブクエスト系の実績は一つを除いて回収済み。
比較対象はもちろん前作。


ドット絵が売りの前作だったけど、どうやらそのドット絵担当のスタッフは今作の制作に関わってないようで、そのため今作のカットシーンは普通のアニメになってる。
なので、新しいドット絵を期待してたプレイヤーはがっかりするかもしれないけど、影響されたのはカットシーンだけで、ゲーム自体のグラフィックはそんなに変わってないため、個人的に大した問題ではないと思います。


前作のストーリーはゲーム内の対話と文章を読んでもよくわからないことが多かったけど、今作は全部説明してくれたから、世界観についてはわかりやすかった
今作は最初から主人公の目的を教えてくれてて、サブクエストを進んだり各ボスを倒したりすると、それに関連するNPCとボスの過去も教えてくれるため、その一つ一つの情報を繋げると、今作の世界観とゲームが始まる前に起こった出来事がわかるようになります。

ストーリーがわかりやすくなったのはいいことだと思うけど、考察点が少なくなり、前作ではフロム脳を働く必要があったが、今作はどっちかっていうとファイナルファンタジーになったような、とりあえずよくわからない神秘的な作品ではなくなりました


ゲームのシステムについてですが、まずは武器から。
前作は懺悔の剣という武器しかなかったけど、今作はメイス・大剣・双剣と3つの武器がある。
というものの、ぶっちゃけ前作のため攻撃・空中兜割り・スライディング攻撃というモーションを3つの武器に分けただけです。

もちろん、3つの武器にも特徴があり、うまく使い分ければ戦術の幅も広がるけど、正直にいうと性能面からいうと大剣と双剣は被ってるし、双剣は被弾しない前提で使う武器だから、よっぽどの玄人ではないとその性能を発揮できないため、やや死に武器になってます。

しかし、結局前作と同様、上記のため攻撃はもちろん、空中兜割りは中盤からボタン連打で強力なコンボを出せるため、攻撃として産廃になるし、スライディング攻撃も今作に追加された空中ダッシュに食われたため、武器の特徴なのに使い道が全くないというところはむしろ前作より悪化してます

特殊攻撃以外、3つの武器にも専用のアビリティがあるけど、メイスは熱情(MP)の消耗速度が早い割に大した火力を出せるわけじゃないし、大剣は起動時まず自分の体力を削るから論外、双剣は被弾すると強化ゲージがゼロに戻るため、維持するのが難しい。

そのため、結局普通攻撃とブロック・パリィさえあればなんとかなるから、上記の仕様は全部あってないようなものになってます。


前作の武器強化システムは今作も健在で、懺悔の剣の心臓が彫像システムに拡張され、より多彩な組み合わせができるようになったため、プレイスタイルの幅も広がりました


前作のルート開通は聖遺物を回収して装備することで、足場が出現したり、入ったら即死するエリアに行けたりするという感じだったけど、聖遺物の枠は3つしかなかったため、常に切り替える必要があって、はっきりという面倒だった。
しかし、今作の聖遺物は入手すると常に有効になるため、そこは改善された。

聖遺物以外、今作の武器もルートを開通するアイテムであるため、数種類のギミックによる構成されるルートもあり、ずっと途中で武器を切り替えて攻略するようなスタイリッシュなところもあります。

まぁ、はっきりという武器を3つにする理由はこれのためだと思います。


新しい移動手段ができたら、すぐアイテムを回収しに行く人もいれば、後でまとめて回収する人もいると思うが、実は今作にもまずアイテムを回収しないと、分岐が固定されて失敗するクエストがあり、もし攻略サイトを見なければ、常にアイテムを回収しに行かないと、そのクエストは高確率で失敗します。(自分は失敗しました)

そのため、結果的に常に全エリアを走り回る必要があるし、そもそもこういったルートを開通するためのアイテムと武器の位置もバラバラだから、アイテムのために同じエリアを何回も行かないといけなくて、はっきりという非常にしんどかったのです。

特にセーブポイントの間に転移することができるのは終盤で、とあるサイトクエストをクリアする必要もあり、それまではポータルルームを使わないといけないけど、そのポータルルームの位置も非常に不便なので、そこはかなりのストレスを貯めてました。


唯一の救いは前作と違い、今作に二段ジャンプ空中ダッシュがあるため、機動性が結構高く、道中での移動自体は快適だった。

しかし、本作はレベル制ではないため、敵と戦っても大したメリットがなく、前作の経験者だと元々やり方がわかってるから、その機動性を相まって、中盤から難なく道中のすべての敵を総スルーすることができます。

その上、今作の針山と落下死による即死は廃止されたため、「ボスが弱かったから道中が本編」と言われた前作より難易度が低く、冗談抜きで今作は道中で倒されることがあまりありません。

とはいえ、ボスが強くなったわけでもなく、初見で倒せなくても2-3回リトライすればなんとなく倒せるほどの感じで、特にラスボスは見た目に反して、多分作中最弱だった。(冗談抜きでラスボスは簡単に無傷で倒せる

そのため、こういうゲームに慣れた人にとって、ちょっと簡単すぎるかもしれません。


まとめて言うと、前作は死にゲームでよく難しすぎると言われるけど、今作の難易度は落ちてて、万人受けするようになったため、メトロイドヴァニアとしては非常に優秀なゲームだと思うけど、ブラスフェマスとしては凡作になりました。

最後に言わないといけないのはBGMバグです。
今作のBGMは前作に比べて明るくなって、優秀な曲が多いけど、ランダムでBGMが流れないというバグがあり、発生したらメニューに戻るか、勝手に治ってくれることを祈るしかないため、そこで大変残念だなと思います。

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