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えりたマガジン

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#読書感想文

■狂おしく求める―『七つの魔剣が支配する』

えりたです。 本日はラノベのご紹介です。 『七つの魔剣が支配する』 ■宇野朴人 ■Ⅰ~Ⅸ(以下続刊) ■電撃文庫(KADOKAWA) Amazonでの紹介文を引用します。 『七つの魔剣が支配する』は 魔法学校の名門キンバリーを舞台とした物語です。 主人公はオリバー=ホーン。 彼はとある目的を果たすために この学校へ入学します。

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■反抗と祈りと―『エンド・オブ・アルカディア』

こんばんは。 えりたです。 本日はコチラの書籍のご紹介です。 『エンド・オブ・アルカディア』 ■蒼井祐人 ■KADOKAWA 電撃文庫 ■ISBN 9784049142204 ■660円+tax こちらは 第28回電撃小説大賞金賞受賞作です。 発売前に、あれこれなご縁で ゲラをいただいてました。 でも。 最初の方を読んだ段階で かなり好きな世界観だと感じたので 途中でゲラを読むのを辞めて 「書籍」の形になるのを待ちました。 で、満を持しての3月10日。 今月の新刊として

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■迷い惑ってこその思春期―『思春期、内科外来に迷い込む』

えりたです。 本日は、まだ途中読みではありますが コチラの書籍の感想です。 『思春期、内科外来に迷い込む』 ■國松淳和・尾久守侑 ■中外医学社 ■ISBN 9784498020986 ■2800円+tax コチラの本はどう見ても ゴリゴリの「医療従事者」向けです。 そして、もちろん 私は医学のイの字も分からない 一介の活字中毒(重度/雑食系)。 なので。 正直、 この本の指し示す真意とか極意とか 深いところにある面白さとかは ほぼ汲み取れていません。 でも。 読んで

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■知らずに読むことの愉悦―『プロジェクト・ヘイル・メアリー』

こんにちは。 えりたです。 本日はコチラの小説のご紹介です。 『プロジェクト・ヘイル・メアリー』 ■アンディ・ウィアー ■小野田和子 訳 ■早川書房 ■ISBN 9784152100702 ■1800円+tax 「小説のご紹介」と書きましたが コチラの小説は 何も知識のない状態で読むのが いちばんおもしろい、との前評判で。 私もそれを実践したのですが。 まさにその通りなんです。 ・・・ この作品を知ったのは 確かヤンデル先生のtweetが きっかけでした。

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■よく生きるということ―『ぼくとがんの7年』

こんにちは。えりたです。 昨日読み終えたコチラの本の感想です。 『ぼくとがんの7年』 ■松永正訓 著 ■医学書院 ■ISBN 9784260049269 ■1800円+tax まずは、帯にある文言を引用します。 小児がん外科医である筆者が ある日突然、膀胱がんに罹ります。 そう。 診る側=医師が 不意に「診られる側」=患者に なってしまったのです。 本書は、 その時々の筆者自身の 身体的な変化、痛みの様子、 診断から手術、術後のことまで 時系列に語ります。

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■原体験がもろもろと顔を出す―『深夜、生命線をそっと足す』

学生時代に、友人と ミュージカルを観に行きました。 とても感動的で素敵な物語でした。 終幕後、ふと隣に座る友人を見ると ものっそいダダ泣き状態。 それくらい深く感動したのだなと ぼんやり思って泣き止むのを待ってると 彼女が一言、 「なんで泣いてないの? あんた、人間じゃない!」 と言い放ったのです。 泣いていないというだけで、 まさかの種から否定(笑) あまりにも根本からの否定過ぎて 反論も思いつきませんでしたとさ。 とまぁ、学生時代 わりとざっくりめに刻まれた傷が 私

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■自分のなかにある違和感をスルーしない―『言葉の展望台』

■『言葉の展望台』 ■三木那由他著 ■講談社 ■2022年7月 ■1300円+tax ■『言葉の展望台』について私たちは主に言葉を用いて、他者とコミュニケーションをとります。そのなかで、相手に伝わらなくてもどかしい思いをすることも少なくありません。あるいは、自分の伝えたいと思うことをうまく表現できず、のたうち回ることも多々あります。 また、日々さまざまな情報を目にするなかで感じる違和感があります。 なぜこの人はこんな風に言うのだろう。 あの言葉はいったい何を伝えようとし

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■歴史は勝者が描く―『藤原公任 天下無双の歌人』

2024年の大河ドラマ『光る君へ』。 1月7日に初回放送も始まり、私たちの期待以上の物語が展開されています。それを繰り返し見ながら、来週への期待に胸を膨らませていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。 そのなかで「藤原道隆公」をガチ推ししている私。放送開始前、井浦新さんが演じられる道隆公のお写真を見て、パトラッシュと一緒に天に召される勢いで沸き立っておりました。 が、実は、それを上回る高揚感をくださったお写真があったのです。それがこちら。 町田啓太さん演じる「藤原公任

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■1000年前のラグジュアリーを最新の研究から学ぶ―『紫式部と王朝文化のモノを読み解く』

大河ドラマ『光る君へ』は平安時代中期の物語です。年代で言えば、西暦1000年前後。今から約1000年前の時間を舞台にしています。 もちろん、同じく「日本」という国で暮らしていますから、1000年前と言えど、共感できるところ、身近に感じるところもたくさんあると思います。たとえば、春の桜を愛でる気持ち、あるいは、新年を迎える新鮮さ。そういったものは今も昔も変わりません。 ですが、やはり1000年の時間の隔たりは大きいと感じるところもあるのです。それは、衣食住など文化の具体的な

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■歴史上の人物の日常を垣間見る―藤原道長『御堂関白記』について

今年の大河ドラマ『光る君へ』は、『源氏物語』の作者である紫式部が主人公です。彼女は平安中期、今からちょうど1000年ほど前の時代に生きていまいた。 その時期、最も大きな権勢を誇っていたのは藤原道長です。彼は、四人の娘を天皇の后として入内させ、彼女たちの生んだ皇子たちの外祖父として長く政権を維持しました。現代の教科書で言うところの「摂関政治」ですね。 私たちは学生時分に日本史でこれらのことを学びます。ですが、これ以上のことは知らないんですよね、実は。 紫式部の本名とか(と

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■400年の歴史を支え続けた32人の天皇たち―『平安時代天皇列伝 桓武天皇から安徳天皇まで』

今年の大河ドラマ『光る君へ』は、平安時代中期の摂関政治が全力で領域展開していた時期を舞台としています。 実は、ワタクシ、某国立大学の大学院博士課程後期課程に在籍していた時分に『大鏡』という歴史物語の研究をしていました。 『大鏡』は平安時代後期(院政期)に成立した作品で、藤原道長の栄華の在り様を余すところなく描き出すことを至上命令としています。 『大鏡』については、こちらの記事にくわしく書いていますので、よろしければご参照ください。 さて、その『大鏡』は、文徳天皇から後

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■『紫式部日記』を読むならここから①―『紫式部は今日も憂鬱 令和言葉で読む『紫式部日記』』

来年の大河ドラマは平安時代中期、摂関政治が最盛期を迎えた時代を舞台とする『光る君へ』。主人公は、吉高由里子さん演じる紫式部です。 紫式部が著したもので最も有名なのは『源氏物語』です。しかし、彼女が残した書物はほかにもあります。それが『紫式部日記』『紫式部集』です。 『紫式部日記』は、紫式部の仕えた中宮彰子が敦成親王を出産したとき(寛弘五年)の記録を中心に、中宮に仕える女房たちについてや仕事における感懐などを、寛弘七(1010)年にまとめたものです。 この『紫式部日記』が

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■土は地球の特産品―『大地の五億年』

土と砂は違うことは、理解していました。「これは土。あれは砂」。見てすぐに分別することはできるのです。それなのに、それぞれを言葉で説明することはできない。不思議ですよね。 そんな、疑問を持っていることすら忘れてしまうほど、身近にある「土」について、五億年の歴史を紐解きながら、縦横無尽に解き明かしたのが、今日ご紹介する藤井一至『大地の五億年』(ヤマケイ文庫)です。 ■土は地球の特産品

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■春の桜を愛でる気持ちはどこからやってきたのか―『100分de名著 古今和歌集』

国語の記事を書くようになって、改めて感じたことがあります。それは「義務教育で教えられる内容の濃さ」です。 たとえば。 今回話題に取り上げる『古今和歌集』。かなり多くの人が、これが平安時代の和歌集であることを知っています。また、 『古今和歌集』に収められている二首です。そのどちらの歌にせよ、歌そのものや歌の意味するところを、多くの人が何となくは知っています。 それって、とてもすばらしいことだと思うのです。 この二つの歌も『古今和歌集』も、どちらもおそらく、教科書に載っ

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