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大河ドラマ『光る君へ』を100倍楽しく見るために

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大河ドラマ『光る君へ』は平安時代中期を舞台としています。日本史の授業で習ったあの頃の歴史や文学について、もっとくわしく丁寧に知ることで、ドラマもより楽しめるのではないでしょうか。… もっと読む
このマガジンは、毎週1~2本記事を更新します。平安時代の歴史や、『源氏物語』などの文学について、今… もっと詳しく
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#和歌

■歴史は勝者が描く―『藤原公任 天下無双の歌人』

2024年の大河ドラマ『光る君へ』。 1月7日に初回放送も始まり、私たちの期待以上の物語が展開されています。それを繰り返し見ながら、来週への期待に胸を膨らませていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。 そのなかで「藤原道隆公」をガチ推ししている私。放送開始前、井浦新さんが演じられる道隆公のお写真を見て、パトラッシュと一緒に天に召される勢いで沸き立っておりました。 が、実は、それを上回る高揚感をくださったお写真があったのです。それがこちら。 町田啓太さん演じる「藤原公任

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■春の桜を愛でる気持ちはどこからやってきたのか―『100分de名著 古今和歌集』

国語の記事を書くようになって、改めて感じたことがあります。それは「義務教育で教えられる内容の濃さ」です。 たとえば。 今回話題に取り上げる『古今和歌集』。かなり多くの人が、これが平安時代の和歌集であることを知っています。また、 『古今和歌集』に収められている二首です。そのどちらの歌にせよ、歌そのものや歌の意味するところを、多くの人が何となくは知っています。 それって、とてもすばらしいことだと思うのです。 この二つの歌も『古今和歌集』も、どちらもおそらく、教科書に載っ

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■「かなしい」を「かなしい」と言うだだけでは足りなくて―『百人一首という感情』

私は、人生の半分以上を受験国語のプロとして過ごしています。また、20代の頃は大学院で平安時代の物語の研究もやっていました。が、そのなかで驚くほど苦手にしていたものがあります。それが「和歌」です。 これまでずっと「和歌」の面白さが理解できず。学部生時代も授業中にずっと『源氏物語』を読んでいるような学生でしたが、和歌が出てくるとフツーに飛ばして読んでいました(そして、師匠に怒られていました)。 あるいは、高校時代。「百人一首を定期テストの範囲にするから、1~50まで暗記して自

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