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編集のための覚書

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"ヒトとモノの出会いを編集する"ことを模索するための日々の覚書きです。
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#ライティング

編集の力を信じてる

編集は、偏集だ。偏ってこそ価値がある。 私の尊敬する編集者の言葉で、うちの編集部で伝説的に語り継がれてる言葉のひとつです。 この「偏る力」こそが、私が信じている編集の力の根幹です。 選ばれない失望私の編集の価値についての原体験は、美大に通っていた頃…大学の芸祭でした。いわゆる学祭なんだけど、そりゃもう皆の力の入れようが他の大学とは違って、誰もが何らかの出し物に参加してるんじゃないか?という熱気で。 私の出身である油絵学科の子たちは大概、絵を展示して、一般の方やギャラリス

編集者のトレンドの見つけかた -抽象化→具体化を繰り返す

「トレンド」と聞くとみなさん何を思い浮かべるでしょうか。 ファッションやメイクから始まり、今どんな写真が好まれているのか、食べ物は何が流行っているか、色、芸能人…と多岐にわたる上に、特に雑誌の企画では「トレンド感」は1企画に1つは盛り込みたい、とてつもなく大事な存在です。 この、ふんわりしてるくせに大事な存在「トレンド」。 若手の編集者から「トレンドってどうやったら見つけられるんですか?」と質問された数は数え切れません…。 一朝一夕では見つけられない、それがトレンド正直

編集者が企画するときに、心に留めておきたい3つのこと

編集者と名乗ってはや8年。さすがにこれだけやるといろんなノウハウを人に伝えられるようにある程度体系化できてきたなぁと思っています。 そうやって蓄積されてきたものたちを、すこしずつnoteに綴っていけたらな。そんな気持ちで、私が編集をするときに心がけていること、よく質問されていることを今日から不定期更新していきます。 WEBなどの編集もやっていますが、あくまで「情報誌出身の編集者」の企画の作りかた、と思って読んで頂けると嬉しいです。例えば…エッセイ的な書籍の編集なんかはまた