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【ドラマ感想】壮大な冒険物語、朝ドラ『らんまん』

本当に好きだった。

最終週はもうほとんど泣いていた。これまで積み上げて来たもの、思い出が思い出されて胸がギュッと苦しくなった。ネタバレしたくない人はこの先ご注意を。

寿恵子の魅力

「おすえちゃん」って呼ばれてるのがかわいい。

馬琴先生を愛するおすえちゃんは、どんなに大変でも万太郎と一緒にいることを自分で選んだ。お金持ちとの何不自由のない生活よりも、万太郎との大冒険の道を選んだ。誰かに人生を決められるのではなく、自分から選び取っていく姿がかっこよくて美しくて、あまりにも魅力的だった。

草花と人間の肯定

万太郎以外の登場人物たちも、熱い。何かを好きになって、とことん追求する。植物学者の仲間たちもそうだし、竹雄や綾もそう。そしてそういう人たちにもそれぞれの苦悩がある。簡単ではない。でも追いかける人たち、冒険している人たちの姿は眩しかった。

万太郎は草花に優劣をつけない。どこでどう生きるかはその子たちが決める。それぞれに面白くて、優劣はない。失敗しても挫折してもいい。大丈夫。そうやって人生を描いてくれたのがうれしかった。

愛の物語

これは壮大な愛の物語だ。万太郎の植物への愛は、第一話からずっと表現されてきた。「おまんは、誰じゃ?」そこから始まる万太郎と植物たちの世界。
その一部となった寿恵子。万太郎との寿恵子の姿にはこうやって年をとっていきたい、という理想が詰まっていた。

草花の姿を見かけるたびに、二人のことを思い出しそうだ。

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