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2020年を思い出す時間

2020年も今日でおしまい。
今年のことを話す時、みな口を揃えて「大変な年だった」と言う。
【大変】という大きな箱の中で埋もれてしまわぬよう、今年私のところに飛び込んできてくれた大切なことを思い出せる限り、ここに記しておこうと思います。

まず大きな項目で箇条書き。
・事故に遭って思ったこと
・たくさんおうちに居て感じたこと
・会社を辞めるにあたってのこと
・愛について

年明け早々の誕生日直前、とても寒い大雨の日。
横断歩道を渡っていたら、赤信号を無視したもの凄いスピードの自転車に轢かれてしまいました。
ぶつかられた瞬間に、傘とカバンをぽーんと投げ出し、四つん這いで着地するファインプレー(10年弱バスケを続けてきてよかった)。
ありがたい事に近くを歩いていた人がすぐに駆け寄ってきてくれ、大きな怪我もなかった。
経てみて、莫大な恐怖心といくつかの気づきがあった。
事故に遭った直後、温かい飲み物を買って雨の中駆けつけてくれた上司。
お風呂を沸かし、冷え切った私を温めてくれた恋人。
人が亡くなるときに最後に見る光景はあんな風で、日常はいつでも突然に終わってしまうのだという恐怖。
後日、疲弊しきって相手とのやり取りを必要最低限しかしない私を見て、「疲れたなんて言ってちゃダメだよ!しっかりお金ふんだくってやんなきゃ!」と言ってきた友人。
それを聞いて、こんな人間には絶対にならない、と心に決めた私。

ステイホーム。
何かから距離を取るとその姿が見えることってあるけれど、人や社会の輪郭や色がより良く見えた時間だった。
見て見ぬふりの社会。優しさを履き違えた人々。
その一方で、私のごく近くには、大切なひとを守るためにどう生きたらいいのかをしっかりと思慮出来る人もいた。
楽しく生きるためには、どんな場所でも工夫とアイデアが肝心だということもよくわかった。家にいたおかげで、よくよく笑った1年だった。

会社を辞めました。
中々辞められず退職宣言後が大変だったことや、立ち去ろうとする私に唾を吐きかけた人、「コロナの影響で」という都合の良い言い訳を手に入れた大人たちの嬉しそうな顔、お世話になった支社が閉まるというのに掃除片付けに出てこない立派な社会人たち。
多分この辺の出来事は結構すぐに忘れちゃうんじゃないかな、私のことだから。
そんなことよりも、わたし埼玉に来てからの1年半、すごく楽しかった。
編集長について回って、カメラ担いで、取材に走って。
笑って、怒って、たくさん書いて。
大変なことはあったけど、辛いことはなに一つなかった。
優しい人がたくさん居た。
不器用な愛を抱えて生きる人もたくさん居た。
私はその人たちと仕事をしていた。誇らしいね。楽しかったね。

それから、最後に愛について。
愛を感じて考えて、そんな出来事に恵まれていた気がします。
愛を込めながらお花のアクセサリーを作ってみたり、会ったことのない誰かに向けて言葉を連ねてみたり、自分の中の愛を肯定したくて物語を書いたりもした。
愛をふんだんに伝えてくれる大好きな友人にも出逢えた。
その友人と叶えたい愛の塊みたいな夢も生まれた。
恋人といつからか、毎日ハグをするようになった。
今年風邪を全然引かなかったのは、もしかするとこのハグのおかげなのかもしれない。


今年も1年ありがとう。
わたしに触れてくれたあなた、ありがとう。
一歩一歩踏みしめながら生きてくれたわたし、ありがとう。

来年もおいしい珈琲と一緒に生きます。
どうぞ、よろしくね。




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