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【雑記】2024年上半期にプレイした中で特に楽しめた作品

 皆さん、いつもお世話になっております。えりんぎです。早いもので、今年(2024年)に入ってから、半年が経ちます。この時期まで、当ブログを閲覧いただき、まずは感謝いたします。心からありがとうございます。

 閑話休題、せっかく7月になりましたので、少し遅いくらいですが、今年の上半期にプレイした作品を振り返っていきたいと思います(再走作品は含みません)。

2024年上半期にプレイした作品の一覧表です。青色が全年齢作品です。

 新規にプレイした作品は上記19作品(上記画像参照)です。そのうち、私が独断と偏見で、私が心から「楽しめた」と考えた作品の上位5作品を紹介したいと思います。

 ちなみに、私が考える「楽しめた」とは「点数」と=では全くありません。私は「点数」とは商品価値の有無に激しく左右されるものであり、「楽しめたか」、「お勧めできるか」とは全くの別カテゴリと考えているからです。以上をご理解の上、本記事をご覧いただきたく思います。

 〈この先ネタバレを含んでおりません。どなたでも安心して閲覧できます。〉


5位 乙女理論とその後の周辺 -Belle Epoque-

   75点(シナリオ33/50、キャラ35/40、その他7/10)

 5位は『乙女理論とその周辺』の続編である、『乙女理論とその後の周辺』です。商品として未完成感も多々ありますが、前作『乙女理論とその周辺』では活躍が不足していたキャラクターの救済に全力で、続編として概ね十分な完成度を誇ります。
 特にシナリオの総合力は前作に勝るとも劣らない出来であり、不満はありますが、それを上書きするほどです。最大の懸念点は、尺の短さでしょうか。正直、非常に気になった点でしたので、今後のNavel作品に不安はあります。ただ、同時に期待も出来るかな、と信じさせてくれる作品ではありました。お金儲けに貪欲な姿勢は企業としては素晴らしいと見るべきでしょう。

4位 アンラベル・トリガー

   77点(シナリオ34/50、キャラ35/40、その他8/10)

 続いては、今年最大級の話題を呼んだ『アンラベル・トリガー』です。このレベルの作品になると、もう本当に心から「楽しめた」、「あっぱれだ」と称賛したくなります。
 本作は既存作品の良い点を吸収し、再構築したという観点で、『白昼夢の青写真』や『G線上の魔王』といった作品群と似通っています。『穢翼のユースティア』や『ジュエリー・ハーツ・アカデミア』等の既存作品の良いところ取りをしている印象も、正直、あります。ゆえに作品としての独自性は弱いかもしれません。展開が予想できる点もはっきり言って存在します。しかし、最後の√の出来、納得感、そして個別√に意味を持たせてくれた点。私はこの2点に大きな価値を見出しています。夢中になってプレイしましたとも。
 また、豪華版の特典である、設定資料集でも重大な事柄が明かされています。そういったファンサービス精神にも感謝している作品です。

3位 乙女理論とその周辺 -Ecole de Paris- 

   78点(シナリオ39/50、キャラ31/40、その他8/10)

 『月に寄りそう乙女の作法』が大好きな私にとっては『乙女理論とその周辺』も高評価な作品ですね。りそなという『月に寄りそう乙女の作法』のサブキャラクターをピックアップして、パリという新たな舞台で幕を開ける物語ですね。
 本作で何より楽しめたのは、主人公、小倉朝日とりそなやメリル、他キャラクターとの掛け合いですね。東ノ助先生や王雀孫先生、森林彬先生の手によって描写されたギャグと、確かな知識を感じさせるユーモア、そして雑学の数々。その表現技法には憧れを抱かせてくれます。大変「楽しめ」ました。
 正直、私から見れば明確な弱点と感じる部分も相当に大きく存在する作品です。しかし、「楽しめた」「心躍った」作品という意味で、本作は特別な作品と言えるでしょう。

2位 はじめるセカイの理想論 -goodbye world index- 

   80点(シナリオ38/50、キャラ34/40、その他8/10)

 Whirlpoolのフルプライス最新作が2位にランクイン。シナリオ、キャラクター、サウンド、ボイス、システム。その全てのバランスという点で見れば、上半期最上位は本作でしょう。
 シナリオ、設定がまず、かなり奇抜です。加えて、最終√まで到達すると理解できる秘密。そしてその過程。全てが近江谷宥先生の手で踊らされている感覚を抱きました。そして、それが不快では全くない。むしろ快感です。近江谷先生の成長とライターとしての確かな実力を確実に感じることができました。私は『猫忍えくすはーと』シリーズや『竜姫ぐーたらいふ』シリーズも大好きです。しかし、本作の完成度を鑑みれば、今後のWhirlpoolはフルプライス、シリアス路線で行ってもよいのかなと感じるところです。特にヘルミリアとハルカ√は特出した完成度で、大好きです。
 また、本作はキャラクターゲームとして見ても極めて良質ですね。まず、ボイスが豪華です。月野きいろさんや秋野花さん、夏和小さんといった豪華声優陣には惹きつけられるものがあります。
 総じて、欠点らしい欠点もなく、万人受けしやすい名作となっております。自信を持って楽しめたと言えるでしょう。

1位 イハナシの魔女 

    81点(シナリオ44/50、キャラ35/40、その他2/10)

 栄えある1位は、同人サークル、フラガリアの『イハナシの魔女』です。これも先程、ご紹介した『アンラベル・トリガー』同様、既存物語の再構築系です。非常に高いレベルで、現代風に再構築されたシナリオは圧巻の一言でしょう。はっきりと、上半期で最も面白かった作品であると断言できます。感動もできる上に、腑に落ちる。まさに理想の王道シナリオです。そこが良いのですよ。
 しかしながら、本作の良い点は意外にもキャラクターだと私は感じています。ここは同人作品らしく、キャラクター一人ひとりに、制作陣の愛情がこもっているように強く感じました。私は記事でも書きましたが、リルゥが最も好きなキャラです。ですが、光、明、紀里子、紬、兼城も愛されるキャラクターであることであることは確かです。この点は実際にプレイしていただければ、強く感じることができると考えます。
 物語の構造も素敵です。本作は各ヒロインに焦点を置きつつ、主人公、光の成長を描く構造をしています。『車輪の国、向日葵の少女』、『穢翼のユースティア』に代表される、所謂「ヒロイン脱落型」のノベルゲームです。その構造上、ヒロイン一人ひとりをピックアップしながら、全てのイベントを経由して物語を進行できるという「ヒロイン脱落型」のメリットを制作側がしっかりと理解し、構築されていると感じました。
 また、これは番外編なのですが、2024年5月11日(土)に、『イハナシの魔女』シナリオ担当の森先生と、Xにて、合同スペースを開催させていたただき、私自身、作品への理解を一層深めることができたという事情も、この順位に少なからず影響しています。制作スタッフの方と1時間もお話することができる貴重な機会でした。心から感謝いたします。

あとがき

 以上です。他にも『サクラノ刻 -櫻の森の下を歩む-』や『ラブピカルポッピー!』、『Control』等、面白い作品を豊富にプレイすることができた時期でした。しかし、個人的に「楽しめた」、「好きな」作品を選択してくれ、と言われた場合、上記のランキングになりました。結局、「点数」と「楽しめたか否か」は若干相互関係にあるものの、完全に=ではなく、商品価値と、自分の「好き」は全く分けて考えた方が有益である、と私は主張したい。その意味で今年の上半期で最大の88点を点けた『サクラノ刻 -櫻の森の下を歩む-』を敢えて、断腸の思いでランキングに入れず、自分の素直な気持ちに従うことにしました。少しでも共感していただけると幸いです。
 それでは、今回はこのあたりで失礼いたします。今後の下半期、そして、2025年も面白いビジュアルノベルをプレイするでしょう(ここまでの数になるかは不明ですが)。ブログも私に突然、何か事情ができない限り、継続するつもりです。年末にも同じような記事を記す予定です。その時が今から楽しみです。
 本日も、このように長い記事を最後まで閲覧いただきありがとうございました。それでは、失礼致します。

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