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前略、余裕の腐女子より

腐女子という生態。801ちゃんも、つづ井さんも、おけパ(ジャン神)も真実であると思うけど、別の銀河の出来事のように見ていました。

自分には当てはまらない。3つの中であえて近い存在を選ぶとすればつづ井さんでしょうか。ちょっとトホホでもヲタクの友人達と送る人生は楽しい!でも創作をやっている以上、あんなにクリアではいられません。自分が生息している星はおけパ程の怨念は渦巻いていないけど、めんどうな闇は確実に存在しています。

地雷だの焼きマシュマロだの、突き詰めて行くと個人HPの時代から特に変わっていません。対立やイザコザはずっと昔からありました。イベント会場で、HPのBBSで、解釈違いだ!人気者きどりめ!大手の取り巻きウザイ!原作無視の界隈のお決まりにうんざり!飛影はそんなこと言わない!等々と喧嘩しています。

PixivやTwitteが辛いというのを結構みますよね。苦しみ悩み抜かれた姿に共感もします。でも自分は上記の通りリアルでヲタク友達とお喋りしたり遊びに行くのが楽しいので、結局Pixivは放置気味だったりします。年に5冊くらい新刊を出しているので、作品投稿の為の絵や漫画は描く時間がありません。

とあるジャンルで、原作がファンへ感謝とお別れの言葉をツイートした事がありました。そこから卒業文集めいたタイムラインとなり、あっという間に殆どの人が別ジャンルへ移動しました。悲しかったです。なぜ原作が終了したからと言ってコミュニティを解散する必要があるのだろう?大好きなこのジャンルの本、まだまだ描きたいんですけど?!となり、結局その流れが辛くて『これからも本は描きます!イベント会場で会ったら宜しくね!』と言って自分はTwitterのアカウントを消しました。フォーエヴァー・マイ・ラブ。

二度とこんな思いをしたくないのでもう同人アカウントは作りません。一緒に焼き肉した人達、オフ会でオールした人達、温泉旅行へ行った人達、とにかく様々なジャンルでアフターをしたけれど、その瞬間がどんなに楽しくても、ジャンルを移動し別アカウントを作ったら関係は終わりです。その刹那的な関係が、ある意味クリーンで良いのかも知れません。今好きなジャンルの話を、同じく今それが好きな人と語り合い盛り上がるのが最高に楽しいのでしょう。それが旬の人気ジャンルだったなら、もう麻薬みたいなもので一心不乱にキマってしまい、淋しい前ジャンルになんて戻ってこられない。

SNSで出会い関係が続いている人も居るけれど、片手程度です。結局リアルで知り合いになった、息の合う友人が一番長く一緒にいます。

腐女子がなんとなく得体知れないのは、隠れるのが上手だからというのも一理あります。ただ、長年この世界に居て思うのは、本当にいろんなスタンスの人が居ると言う事。もちろんいくつかのステレオタイプは存在しますが、全貌が謎に包まれているのは、一概にカテゴライズ出来ないからだと思っています。

例え話でいうと、男性で女性向け(R18)を描く人は珍しいけど、女性で男性向け(R18)を描く人はゴロゴロ居る。中には一発やったろ!という人もいるけど、名声獲得を目的とせず、ニコニコ楽しく自然に男性向けエロ本を描いている女性も普通に存在しています。要するに、意外と女性はどんなフィールドにも在籍していて、一貫性がないのです。

同人活動でのあり方に、善悪をつける事は出来ません。自身に『合う』か『合わない』かだけ。そして民主主義において数の多さは一つの正義だと言えるけれど、趣味の世界は少数派だって楽しめる、それが腐女子の世界だと思います。

多様な腐女子の世界。腐女子の数だけライフスタイルがあるのです。迷わず行くよ、行けばわかるさ。

最後に『多様』な腐女子の一人として、長年同人活動している自分の生態を記しておきます。

普通の漫画、アニメ、ゲーム、映画に活字、一般的な娯楽どれも大好き。同人誌はもちろん、商業BLもずっと読み続けてるし、BLCDもBLゲームも嗜みます。BLゲームは新作がかなり少なくなったけど、沢山の名作がずっと心に残っているし、大好きなのでこれから先も細々で良いので出て欲しいですね、ゼロになって欲しくないです。

歳が知られるのは恥ずかしいので具体的に書かないけど、学生の時にこの世界へ入りました。どこにでもある個人サークルで、漫画同人誌を発行し続けています。

新卒でヲタク業界へ就職。ほぼ100%ヲタク向け企業なのに就職した会社はヲタクに理解がなく、顧客であるヲタクを気持ち悪がっていたし、嫌ってる節もありました。お仕事ですし、顧客と距離を取る姿勢を悪いとは思いませんが、余りに屈折してヲタクを見ていたので居心地が悪くなり退職しました。

その後はフリーター。色々なバイトをしました。バイトで一番いいのは時間に融通が効くこと。特に日雇いの時は、深夜で時給の良いバイトを1ヶ月の上半分で数回こなし、下半分は一切働かず原稿。イベントが近づいたら印刷代分だけバイトすればいいんです。もちろん贅沢は出来ないけれど、家賃・生活費をクリアすれば、あとはずっと原稿が出来るなんて最高でした。

バイトを転々とし、現在はひょんな事で正社員として働いています。週5で土日祝休みの普通のOLです。しっかりとお給料が入るのは何より助かります。やはりそれなりの纏まった金額が毎月入ると生活が安定しますね。

結婚はしていないしする気もありません。したい人はどんどんして欲しいと思っていますが、私は自分で稼いだお金を総て自分の為に使いたいので、そんな女が家庭なんて築いたら駄目だと思っています。

余談ですが、結婚している腐女子はたくさんいます。子供がいる人だってもちろんいます。むしろ未婚の腐女子の方が珍しいかも知れない。大体は普通に恋愛したり然るべき登録をし結婚をしているけれど、以前「結婚して旦那を作らなくちゃ生きていけないから」という貴腐人に会った事があります。堅実な文章の中に美しいほの暗さを表現する文字書きさんでした。生きていけないというのは経済的なという意味です。これを聞いた時、私は好きな事をする土台には、なによりも経済力が必要なんだと改めて思いました。

特に結婚願望がなく、生涯腐女子として楽しく人生を過ごしたいのであれば、アドバイスとして『ボーナスがもらえる会社の正社員』をおすすめします。有休が取りやすい会社だと尚良い。たまにならやむを得ないけど、深夜残業が常習している職場はHP/MPが大幅に減るので辞めたほうがいいでしょう。

きっと結婚して家庭を持ったのなら、たくさんの難題が出てきます(それも工夫次第で全然乗り越えられると思う)けど、自分は現状、独身である自由をブンブン振り回しわがままな腐女子ライフを送っています。

現在コロナ禍。免疫力を落とすような原稿スケジュールは組むのをやめました。美味しいものをたくさん食べて、早く寝て早く起きる。出社までの数時間を原稿執筆に当てています。21時に寝て2時に起き、7時まで原稿すれば作業は結構進みます。(もちろんノルマ達成出来なければ睡眠時間を削りますが)ゲージが赤点滅になってから回復するのではなく、1/3減った時点で回復するイメージで、常にほぼ満タン目指して生活する事を目標にしています。起きる少し前に暖房がつくようセットして、部屋を温めておくと冬でも起きやすいです。

創作はただでさえ精神を病む行為。フィジカル整えて生きましょう!創作をしていない人も、全力で趣味を楽しむには身体が資本、温かくしてお過ごし下さい。

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