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気が済むまで寄り添うよ。

1学期が終わった。
1年生後半からはスムーズだった二女の登校は、2年生になって振り出しに戻った。
始業式とその次の日は登校したけど、それからはほとんど欠席。
学校側が提案してくれたオンライン授業も、途中から「イヤだ!」と拒絶するようになった。

どうしたらいいものか・・・

悩んでいた時に手を差し伸べてくれたのは、保健室の先生だった。
不登校児のことは学校内で共有しているようで(当たり前なのかな?)、たまたま学校に行ったときに声をかけてくれた。

「少しの時間でもいいから、保健室に来てみたらどう?
寂しくないようにお気に入りのぬいぐるみを連れてきてもいいし、帰りたくなったら帰ってもいいんです。
お母さんと娘さんのいいように保健室を使ってもらったらいいから。」

先生とお話ししてから数日後、娘の保健室登校が始まった。

「イヤなことはイヤって伝えてね。
イヤなことを無理やりさせたりしないから心配いらないよ。
帰りたくなったらすぐにお母さんに連絡するから、安心して。」

娘の顔を見て先生はしっかりと伝えてくれた。
娘もホッとしたようだった。

家ではまったく手を付けなかった学習も、保健室なら少しづつ進められているようだ。
娘は休んでいる間、ほとんど学習しなかった。
私が何を言っても動かなくて、「勉強なんて、本人が必要だと思ったときにやればいい」と考えようとしたけど、内心はずっと不安だった。
小学校の学習は、これから生きていく上で基礎になる部分。
やらずに後悔することはあっても、やって後悔することはないのだ。

休む日も早退する日もあるけど、家にいた頃より娘の顔はずっと明るくなった。
クラスで授業を受けることはほとんどないし、クラスメイトと遊んだりすることもない。
親としては、本当にこれでいいのか不安になることもある。
でも娘は、保健室に自分が安心できる居場所を見つけた。
他の子たちとは少し違う学校生活だけど、自分の素を見せられる人がいて楽しく通えているなら、もうそれで十分だ。


本当は2年生になってすぐに書くはずだった、「2年生でがんばりたいこと」。
娘は休んでいて書いていなかったので、終業式の前日に書いたらしい。
「学校生活でがんばりたいこと」の欄にはこう書かれていた。

「おかあさんとはなれる。」

娘なりに自分の心と戦ってるんだ、と涙が出た。
まだまだ、保健室の前で「お母さん行かないで!」という日もある。
本音を言うと、毎日の送迎も大変だし、面倒だ。
でも、娘の気が済むまで寄り添いたい。
娘が目標を達成するまで、私も一緒にがんばろう!
そう思えた1学期最終日だった。

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