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リアルなわたしの生活

朝は違う部屋にいる他人のめざましのかすかな音で起き、焼いたトーストにレタスとサラミ、アボカド、オリーブオイル、ブラックペッパーとマヨネーズを適量かけたサンドイッチ、庭の木になった檸檬を搾ったジュース、それらを胃に流し込んだのち歩いて45分の図書館へ行き、気になったものを読み、インターネットでなにかを調べ、飽きれば外に出て緑のある風の爽やかなところでぼうっと日光浴をし、よくわからない本に戻り、1ドルの案外そこそこなコーヒーを飲み、カフェインに負けるほど眠くなったら昼寝をし、その日の気づきを適当に垂れ流し、時間が来ればスーパーの安売りを狙ってそそくさとセルフレジを通り、歩いて家に帰る。陽が落ちそうになると夕焼けを見るためだけに丘の上か川沿いへ向かい、人も車も通らない道のど真ん中をひとり闊歩し、きょうはこんな空か、とぶつぶつひとりごとを言いながらイヤホンから音楽を流しては踊り狂い、飽きてはその辺の生き物と会話をし、暗くなれば一番割安な20枚入りほどのチョコレートクッキーをスーパーもどきの中南米系のおっちゃんが売ってるとこで買い、そのまま歩きながら一気食いし、夜は家で適当に作り食べ、一息ついたらだれもいない広大なジムに行き、選曲できるシステムの中で好きな曲をかけノリノリで監視カメラに向かってポーズをとり、ランニングマシンで走りながら誰へでもない悪口を垂らし、家に戻ってシャワーを浴びてはどのルームメイトが帰るより先に寝る、こんな生活がわたしの至上の楽しみだったのだが、つぎはいつこれができるのだろうか。

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どうも〜