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「五代さんも聴いてるぞ!」アンコール2曲目は、五代さんに捧げた 故郷(ふるさと)の歌(2021/12/5 薩摩 鹿児島)

Dean Fujioka さんのライブツアー ”Musical Transmute 2021” 鹿児島公演について書かせて頂きました。この機会に感謝いたします。
FamBamのお友達に聴いても、みんな口を揃えて「鹿児島は史上最高の歌声だった!」と言っていました!
そして とうとうDeanさんご自身から「完成した」と言わしめるほどの出来映え…(涙)。

今回は家族の予定が先月末まで決まらず「追いディーン」※ のため、2階席6列目、真ん中から数席 下手(しもて)でした。
この位置は舞台からは遠くても、重要なあのシーンや あのシーンの目線目標として、舞台のDeanさんから見つめられる席で 時々緊張しました(笑)。
鹿児島の感動に、最後までお付き合いいただけたら嬉しいです…。

※注)「追いディーン」Musical Transmute Tour 2021 を体感してその中毒性が止まらず別の公演を追加手配して参加する行為)

【五代さんの生家から見えた桜島】


先月熊本公演から飛行機で帰った時も、桜島から煙がたなびいているのが機内から見えましたが、あの時はまだ鹿児島行きは決まっていませんでした。
今回生まれて初めて鹿児島の地に降り立つ事ができました。
驚いたのは桜島の存在感です。どーんと構えていて カッコいい!いつも煙がたなびいていました。良く晴れたライブの日は、会場からも桜島は くっきり見えていました。

奇しくもライブ直前の日曜日、11月28日放送のNHK大河ドラマ『青天を衝け』をもって、ディーンさんが演じた五代友厚さんが亡くなりました。
この奇跡のようなスケジュールは偶然だったようですが、鹿児島公演の情緒は、Deanさんの「内なる五代さん」に里帰りして頂く儀式だったのかもしれません…。
パワフルな歌声と、情熱的なパフォーマンスに 心揺さぶられ圧倒されました。
毎回毎回、最高を更新できる事の素晴らしさに、Deanさんの常に上を目指そうと努力を重ねる心意気を感じます。

私も今回は念願叶って、会場に近い 泉公園の『五代友厚像』と、鹿児島中央駅前の『若き薩摩の群像』の1人としての五代友厚像を見ることができました。
また、五代さんが長崎へ留学する 23歳まで過ごした生家の跡地は、今や整備された 広い公園になっており、ここに立つと五代さんの声が聞こえてきて、Deanさんの枕元に五代さんが降りてきて作らせた楽曲『Hiragana』も流れてくるようでした。高台から見下ろす 桜島に向けて開けた景色は、きっと 生前の五代さんを癒し、勇気づけてくれたことでしょう。


【目指せ「もっと でっかい物語」!】


今回 コ ロナ禍 真っ只中でライブツアーを始めたDeanさん。
観客が声を出さなくても歌わなくても楽しめるように、ご自身で脚本を書いて臨んだ新しいかたちのライブが生まれました。

パワフルな歌声と、情熱的で 時におごそかなパフォーマンスに心揺さぶられ、観客を惹き付けて止まない、まるで歌劇のような『物語』は、毎回毎回、最高を上書きしながら成熟していきました。
Deanさんのあらゆる才能は神様からの最高ギフトだと心から思います。

Deanさんが、石川公演以降、毎公演で言及している「もっとでっかい物語」について、最近の Super Edition の放送後記などで、これが東京ドーム等、大きなハコでライブをやりたい希望である事がわかりました。

Deanさんもが石川公演から意思表明をしたとのことでしたが、確かに静岡公演から言い出した「物語」は、石川を境に「でっかい」が付き始めました。

石川公演以降の『物語』の推移を、ライブでのDeanさんの言及で見てみましょう(メモできた範囲で)。

石川
「俺たちはもっとでっかい物語、一緒に作っていける!」

香川
「次は、もっとでっかい物語、一緒に作っていこうぜ!」

北海道
「俺たちなら もっとでっかい物語、作っていける」

これだけ言ってたら『もっとでっかい物語』…意外と早く決まるかもしれませんね…。


【アンコール 1曲目】


手拍子の中始まった1曲目のアンコールは My Dimension 。
弾き方は香川 北海道の流れを受け継いでおり、装飾の多い弾き方。ひとつとして同じ弾き方がなく、毎回注意深く聞き入ってしまいます。
ピックガードを叩く場面は前回に引き続き3本指で(弾き方についての詳細は北海道、香川のレポをご覧ください)。
1時間半以上 ステージを続けてきたとは思えない、全く疲れを感じさせない完璧で力強い歌声でした。
途中のアカペラ部分は、1フレーズ目はDeanさんのマイクを通した完璧な歌声、2フレーズ目は観客大多数の手拍子と 密やかなLaLaLaの合唱、3フレーズ目はDeanさんがマイクを通して歌い、4フレーズ目は前回と同じくマイクをはずして生の歌声を聴かせてくれました。
期待していなかったのに、2階でも生声の歌声が完璧なやまびこのように聴こえて鳥肌が立ちます。
歌い終わると Deanさんは左手で天を指差しました。
ここで心のシャッターを切る。これは凄い…本当に凄いDeanさんの歌唱力!
Deanさんは両手でYAMAHAのアコギを高らかに突き上げて拍手喝采を求めます。
圧倒されて夢中で拍手を送りアンコールの1曲目が終わりました。

演奏が終わるとDeanさんはいつものアンコールの終わりの態度とは明らかに違い、少し前へ。この時点で、2曲目のアンコールがあると私は確信したのです。

【五代さんに捧げた2曲目のアンコール】


Deanさんはイヤモニに手をやり、準備をしてから話を始めました。会場は波を打ったように静かになり、熱唱後のDeanさんの乱れた息がマイクを通して聞こえてきます。Deanさんは呼吸を整えながら次のように語りました。

「Musical Transmute 鹿児島。みんなに会えて本当に嬉しいです。改めて今日、お越しいただいて、本当にありがとうございます。いかがだったでしょうか、皆さん。この新しい試み。楽しんで頂けましたでしょうか。桜島の景色を見るのは、約5年振りですね。五代さんの、生まれた故郷(ふるさと)、ここ薩摩で、鹿児島で、最後にもう1曲だけ、歌いたいと思います」(拍手)(準備)

「故郷(ふるさと)を歌った歌です。聴いてください『Fukushima』」

アコギをストラトタイプのエレキギター "History" に持ち代え、ボロローンとギターのストロークが鳴り、ゆっくりとしたテンポで始まると、オレンジ色の夕焼け空のような照明が照らします。

何故2曲目のアンコールが 『Fukushima』なのか。それは、Deanさんの生まれ故郷 福島から、鹿児島の五代さんへ 捧げられた故郷のうた。

噛み締めるようにゆっくりした流れの中で歌った歌は、最後にアカペラになりました。

未来へと吹く風に 思い出す 嗚呼 ふるさと

そして再びギターのストロークの伴奏が加わり、「頬を撫でで」は伴奏の中で歌われ、演奏は情緒たっぷりなギターの後奏と共に終わりました。

鳴り止まない拍手。

しばらく呆然と拍手を浴びるDeanさん。
やがて拍手に応えて笑顔になるDeanさん。

眼にはキラリと光るものが。そしてそのまま真っ直ぐ客席にお辞儀をして体はぴたりと動かなくなりました。

お辞儀したまま動かなかったDeanさん。
もしかしたら泣いてた?

そのまま緞帳が降りても 暫く鳴り止まない拍手。

一度緞帳が降りてしまえば、この緞帳は二度と上がらないはずなのに、今夜だけはもう一度緞帳が上がりそう、そんな予感すらさせた鹿児島の夜でした。

次は いよいよ 渋谷2days 、1週間後の大阪2daysで、Musical Transmute Tour 2021はファイナルを迎えます。
涙は鹿児島に置いてきました。
渋谷はお祭りのように、大阪は打ち上げのように、Transmuteの炎を燃やし続けたいと思います。

【Deanさん語録】


(2階席だと音楽と一緒に流れてくるMCは聞き取り辛くメモできなかったところ多数。わかる方教えて下さい)

・「やっと会えたよ鹿児島! Musical Transmute、今夜限り 一度きりのこの物語を最後まで、一緒に楽しんでいこうぜ!」
・「鹿児島!今ここにいる、俺たちだけの物語、一緒に作っていこうぜ!準備はいいか!」
・「鹿児島!今夜限りの一度きりのMusical Transmute、後悔はなしだ!行くぞ!」
・「ありがとう!」
・「ありがとう、鹿児島!」
・「鹿児島、もっと来い!」
・「五代さんも聴いてるぞ!」
・「また会おう、鹿児島で」
・「Musical Transmute、俺たちだけの物語の〇〇を楽しもう!〇〇〇!」
・「なぁ鹿児島!俺たちなら、もっとでっかい物語を一緒に作っていける。わかるだろ!だからみんな、力を貸してくれ」
・「あの日見た、夢の続き!」
・「そこにいるみんな、鹿児島いくぞ!」
・「Musical Transmute、鹿児島、皆さんに会えて本当に嬉しいです。改めて今日お越しいただいて、本当にありがとうございます。如何だったでしょうか、皆さん、新しい試み。楽しんでいただけましたでしょうか?桜島の景色を見るのは約5年振りですね。五代さんの生まれたふるさと、ここ薩摩で、鹿児島で、最後にもう1曲 だけ歌いたいと思います。」


【Deanさんの「初めて」】


・「始めよう いま」の「いま」が1テンポ出遅れ。そんなの、今までで本当に初めてでした。バンドの方がうまく合わせて問題なく軌道修正。
かと思いきや、渋谷でもこの歌い方を踏襲したので、鹿児島はハプニングではなく、変えてきたという事ですね。(12/19AM1:01一文追記)
曲名はネタばれちゃうので言えないですが、わかりますよね…?この曲はLiveで聴いて大好きになりました。待ち遠しい曲。
それを置いておいても、鹿児島の歌唱は素晴らしかったです。

【鹿児島公演 データ】



日にち:2021年12月5日(日)

天気気温:最高 15.2℃ 最低 3.9℃

時間:開演 17:31  終演 19:23

場所:川商ホール(鹿児島市民文化ホール)
席は1つおき。
規制退場あり。
音の良いホール。
私の居た2階席は立つ人がほとんどいなかったけれど、1階席は1曲目で5割。サイドからスタンディング。最高で8割スタンディング。(1階席のファム友さん ありがとうございます!)

◇ヘッダーの写真は公式さんよりお借りしました。