ノウハウ通りにやってみたら、give & takeの罠にハマった私

「まず与える人になりなさい」
「与える人が与えられる」
これは多くのビジネス指南書に書かれていることであり、私も 起業して最初に教えられたことでした。まずgiveをしなさい、そうすればその後大きな利益を得るtakeことができると。

そもそもgive&takeの前に、日常の中で私たちは自然と take&giveをしていたことにも最近やっと気付きました。
私自身、自分はものすごく聖人ではないけれど、それほど強欲ではなくそこまで悪い人間ではないと思っていました。だけど、自然とtake&giveをしていた。会社員勤めがまさにその典型。「お給料をこれくらいもらえるなら、これくらい働きます」と。もらえるものがあって働く。それが会社員の当たり前でした。何も後ろめたくもなく、当たり前でした。そう考えると、会社は私にgiveしてくれていたんだなぁ。他にも…恋愛で「あなたがこれだけしてくれるから付き合う」とか思ったことありません？思ってた、思ってたわ…苦笑 

悪気も何もなく、当たり前のように「私にこれをくれるなら、私もこうします」というtake&giveをしていた段階から、起業してgive&takeの実践を始めました。未来のお客様にまず与えることが大事という考えは本当にその通りだな、と素直に納得しました。

マーケティングの基本はまさに「まず与える」give &takeを教えます。
１週間お試しプレゼント、最初の3ヶ月無料、体験レッスンご招待…まず与えてその上で気に入ってもらったお客様に購入いただく。この流れをうまくつくることがマーケティングのひとつのポイントです。

私もやってみました。

まずはSNSで情報発信をして、メルマガでもっと濃い情報をお届けする。それも毎日。しばらく続けていくと「いつもメルマガありがとうございます」とお礼を言ってもらえるようになる。与えられているのかなと嬉しくなりました。

その後、お手軽な金額の体験セミナーを対面で開催し、さらに深い内容をお伝えする。さらに個別セッションでマンツーマンでじっくりお悩みを聴き、専門家として解決策＝自分のバックエンドを提案する。これでご契約になれば「まずは与える」からの利益が生まれたと考えていました。

そして、メルマガを読んでくれる人の数、セミナーやセッションにきてくれる人の数、そして契約くださる方の数…を数えて、成約率を出すわけです。そうすると、欲しい契約数に成約率を当てはめ、セミナーに何人集客して、そのためにメルマガ読者さんはこれくらい増やして…と考えて毎月の目標設定を考えていました。

確かに、ものすごく「ビジネス」をしている感じがする！！！

ですが。その成約率はバラバラなわけです。大企業の化粧品とかサプリとかだったら、数が多いので成約率から計算して傾向が取れると思う。ですが、個人事業の規模だと、もうほんっとバラバラ。目の前の人が契約くださるのかどうかは、全くわからない。まるでギャンブル。成約率100％の月もあれば、0%の月もある。安定させることが大事、と言われても、どうしたら安定するのか全くわからなくなりました。

そのうち、メルマガは読んでもらえるけれど、個別セッションの予約が全く入らなくなり、つまり売上が立たなくなり、ものすごく苦しくて苦しくて仕方なくなりました。これが2018年春のことでした。

「与えることが大事、与えることが大事…」と思っていた自分ですが、目の前の人が契約購入してくれるかどうかをめっちゃ期待していました。決めるのはお客様ご自身だから、とアタマでは思っていて、言葉でも「ご自身で決めてくださいね」と言っていても、契約が欲しい売上が欲しいと思う心の奥のうずきは止めることができない。そして、契約になったときはホッと胸が満たされ、契約にならなかったときはこの後どうしようとドキドキするわけです。

「与えるひとになる」「与える達人になろう」そう言いながら、相手がやる気になるようコントロールしようとしていた自分。契約になるよう相手に期待しまくっていた自分。

見かけの行動は、ノウハウ通りのgive&takeだった。
ですが、心の奥は、自分の本音は、もっと複雑でした。「まずは与える」と言いながら、目の前のお客様からtakeしたくて仕方なかったんですね。欲まみれだなぁ自分。そう認めたところから、私の次のステージへの扉が開き、give&takeの罠から出るために長い道のりが待っていました。

しばらくたってこの続きをこちらに書きました^^

give & takeのその先を学び続ける場を、私のコーチをしてくださっている織恵さんがつくってくれています。よかったらぜひご一緒に^^ 
https://www.reservestock.jp/events/486452/NDg1MDI2NjI3ZmE2MGYxYTAwM/NDlkOGJjMzU5ODVjNjQzMTlhY

2020.10.1 上杉惠理子