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※以下の文は2021年8月に書いたものです。
今になって、ここに残しておくことが必要と思いました。
Facebookからの転載です。

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数日前に行った海の余韻が消えない。

日焼けのヒリヒリも無くなって、潮の匂いも眩しさも忘れかけているけれど。
砂浜で首を焦がしながら拾ったものたちをなかなか仕舞えず、拾った時のハンカチに包んだまま、時折広げては見つめて触ってを繰り返す。
持ち込まれた砂さえもいとおしい。

一緒に行った友人がまだ二枚貝の状態で見つけた貝殻を分けて、

YOU&ME

と言いながら一枚手渡してくれた。
とある事情でしばらく遠くに行ってしまう友人とのひとときだった。

理解とか客観性を捨てて、一時の別れを泣いて悲しみあえる友人が大人になってから居てくれるなんて。
ふとした時にそんなことを考えて、その度に驚いて不思議な気持ちになる。
むしろ、その人との時間を作りやすいから「友だち少なくて良かったな」などと本気で思う。

10代でも20代でも得られることのない、今の私だけにしかない色鮮やかな一瞬。

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