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クルーズ船で働く7つのメリットと独特な階級制度について


クルーズ客船で働くクルーには、大変なこともありますが、それに負けないメリットもたくさんあります。

今回は、クルーズ客船で働くことの7つのメリットについてお話します。

ただ、その前に知っておいていただきたいのが、クルーズ客船のクルーには独特な階級制度があります。

クルーの受けられるメリットは、この階級によってもかなり差がありますので、まずはその”階級制度”についてご説明します。

動画でもお楽しみいただけますよ。ホホホ


船の階級制度

クルーは大きく、オフィサー、スタッフ、クルーという3つのランクに分けられます。

 オフィサーは、船の運航や運営においての責任者にあたる上級乗組員です。

ブリッジで働くキャプテン、副キャプテンを含むブリッジオフィサーや、エンジニア、IT、ドクター、ナース、セクションのマネージャーなどがこれにあたります。

スタッフ

フロントデスク、 カジノ、ショップ、スパ、カメラマン、ダンサー、シンガー、ミュージシャン、各セクションのスーパーバイザーなど

クルー

オフィサー、スタッフ以外の乗組員を総称してクルーと呼びます。

バーやレストランで働くウエイトレスやウエイター、ハウスキーピング、デッキスチュワートから、クルーエリアで働く、ランドリー、フローリスト、テイラーなどなど

ただ、船や飛行機で働く人は総称してクルーと呼ぶので、乗組員全員、”クルー”ですが、階級制で分けるときに使うクルーは、下級乗組員を指します。

さて、なんとなくイメージがわいたところで、早速本題に入っていきましょう!

クルーの様々な特典


1.家賃なし。クルーのお部屋は無料です。

クルーズ客船で働くクルーは、当たり前ですが、船上で寝泊まりします。

クルーズ会社やポジション、ランクによっても異なりますが、基本的は2人で1つの部屋をシェアします。
スーパーバイザーや、マネージャークラス以上になると1人部屋を貰え、もっと高いランクのクルーは窓付き、キャプテンはバルコニー付きのお部屋です。

ハウスキーピングもいて、スタッフのお部屋は2日に1回、オフィサーの部屋は1日1回掃除やタオル交換をしてくれます。

クルーでも、ウエイターやウエイトレス、ゲストエリアで働くハウスキーピングにもハウスキーピングがいますが、その他下級ランクのクルーになると、ハウスキーピングはいないため、全て自分でやります。
また、4人で一部屋だったり、中には6人で1部屋をシェアするクルーズ客船もあるようです。

同じクルーなのにかなり差がありますね。

2.三食無料

もちろんクルーにはクルー専用の食事をするスペースがあり、それを”メス”と呼びます。

船の大きさにもよりますが、大きいクルーズ客船だと、クルーメス、スタッフメス、オフィサーメスと階級ごとに食べる場所が違います。(ひどい)

共通しているのは、階級が上がるにつれて、下級クラスにはないモノが増えるということです。

わたしが働いていたカーニバル客船は、大型船なので、メスは3つにに分かれていました。

オフィサーメスには、フルーツやチーズか綺麗にカットされたプレートが置かれており、簡単なビュッフェもありますが、メニューから注文することもできます。

オフィサーメスにはオフィサーメスで働くクルーがいるので、食事のあとの跡片付けなどもしません。お客様気分です。

ちなみにカーニバルクルーズでは、フロントデスクのスタッフもオフィサーにカテゴライズされていたので、マネージャーと一緒のときは、オフィサーメスで食べたりしてましたが、緊張するのでほとんど行きませんでした。

スタッフメス

まだお客さんのエリアで働けない、ウエイトレスやウエイターが働いています。全てビュッフェ形式ですが、お皿に好きなものを入れてキッチンのスタッフに渡すと、炒めてくれたりします。

ウエイターたちが食べ終わったお皿は片づけてくれますが、基本的に助け合いの精神があるので、忙しそうであればみんな率先して自分で自分のお皿を片付けていました。

ここではナイフやフォークが常にテーブルにセットされています。

クルーメス

とにかく人が多いです。階級制ピラミッドの一番下なので、人数が多いです。もちろんビュッフェ形式で、フォークやスプーンも自分で用意しますし、誰もテーブルを綺麗にしてくれないので、汚かったら自分で綺麗にします。

わたしが今働いてるクルーズ客船は、乗客収容人数が1,000人ほどの中型船なので、メスは、オフィサーメスとクルーメスの2つだけです。

スーパーバイザーより上のランクはオフィサーメスで、その他のランクのクルーは全てクルーメスで食べますが、クルーの人数が少ないので、大型船のクルーメスより混んでません。

この2つのメスの違いは、テーブルセット、フルーツの種類、チーズがあるか、朝食にクロワッサンがが出るか、朝食に卵を好きなように注文できるかです。ウエイターが片付けもしてくれますが、ここも助け合いの精神があるので、自分で片づける人も多かったです。

このときに面白いのが、フィリピン人はフィリピン人で集まる傾向にあるので、フィリピンクルーが溜まるエリアがかならずあります。

大きい船ほど階級制のラインが大きい気がします、、、

3.乗船、下船する際の飛行機代は、会社負担

クルーズ客船によっては、ファーストコントラクトと呼ばれる、初めてのコントラクトの場合は、実費の場合もあります。これはファーストコントラクトには辞める人が多いというリスクがあるからです。

あとは、コントラクトの途中でコントラクトを終えずに辞める場合も実費となります。

飛行機のチケットは会社が取ってくれますが、自分で取ることもできます。

ホテルマネージャークラスだとビジネスクラスですが、あとはエコノミーです。

4.無料ランドリー

ランドリールームがあるので、自分でお洗濯をしますが、洗剤は自分で購入します。これまた超上級乗組員(キャプテンやホテルディレクター)などは、お客様のようにハウスキーピングにランドリーをお願いできます。忙しいですもんね。

ちなみにユニフォームは、ハウスキーピングの子がランドリーに持って行って、またお部屋まで届けてくれますが、これも下級スタッフになると、自分でやらなければなりません。

5.無料の医療保険

これは海事法で義務付けられているそうで、クルーは医療費が一切かかりません。唯一実費になるのは歯医者に行く時だけです。

わたしは尿路結石になり、ロサンゼルスの病院に行って安静と言われたため、1週間ロサンゼルスのホテルに泊まりましたが、食事代、ホテル代、もちろん掛かった医療費も全て会社負担でした。

6.船上での割引

船上のお店、バー、レストランなど、割安で使用できます。

船上のお店は全て免税価格ですが、化粧品や時計は、そこから25%割引で購入できます。

オフィサー以上のランクだと、お客様エリアのバーやレストランを使えます。この時も何割か安く利用できます。

7.家族や友人はクルーズ料金割引

特に家族は割安で宿泊できます。

このように、住居、食事においては、面倒みてくれますので、お金が貯めやすい環境にあり、各契約後には、かなりの金額を節約できます。


さてさて、ここで大変なことを忘れてました!

メリット7つじゃなくて、もっとあった!!!(笑)

というわけで8つ目

色んな国に行けちゃう!

そーです、これでしょ!なんで最初に出てこなかったんだ!

っていうのもね、これはポジションや働く船によって程度が変わって来るんですよ。

たとえばですね、アメリカの大きいクルーズ客船は26隻くらい所有していて、船によって、この船はこの航路、この船はココってだいたい決まってるんですよ。

というわけで、もしあなたが乗船してる船がカリブ海を周遊する船だったら、残念ながらヨーロッパは行けません。

あとは、シフトによっても出れない日なんてザラにあります。
うん、だって仕事しに行ってるんだもんね(笑)

とはいえ、旅行目的で働いてるクルーは沢山います。楽しみたいもん!

でも、同じとこ6か月周るともう飽きます(笑)ですが、あなたの乗船中の船が世界一周なんてやったら、当然あなたも世界一周働きながら、お金を稼ぎながらできちゃうわけです。すごいですよね。

さ、もう1つ勢いよく言わせてください、最大のメリット、、、

国籍豊かな環境で働ける!

え、どんだけって?あーた、あーた(デヴィ婦人風に)

50か国以上ですよ。むしろ働くどころかあったことなくないですか?そんなにいっぱいの人種に!

これは素晴らしい経験ですよ、どこでも出来ないです!フライトアテンダントだって難しいですよ!

だってさ、日本人だって色んな人いるじゃん?個性豊かですよみんな。

世界行ったらどうだと思います?日本人が絶対しない考え方持ってたり、本当にね、面白い!

個性はみんな違えど、なんとなくのカラーがあるんですよ。

例えばさ、日本人だったらNoと言えないとか、シャイな人が多いとか。

ルーマニア人の女性は気が強い人が多いとか(大好き!)

セルビア人はだいたい体格よくて、筋肉ムキムキに命かけてる男性多し!

フィリピン人はみんな日本人に理解あって優しくて大好きだけど、お金事情に緩いところがあります(悲しいかな、何人かフィリピンクルーにお金を貸して、帰ってこなかったという話を聞くのは珍しくないです)。

ま、個人的な意見なので、鵜呑みにせず♡あくまでも個人的な意見よ!

というわけで、色んな国行けると同レベル、もしくはそれ以上のメリットになりうるのではないでしょうか?

というわけで、メリット7つじゃなくて9つになったけれどもさ、要するに、

クルーズ客船で働くのはメリットがいっぱい

ってことです。


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私について ‐ABOUT ME
海外留学を経て、外国籍のクルーズ客船のクルーとして7年間勤務しています。趣味は海外旅行。
海外やクルーズ客船で働きたい、旅行が大好きという方向けに情報を発信していきます。

ご質問などがあれば気軽にコメントください。





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