クルドの村 @Gever-Colemêrg
快晴!山に囲まれたGever (ハッキャリ・ユクセコヴァ)、天気が良く山々の稜線がきれいに見える。今日はSerdar一家が夏の間過ごす村へ連れていってもらう。彼らは、夏は高原で過ごし、冬は街で過ごす、というクルドの典型的な生活を送っている。
朝ごはんを食べて出かけよう!と言っていたら、親類が昨晩遅くに亡くなったのだという連絡を受け、皆お葬式へ行くことに。
留守番だと思っていたら「クルドの風習が見られるから一緒に行こう」まさかの葬式見学へのお誘い。どんな顔して行けばいいのかと思ったが、「もう90歳で長生きして遅かれ早かれだったから大丈夫」的な感じらしく、お言葉に甘えて参列させていただく。
墓地に到着すると、埋葬されたばかりの故人を囲んで、イマームによるお祈りの儀式を行っていた。私も両掌を開いて天に向ける。墓地での儀式が終わったところで、たくさんの人と挨拶を交わす。
Serdarが「日本から来たえりか。トルコ語は話さなくてクルド語を話すよ。彼女も音楽家で、ピアニストでLawjebêj(歌を歌う人)で、クルド語で歌ってるんだよ」と紹介してくれて、お悔やみを伝えると、例外なく全員が、親類が亡くなったばかりと思えないほどの満面の笑みでハグをして歓迎の言葉をかけてくれる。
モスクでまた別の儀式があるということで、Serdarはそちらへ。私は彼の従姉妹の家に預けられてチャイをご馳走になる。Geverのクルド語は全然違うよ、と聞いてはいたけど、なるほどと初めて認識した。みんなのGever方言のクルド語と、私の拙いクルド語で、頑張ってコミュニケーションをとる。
私が39歳だと言うと彼女たちは驚いて、「どんなボトックスしてるの?!」と聞いてくる。みんなボトックスをするらしい。男性もたいていするという。美容への意識がこれほど高いことを初めて知った。
モスクでの儀式を終えたSerdarが村を案内してくれる。夏場に過ごす家、広い庭、羊、山、緑。雄大な景色と自然の匂い。澄んだ雪解け水が本当に美味しい。クルドの村の豊かさを全身で感じる。
街の方の家に帰るとSerdarが晩御飯を作ってくれた。鶏の手羽元と野菜のオーブン焼き。これがめちゃくちゃ美味しくてつい食べ過ぎる。
この日はお姉さんとその赤ちゃん、妹とその旦那さんも遊びに来ていて賑やか。2時頃にみんな目を赤くして「さあさあ寝よう」となったところで、Serdarと妹による夜の子守唄ミニコンサート。妹もサズを弾いて歌う。美しい声に驚く。ちなみにこの妹はとびきりの美人な上にチャーミング。いい音楽を聴いて今日もよく眠れそうだ。おやすみなさい。
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