人と情報の集積地訪問、民族音楽学者訪問、そして喜劇を鑑賞
昨日チラリと見かけたMirad Bayramが両手を広げて迎えてくれた。Botan Internationalにはクルディスタンのあらゆる知識人とあらゆる情報が集まる。Miradはその組織の創設者だ。
ニュース配信番組、Podcast番組、ワークショップ、海外ニュースのクルド語での配信、あらゆる情報を扱う。
そのオフィスは広く開かれており、今日もこのたびの選挙の議員候補が来たり、著名な写真家やジャーナリスト、多くの人が出入りしていた。
Miradは来客を温かく迎えながら、全員に私を紹介してくれて、合間に私に対して様々な話をしてくれた。情熱たっぷりに!この人柄とバイタリティに惹かれて彼の周りに人が集まるのだろうと思う。
「今度、えりかをフィーチャーしたプログラムを一本撮影しよう!」という提案をしてくれた。5月にまたAmedに帰ってくることを約束した。
その後、旧市街にある博物館で務める民族音楽学の研究者、Zeynep Yaşを訪ねる。彼女は1803年から現在にいたるまで、なんと220年間の、クルド語で歌われた音楽に係るあらゆる資料を集め、楽譜とCD付きの全集を作ったり、博物館内に音楽専門の資料室を作ったりしている。その仕事がどれだけ貴重か、全集をチラと見ると一目瞭然だった。並大抵の仕事ではない。
その全集をぜひ買いたいと思い尋ねてみると、「これはえりかへのプレゼントよ!あなたがクルドの音楽を愛してくれて、勉強しに来てくれて、本当に嬉しい」と言われ、驚きすぎて心臓が飛び出すかと思った。こんなに貴重な本を?!プレゼントしてくれるんですか?!嬉しくて嬉しくてもうほとんどよくわからない感情で、涙が出てくる。
そして今日のイベントのトリは演劇。3日前に拘束された俳優の皆さんが昨日釈放されたというニュースが飛び込んできた。残念ながら中止だと思っていたプログラムが上演されるということでわくわく観劇に向かった。
演劇、特に喜劇なので、セリフの言い回しが独特で、理解がとても難しかった。みんなが大笑いしているところでポカンとなったりしていた。しかし、役者たちの熱の込め方が圧倒的で、彼らの作る世界観にあっという間に引き込まれた。
最後の挨拶で、Özcan Ateşが「悲しい気持ちでいます。我々はここにいますが、まだ多くの人が拘束されたままです」と話した。釈放されたのは俳優だけだった。
「文化活動や芸術が圧力に屈することはない。我々は常に自由だ!」
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