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99%が内向的な私の散文

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ただただ日々思ったことを綴る
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記事一覧

犬の目の話

犬には色覚がないと聞いたことがある。
つまり犬が見ている世界は白黒だと。
ずっと不思議だった。なんでそんなことが分かるんだろう。

ネットで調べてみたら、犬の見ている世界は白黒ではないとのことだ。ただし青から黄の間の色だけ見えるので、グレーがかって見えるのだという。だから犬の目から見た世界はこのような感じです、という画像も見た。錐体細胞がなんちゃらかんちゃらとそこには説明されていた。

なんでそん

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階段の話

階段が好き。
そこに階段があると、登りたくてたまらない。ビルの階段が好き。住宅街の中にあるちょっとした階段も好き。おしゃれな階段も良いし、なんてことない普通の階段も良いし、急な階段も良い。

階段はすごい。階段があるからこそ、上や下に行ける。上や下には何があるんだろうというワクワクがそこにはある。

エレベーターやエスカレーターは場所をとらないしエコな感じはする。でもつまらない。人も多い。

ショ

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短歌の話

ある日突然、ツイッターのタイムラインにとある人の短歌が流れてきた。これはおすすめの記事というやつで、AIが勝手に私に教えてくれたとある人のとあるつぶやきだ。

なぜ?とは思った。というのも、私はこれまでの人生で短歌に興味を持ったことは一度もない。短歌に意識を向けたことだって数秒しかない。それくらい私の琴線にかすりもしなかった。

毎日AIおすすめのフォローもしていない誰かのツイートがたくさん流れて

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駅のホームを歩く話

私の最寄り駅は、ホームの一番端に階段がある。改札階に上がる階段だ。

私は帰り道、わざとホームの一番端っこに降りる。そして階段まで歩く。ホームの端から端まで歩く。

特に夜はほとんど人がいない。黙々と黙って歩く。
なんでそんなことをしているのかと、みな不思議に思うだろう。なんでだと思いますか?

きっと多くの人は、階段の真下に一番近いドアから降りられるように調整していることと思う。
それは効率よく

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広く浅くの話

よく言えば好奇心旺盛。
悪く言えば根気がない。
自分の性格のこと。

何においても集中力が持たない。
一つのことに長時間向き合うことができない。
すぐに他のことを考えてしまう。
部屋の片付けをしていると、絶対に途中で他のことを始めている。

デスクの上に本が数冊立ててある。
一番左の本を読む。5ページくらい読んで、きりの良いところで隣の本に移る。それは3ページ読む。
そしたらまた隣の本を4ページ読

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大きなヘッドフォンの話

たまにいる、とても大きなヘッドフォンをしている人たち。あんなに大きな荷物を一つ増やしてでも着けたいのだから、あの大きなヘッドフォンでないといけない理由があるのだろう。

私は極度の内向的人間なので、他者との精神的な壁というものはかなり厚く作る方だけど、空間的には開かれていたいと思う。
完全に自分から外界をシャットアウトしてしまうのは怖い。

部屋に一人きりでいると息苦しくて外に出たくなる。寝るとき

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愛しくて号泣した話

人生で一度だけ、愛しくて泣いたことがある。
私はよく泣く、涙腺ガバガバの民だ。途中から見たドラマでも泣くし、なんなら15秒のCMでもよく泣く。

自分のことで泣く時は、たいがい悲しかったり辛かったり、負の感情の場合がほとんどで、映画やドラマを見て泣く時は、登場人物の感情が私の中に流れ込んできて共感して泣く。共感力半端ない民でもある。

友達とバカな話をして泣きながら笑う時もある。しかしこれは感情と

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残したい話

15歳の時に日記をつけ始めた。きっかけは確か好きな人ができたというありがちな理由だったはずだ。ただそんな動機で始めたにしては今のところつけることをやめていない。よって日記は20年以上に渡るしっかりとした私の趣味となっている。

日記帳には書かない。その時好きなノートを買ってきてそれに書く。実家には何十冊ものノートが押入れに眠っている。今住んでいる家にも何十冊と保管している。

ちなみに実家には、高

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ぶちまける話

つい3日前、朝ご飯を作っていてコーヒーを淹れようと粉をフィルターに入れた。ふと何かが床に落ちてそれを取ろうとしゃがんだ拍子に、フィルターごとコーヒーの粉が宙に舞い、床に見事に散らばった。私は絶望した。

今から淹れたてのコーヒーと朝食を楽しむ予定だったのに、床を掃除しなければならないのか。どれくらい時間がかかるだろう。朝起きるのが苦手な私は、床掃除をするほどの時間の余裕は残念ながら持ち合わせていな

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中古のものが苦手な話

私は買い物が好きだが、その際、中古のものは選択肢から外れる。
中古のものが苦手だからだ。
古本、古着、アンティークの食器。蚤の市で売られているようなもの。

なぜならば、誰かが過去に使っていたということがすごく居心地を悪くさせるから。別に汚いとかそういう潔癖という話ではなくて。

そこに誰かを感じる。
年齢も性別も国籍も分からない誰か。ぼんやりしているけれど、必ずそれを使っていた人が影のよう

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私の結婚の話② プロフィール編集

マッチングアプリのプロフィールは大事だ。なんてったってまずはそこを見て判断するんだから。

短くてやる気ないように思われないように。長すぎて読むの飽きられないように。読みやすい言葉で見やすいレイアウト。改行。

もし知り合いに見つかって、こいつ必死wとか思われたくないから、なるべく前のめりにならないようにあくまで友達に誘われて始めたというニュートラル感を出している自分が恥ずかしい。でもそうせずには

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夢の話 2

よく見る夢。
気づいたら裸になっている。全裸、もしくは下半身に何も着けていない状態。しかもそこは街なか。
完全な犯罪者で、恥ずかしさでどうしようと右往左往するが、そんなに都合よく衣服は落ちていない。
とてもとても恥ずかしい。

なんでそんな夢を頻繁に見るのかな。脱ぎたい願望でもあるのか。それとも辱められたい願望か。

とにかくその夢が恥ずかしいものだから、現実の世界でもふいに「あ、今日服着てるっけ

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書道の話

やめたものの話。
小1から中1まで書道教室に通っていた。

日曜日の午前中がそれに費やされるのはちょっと不満だったけど、小高い山の上のお寺の本堂に長机を並べて子どもたちが習っていたその空間は嫌いではなかった。

帰りの時間になると、たこ焼きの移動販売車の音楽が聞こえてきて、お小遣いでたこ焼きを買うのが楽しみだった。初老の夫婦がやっている移動販売。その車から流れていた音楽は30年経った今でも覚えてい

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私の結婚の話① 婚活始める

急に婚活を始めた。本当に急に。

以前の私は全く結婚に興味がなかった。愛している人とはいえ毎日他人と一緒に暮らすなんてそんな苦行は私にできそうにないし、周りに結婚して幸せそうな人があまりいないのだ。私は1人が好きで、老後も1人でもいいし、1人で十分幸せだ。そう思っていた私がなぜか婚活をしたくなった。理由ははっきりと分からない。

でもそう思ってしまったのだから善は急げ。すぐにガチめのマッチングアプ

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