氣内臓③後編〜心と小腸〜

前回の続き。

『心と小腸』の精神的な意味。
について考えていきたいと思います。

『心と小腸』における
精神的な意味とは

ネガティブな意味では『憎しみ』
ポジティブな意味では『共感』『喜び』

です。

氣内臓では
ネガティブな感情を解き放ち
ポジティブな感情を呼び起こす
という意図もあるため
まずはネガティブな観点から。

『憎しみ』とは
どういうことなのか、
またその憎しみをどう変容させていくのか。

前回の記事で
『小腸』には【共感】という
精神的な意味が働いていると
書かせていただきました。

ではその反対【反感】について
まず考えてみたいと思います。

【反感】が生まれる時とはどんな時か。

人を羨んでいる時
自分だけ不幸に感じる時
自分だけ何もないと欠乏感を感じる時

自分が認められていないような
はたまた
自分では気付いていても
認めたくないことを指摘されたりすると

そのことを否定したくなり
それは違う！と反発したくなる
気持ちになる。

共感はできないまでも
その人のことを
その誰かの意見を
受け止めることができず
反感を持つような時には
自分の中にくすぐられる火種が
あると思うのです。

それらに共通している火種とは
『ないないないの意識』

私だけ恵まれていない。
私は認められていない。
私にはない。皆んなにはあるのに。

ないないない。

私にはないから不幸なんだ。
みんなは持ってるから私とは違う。

だからあなたはできて当たり前。
私はできなくて当たり前。

私が幸せになれないのは
あなたのせい。
みんなのせい。
環境のせい。

人と比べることで生まれる
被害者意識。

そうやって
被害者意識の中に
どっぷりと浸かっている時
『反感』という感情は
育てられているように思う。

じゃあその『反感』は
どうなっていくのかというと

私ばっかり我慢してる。
私ばっかり犠牲になってる。
私って可哀想な人間。

と、
どんどん【恨み】や【憎しみ】に
変容していく。

そしてそのパターンを
ストーリーを
繰り返し作り上げていき
沼にハマっていく。
こんなことが起きていると思うのです。

そうなると
起きること全てが
とりまく環境、人、物のせい。
になる。

自意識過剰にもなる。
みんな私のこと悪く言ってる。
道行くみんなが私を哀れんでるって。

そして全て
あの人がこう思うから。
あの人にこう言われたから。
こうしてたら間違いないから。
これがいわゆる世の中の正解だから。
と。

自分の力を他の何かに明け渡し
自分の人生に
自分で責任を持って
決断していくことをやめる。

自分を押し殺して
何者かになろうとして
照準を合わせて生きていく。

だから
間違ったことしてる人許せない。
私のルールに反する人は許せない。
私と違うもの全て許せない。
となる。


だから
まず自分の『許せない。』に
自分が『共感』してあげることで
まず自分自身がほっとする。

『それって許せないよね。』
『私こんなに我慢してるのにね。』
『あの人だけ幸せなのって悔しいよね。』
『わかるわかる。』
って。

そしたらちょっと緩むから
それから
『でもさ、わたしだってやっていいんだよ』
『私だって我慢しなくていいんだよ』
『人の期待に応えなくってもいいんだよ』
『ちょっとくらい遅刻してもいいんだよ』
って許せなかったことに
許可を出したら少しずつ溶けていく。

あぁ、そうか。
って納得できたら
勇気を出して、自分の意志で
そうしてみる。

『私はそう思わない』と言ってみる。
ほんとは笑えないなら愛想笑いをするのをやめる。
ちょっと遅刻してみる。

それで何が起きるか分からないし
それで人生バラ色になる保証なんてないけれど
自分の力を取り戻すことはできる。
自分を生きることはできる。
自分は喜ぶ。

それが【喜び】への変容なのかと。

自分を離さないでいる喜び。
その喜びの先には
膨大な感謝も隠れている。

自分という人間が
生きていく。
というその当たり前のようなことに
当たり前のことなど
何ひとつないと知ることができた時
生きている奇跡を感じることができる。

自分の細胞ひとつひとつ
周りの人の細胞ひとつひとつ
地球の細胞ひとつひとつ
みんなのおかげで生きていると
心底思える。

そう思えたとき芽生えるものが
【愛】なんだと思う。

だから、
もし自分の中に
【反感】や【憎しみ】などの感情を
見つけた時は
まず【共感】して【許して】あげる。

そうすることで
きっとこの『心と小腸』の
錬金術は完了する
と思います。

氣内臓を通して
そのことに気づくいいきっかけと
なりますように。