Netflix映画「残り火」
カバーイラストとはまったく関連がありませんが、韓国ドラマで見たいのがないので、とりあえずサスペンスのカテゴリでおすすめに出てきた『残り火』という映画のことを書きます。
中年の夫婦の夫が浮気をしていて、それを知ってしまった妻のお話です。
ネタバレなので、これから見ようと思う人はこのページをそっと閉じてください。
最近の若い人達は映画でもドラマでも倍速で見るらしく、そんな見方をするとつまらないんじゃない?と思っていた私ですが、この映画はそうやって見てしまいました。
なんとなくフランス映画(実際はデンマーク映画でした)ってゆっくり進む感じがあって、実際1.5倍速で見ても違和感がなかったです。
妻に浮気がバレてしまった夫は許しを請うともせず、若い愛人を選ぼうとします。
でも、妻は息子の病気のためにキャリアを捨て、息子や夫に尽くしてきたので納得できません。
夫は友人と経営している事業は成功していました。しかし過去に不正を行なっており、それを知っていた(調べた?)妻は警察に言うわよと脅してきます。
何年刑務所に入るか分からないけど、あの若い愛人はあなたを待ってるかしらと。
ここまで見ていて、単純にお金をたくさんもらって離婚すればいいのに、と思っていましたが、妻のほうはキャリアを捨て、これから夢を追うのには遅すぎる、それなのに夫が幸せになるなんて許せなかったのかもしれません。
夫は家を追い出され、持っていたベンツも取られ、代わりに妻が乗っていた小さい車のキーを投げつけられます。
夫は刑務所に入るのも愛人と別れるのも嫌でその挙句、妻を殺そうとするのです。
妻は毎日赤いフードのウェアを着てジョギングしているので、殺すのはそのときしかないと、会社のバンで待ち伏せます。妻が道を通り抜けたのを確認すると後ろから轢き、バックミラーで見るとまだ動いていたのでバックでもう1度轢いて逃げました。
家に戻ると父親の様子をおかしいと感じた息子が声をかけます。
そして、罪悪感による恐怖に怯えていると妻の声が...。
妻は死んでいませんでした。
夫は妻ではない女性を轢いてしまったのです。
そして、ジョギングしていた女性が車にひき逃げされた事件はすぐに広まります。女性は妻と同じようなウェアで同じ道を走っていたのです。
妻のほうはそのとき皮肉にも違うコースを走っていました。
まさか夫がそんなことを考えていたとは夢にも思わない妻でしたが、あるきっかけで自分を殺そうとしていたのだと知ってしまいます。
過去の不正に加え、ひき逃げという犯罪を犯してしまい、それを妻に知られてしまったのです。
妻はそれをいいことに、愛人を殺すことを夫に命じます。
強盗に入られたようにして殺し、アリバイを一緒に作ろうとします。
しかし、愛人宅に行った夫は殺そうとはするものの結局はできずに彼女と愛し合ってしまう始末。
どうせそんなことになるだろうと予想していた妻は、バスルームで愛人を待ち伏せ、ナイフで刺し殺します。
そして、私たちは共犯なのだからもう別れられないと言い放ちます。
そして夫は妻の過去を知るのです。
妻はとても極端な性格で、昔、恋人に裏切られ、崖から恋人を突き落として殺していたということを。
その時、用意周到にアリバイを用意していたおかげで、疑われはしましたが捕まることはありませんでした。
それを妻の友人から聞かされた夫は妻を裏切ることはできないと思い知ります。
警察が動きはじめ、ひき逃げと愛人が失踪した事件を追いはじめます。
警察犬も出て、愛人の行方を追いますが見つかりません。
その日、湖の上で焚き火をするというお祭り?のために付近の人たちが集まっていました。
火をつけるのは夫の役目でした。
まさに警察犬が湖に向かって吠えているそのとき、夫が灯油をまき、マッチをすり、火をつけました。
その焚き火の中に愛人の死体が隠されていたのです。
警察は結局、愛人を見つけることができませんでした。
この映画が面白かったのは、この話を刑事が娘に聞かせているという形で事件が進んでいたことです。
そして、最後の推理(焚き火の中に愛人がいた)を聞かせた後、娘の結婚式が始まります。
刑事である父親は、あの中(教会)に入ってしまえばこの話よりももっと恐ろしいことが待ち受けているかもしれないぞ、と娘に言います。
娘は微笑みながら教会に入っていくのでした。
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