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言葉がもたらすもの

年度末なので、異動や任期満了で退職などという話が飛び交っている。

総務事務などでお世話になりっぱなしの方が、3月末で退職されると聞いて、せめて感謝の気持ちをお伝えしたいと思ってメールでお礼の気持ちをお伝えした。

その方のお返事のメールの書き出しに、思いもよらなかった言葉があった。

「憧れでした。」

 
曰く、忙しそうに仕事をしていて、育児もしているのを見て、そんな風に思ってくれていたとのことだった。

普段、育児家事仕事勉強日常雑事でへろへろになっていた自分にとって、とてもインパクトのある言葉だった。

正直、「こんな生活ずっとは続けていけないなぁ…この社会のシステムエグくない?憲法に違反してないの…?」と弱気になっていた時だったので、なおさら衝撃だった。

そして、この言葉により、自分がある一人の方から見てみると、そんな風にも見えるのかと俯瞰して感じることができ、いろいろとままならないことが多い日常の中で視野が狭くなり、また心が内に閉じこもり気味だった自分の視界や心がほんの少し広がった。

人の言葉ってとてもパワーがある。
プラスにもマイナスにもなるけど、伝えないと何かをもたらすこともない。

だから、伝えられる機会があるなら、自分も素直な気持ちで伝えていきたいと思った。

そして、久しぶりに「フルーツバスケット」という漫画の中で、主人公の透ちゃんが夾くんに語る「背中の梅干しの話」を思い出した。

例えば人の素敵というものがオニギリの梅ぼしのようなものだとしたら、その梅ぼしは背中についているかもしれません…

世界中の誰の背中にも 色々な形 色々な色や味の梅ぼしがついていて でも背中についているせいでせっかくの梅干しが見えないだけかもしれません。

『自分には何もない。真っ白なお米だけ』

そんなことないのに 背中には ちゃんと梅干しがついているのに…
誰かを羨ましいと思うのは 他人の梅干しなら よく見えるからかもしれませんね。

「フルーツバスケット」2巻  高屋奈月 

杞紗ちゃんが大好き。

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