『Friendly Lab』プレイ感想

無事に全てのエンディングを見終わりました!
tennenoujiの久々の新作であったことやシナリオライターが斉藤伊里さんだったこともありPCでプレイできることを楽しみにしてはいたんですが、発売直後は夢たしに夢中になっていたのでプレイ開始するまでに1ヶ月経っていました。

元々アプリ版でリリースされている内容だし、そこまで複雑な攻略であったり流血・暴力表現もないだろうと高を括っていたんですが、思っていた以上に攻略が難しいし何より暴力・流血シーンが多くて気が滅入りました…。

実験や盗撮を通して二人の記憶を遡っていくシステムは結構楽しくはあったんですけど、強制オートセーブ&セーブ機能なしで周回プレイが必須であったりヒントを見てもエンディング条件がいまいち分かりづらく、プレイすればするほど楽しさよりも淡々と実験・盗撮をこなすだけの作業が結構辛かった…。
それでもシナリオが面白いし真相が気になってしまうので最後までプレイできましたが、流血・暴力表現やストーリーにゲームという娯楽として素直に楽しめない内容も含まれていること、何よりハッピーエンドと呼べるエンドがないこともあり、全エンディングを見きったという爽快感よりも後味の悪さの方が際立ってはいたので、ハピエンじゃないと受け付けない!という方にはおすすめしません。

※以降ネタバレありの感想です。






エンディングはENDNo08、ENDNo01、ENDNo07、ENDNo06、ENDNo05、ENDNo03(ENDNo04)、ENDNo09、ENDNo02、ENDNo10の順で見ました。

正直ヒントなしじゃ攻略難しいです><
というのも、おそらく親密度や関心度のような画面上に数値として表示されているものがエンディング分岐に影響しているようではなく、盗撮の進捗状況や特定の実験の実施状況が分岐に影響しているっぽいんですよね…。盗撮は最悪全部実行しておけばいいんですが、実験は何がエンディング条件になるかが分かりづらいです。というより今ですらいまいち分かってない><

次にゲーム本編ですが、ヒガシくんに優しく接したい気持ちとは裏腹に、実験を進めれば進めるほどトラウマを無理矢理引き出してしまうのが正直辛かった…。記憶を遡るというよりもトラウマを掘り起こすという鬼畜の所業をやらされ続けるので、途中からは「これは本当にフレンドリーなのか…?」と思わずにはいられませんでした。
また、実験を行って過去の記憶を引き出すゲームシステムなので直接的な暴力・虐待表現はほとんどありませんでしたが、実験のたびにトラウマの記憶をフラッシュバックしてはパニック状態になるヒガシくんの姿を見せつけられるのが結構しんどい…。
ただ、引き起こされる数々のトラウマの記憶と共に明かされていくニシくんとヒガシくんの、穏やかで柔らかい、淡く優しい友情には心が揺さぶられます。それと同時に、ニシくんとヒガシくんが子供であったことの、大人を前にしたときの2人の無力さを突き付けられたような苦々しい気分にもさせられます。

最後に、総評としては、ゲームとして面白い部分もありましたが、長い文章を読まない層をターゲットとしているのか、ノベルゲームが好きな人間としてはあまりはまれませんでした。
あとは一応BLゲームとして発売されてはいますが、それらしいシーンというのが1エンディングに集中しているため、そのエンディングを先に終わらせてしまうと以降BL要素は殆どなく、ボブゲの住民としては物足りなさを感じずにはいられない…。

もう少しヒガシくんとニシくんのそれらしいイチャイチャが見たかった~><

おわり