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「この教室で学んだことを仕事でつかってよいですか?」

こんにちは!

今日は、最近複数の方からご質問のあった、「この教室で学んだことを仕事で使ってよい?」ということについて、書きたいと思います。

これまできちんとご説明をしてこなかったので、「知らなかったよ」「そんなの聞いてない」と思われる方がもしかしたらいらっしゃるかもしれません。ごめんなさい。

でもとても大切なことですので、ワークショップの講師をされている方、作家として販売されている方、これからしようと思っている方は必ず目を通していただきたいと思います



「この教室で学んだことを仕事としていってもよいでしょうか?」

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今年に入ってから3名の方に同じような質問をいただきました。

「この教室で学んだことを仕事としていってもよいでしょうか?」

「ここで学んだ技術をワークショップで利用してよいでしょうか?」

というものです。

かねてからこの件について明記しなくてはと思っていたのですが、厳しいことを書くことについて私自身ためらいがありました。

元々、このオンライン教室は、ご自宅で趣味で楽しんでいただくことを目的としてスタートしたのですが、続けていくうちに、すでに講師をされている方や講師を目指したい方もかなり受講していただいています。

そんな予想と違う結果に私自身も驚きつつ、「手仕事ができる場が広がること」は何よりもこの教室を始めた理由ともつながり、うれしいことでした。

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ただ、だんだんと見えてきたことがあります。

それは、このオンライン教室では、顔の見えない生徒さんに対してレッスンをしていること。そのことが、私にとって少し厄介なことでもあります。

生徒さんが普段何をしていて、どんなお人柄で、お名前すら分からない状態というのは、結構さみしいものがあります。それに加えて、ここでお伝えしたことをどのように使っているか分からない…ということも私のモチベーション維持にはマイナスになってしまっているんですね。

(なので、こんな風にできましたとか、受講している〇〇です、などのメッセージをいただくと心がパーッとなるように喜んでいます(笑))

それは、もしかしたら私自身のキャラクターや教室運営も影響しているのかもしれませんが、それでも私は、離れている人にもわかりやすく伝えられるよう様々な創意工夫をしているつもりですし、他の人がやらないようなことを開拓しているつもりでもあります。

ですので、そのエネルギーをかけてきたことを、何も言わずに、あたかも自分が開発したかのように(ここがポイントなのですが)仕事に利用されるのは胸が痛みます。

もちろん、趣味でご自身で利用したり、お友達にあげたりという範囲で使っていただくのは私としても嬉しいのですが、仕事で利用するとなると少し違ってきます。

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私自身も、そのあたりのことを無自覚なまま始めてしまったという反省点があります。実際、明記していなかった点で申し訳ありません。

しかし、ネットでも必ず引用するときは引用元が分かるようにしなければいけないということがあったりとか、著作権の保護についても同様に気を付けなければいけませんね。

私も事業を始めようと思ったときに、著作権について専門家のテレホンガイドで相談したこともありました。

また、私自身も自分の先生に技術を教わるときは、一番初めに「この技術をほかの人に教えてもいいですか?」と聞きました。答えは「NO」です。「これは私が40年かけて培ってきた技術であり、私の技術です。あなたは教えることはできませんが、これを使って作品を作ることはできます」と言われたのです。

それくらい、自分が開発してきた技術を大切にしているということですよね。


私がこの教室を運営するうえで、オンラインでいかにわかりやすく教えられるかを念頭に、パターン図や準備の方法、難しいポイントはどこか…などといったことを考えて、わかりやすくまとめることは常にやっていることです。

あるいは、美しい作品になるにはどうしたらよいか、初心者の方でも作れる形は?などなど、このオンラインレッスンをするうえで考えることを挙げればきりがありません。

作品の形、教え方などにも私の考えが込められているということです。

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ですので、もしここで学んだことを仕事で利用したいという方は、今後は以下のようにしていただけますでしょうか?

もちろん、利用を禁止しようということではないんです。私の一番の思いは「麦わら手仕事の場がもっと増えて、より多くの人が手仕事を楽しめるようになること」です。ですから、全面的に利用しないでくださいとはもちろん言いません。

今後は、麦わら手仕事の先生や作家になりたいという方へ向けて「講師養成講座」のようなさらに専門的なものも作っていけたらいいのかなと思っていますが、今のところは手が回りそうにありません。

ですので、現時点で仕事で利用する際に守っていただきたいことを明記させていただきます。


◆麦わら手仕事教室で学んだことを仕事で利用するときに守ってほしいこと◆


・必ず「Forest Chimneyで学んだ」(麦わら手仕事教室でも、中島絵理でもよいのですが)ということが分かるように、ご自身のSNSやHPに明記してください。

・その際は、私に対して通知してください。インスタのメンション機能やメール等で構いません。(私からもできる範囲でその方の紹介をさせていただきます。)

・この教室で学んだことをインターネット上に公開しないでください。youtube、その他動画、文章を含め、私の技術・指導法を生徒さんが公開することはご遠慮ください。

・完成物の写真をシェアすることは構いませんが、その際もここで学んだことを明記してください。

2024/3/29追記
レッスンでお伝えしている作品の著作権はForestChimneyに帰属します。著作権は放棄していませんので、上記のようなお約束としています。

以上、耳の痛いことを書きましたが、今後もこの教室を続けていくうえでとても大切なことですので、書かせていただきました。私はこの教室を運営することで、麦わら手仕事の仲間を増やしていきたいと思っているので、これらのことを守っていただきながら、お互いに気持ちよく活動していければと思います。


麦わら手仕事の仲間

私はこれまで様々な手仕事を経験してきたのですが、なぜその中から麦わら手仕事を選んだのか…その理由はたくさんありますが、一つ大きなこととして「身近な麦わらを使えば、非常にエコな手仕事である」ということがあります。

私は大学では農学部で環境問題の解決を模索するような学部に所属していました。当時はまだ、関心のある人だけの問題でしたが、2022年現在はすべての人にとっての大問題です。

いかにして石油に頼らない世界を創造していくのか。一般市民にとってできることはあるのか…

大学卒業後、専門職に進まなかった私ですが、ずっとそのことは心に残っていました。今ようやく自分の畑を持ち、そしてなるべく環境に負担のかからない美しい手仕事である麦わらの手仕事を伝えることを選び、広まっていくよう活動しているところです。

おそらく、麦わら手仕事に関心のある方にとってこのことはかなり共感していただけることではないでしょうか?



石油のない世界で楽しめることはどんなことでしょう?

私はその中の一つに、麦わら手仕事があったらいいなと思っています。

美しい幾何学に惹かれること、環境にやさしいこと、奥深い意味があること…これらたくさんの麦わら手仕事に関する魅力は、私も皆さんも共有しており、共感しあえる仲間がたくさんいることは私の誇りです。

そしてまた、これからの世界に「手仕事」があり続けてほしいというのも願いです。手仕事は、自然と繋がる窓口でもあり、美しいものを創り出す楽しみであり、自らの癒しであると思っています。

各地の講師・作家さんと仲間としてこの仕事をしていけたらと思っています。

どうぞよろしくお願いいたします。


Forest Chimney 

麦わら手仕事教室

中島絵理

あたたかいお気持ち、とても嬉しいです。活動の原動力(珈琲や自分のメンテナンス)にさせていただきます! ※麦藁の普及については、一旦「BASE」にて各種麦藁を取り揃えましたので、活動終了としました。今後はSeedingSchoolの各教室にて育て、普及することを目指します。