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産休まであと5日。仕事や今の心境などつれづれ

わたしの勤める会社では出産予定日の56日前、つまり8週前から産前休暇が取れる。法定では6週前からなので2週間前倒ししてくれているわけだが、わたしは来週いっぱい働いたら有休消化させてもらうことにした。
来年の春復帰したいと最初は思ってたけど、来週からチームに新入社員が入ってきてくれるので、急いで戻らなくてもまぁいいかという気持ちになっている。

わたしの仕事は毎年4月にリリースする関係で冬から春にかけてがいちばんの繁忙期なので、妊娠期間中はほとんどずっと繁忙期だったことになる。
幸いなことに妊娠による心身の不調はほとんどなかったので、朝の時短と在宅ワークを組み合わせながら、おおむねこれまでと変わらない働きができたと自分では思っている。

ただ、3月半ばからの3週間ほどはハードだった。在宅ではやりにくい仕事が続いたのでほぼ毎日出社して、夜8時〜9時半までオフィスにいる。そのせいで上長にかなり心配をかけてしまった。
ややこは大丈夫かなと心配しつつ、24週の検診に行った。体重は770gで発育は順調。わたしの子宮頸長も十分で、早産傾向はみられなかったので一安心。最近やっと落ち着いて、引き継ぎの仕上げや身の回りの片付けに着手できている。

早く休みに入りたいと思っていたけど、ひと月くらい前、社内の人たちに産休入りますのアナウンスメールを出した。そうするとわざわざ返信をくれたり、会ったときに声を掛けてくれる人もいて、なんだか日々感謝したい心境に満ちあふれている(笑)。人様の妊娠や出産をここまで喜んでくれるって優しいよな。周りの人にめぐまれている。

わたしにとって仕事は、生活の糧を得ることはもちろんだけど、何より社会とのつながりを実感できる場所になっている。部やチームのメンバーのことも好きな人ばかりだし、そこから一時的にでも離脱することが少しだけ不安で、休業中にもガラリと何かが変わることは往々にしてあるので、それに立ち会えないことが受け入れにくいと思う時期もあった。
でも、今はやっぱり家族が最優先だ。この気持ちは妊娠しなかったら感じられなかったことだろうから大切にしたい。

最近は、もはやどこからどう見ても妊婦の身体であるせいか、電車でも席をゆずってもらえることが増えた。本当は座っていたいだろうなと思うような年代であろうご婦人から「こちらどうぞ。お大事にね」と声を掛けてもらったことや、ある日の会食後の遅い時間帯、お姉さんがニコニコと手招きをして席を譲ってくれた(そしてその隣に座っていた若い男女が、わたしが座りやすいように一つずつズレて目の前の席を空けてくれた)ことなど、嬉しいと感じたことを挙げたらキリがない。

一方で帰宅時間帯の優先席は厳しい。ビジネスパーソンたちが陣取り、寝ているか、寝たふりをしているか、スマホのゲームに熱中しているか、または熱中しているふりをしているかのいずれかだ。まれに杖を持った人やヘルプマークをつけた人が(いわば正当に)座っていることももちろんあり、順番はなかなか回ってこない。
逆にいえば、起きてる・スマホいじってない人は、わたしのおなかを見てサッと席を譲ってくれる。ありがたい。

妊娠7ヶ月をこえて、腰痛が出てきた。ここ最近は足のむくみが気になる。だからできれば座らせてもらいたいのだ。電車の入口付近や優先席以外の席は、人の出入りが激しかったりするのでなるべく優先席付近にいるようにしている。
わたしも妊娠する前は、歩いている人の前をサッと横切ったり、足早に追い抜いたりしていた。妊婦はそういうのも少し怖かったりするのだと経験してみて初めてわかった。

それにしても、妊娠初期はマタニティマークをつけていてもなかなか席を譲ってもらえなかったなと思う。あの時期って身体もメンタルもデリケート気味なので、終始立ちっぱなしで通退勤するのはしんどかった。わたしも今後、妊婦さんを見かけたら率先して席に座ってもらうように心掛けたい(今までもそうしてきたつもりではあるけど)。

やっぱり、自分の身体に変化が起きたり、制約や不都合が課されたりしてはじめて見える景色はある。妊娠すると妊婦やベビーカーが目につくとか、怪我すると段差の存在に気づくとか、そういう類のもの。(あとはやたら傲慢な老人がいるなとか。数日前、説教したくなるようなジジイが隣に座ってきて頭を抱えた。)

だから想像力って本当に大事で、「ダイバーシティ」とか「インクルージョン」とか口にするのは結構だけど、まずは想像しないことには始まらないよね。とか思ったりしている。

出産までにやらなきゃならないこと、やりたいこと、色々ある。まずは今週を乗り切って、十年休まず続けた仕事に区切りをつけて、ややこをむかえる準備を始めないといけません。生活習慣もぐっずぐずだから整えたいな。

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