見出し画像

空想絵空旅① 京都 伏見稲荷

家から一歩も出ず脳内だけで楽しむ旅の記録。
一回目は、京都。
と書くだけで、JR東海道新幹線京都駅の到着案内アナウンスが聞こえてきます。
「きょうと、きょうとです」
嗚呼、うれしい。
スカートのすそ蹴立て、都大路を跋扈しませう。
スカートなんて履きはせぬが。

前日までの支度

荷物嫌い、知らないとこ嫌い、知らない人も嫌い。
確信に満ちた足取りで反対方向へ進む程度の狂った磁場を体内に持ち、それゆえか時間通りに行動しなくては様々取返しのつかなくなる状況が怖い。ほんのり潔癖。
ほなもう一生家ぃおりっ。
そない言われてもしょがおへん。
そやけど着替えやら洗面用具やらと共に、こらえ性のない荒魂も小っちゃく折りたたんで鞄に詰め、よちよち旅に出たこともちょっとはあんにゃわ。あてかて。
あーまたどこぞへ行きとおすなぁ。
自分の中の厭世度が低ぅなってまた外へ出られるよーなんのんいつかしらん。
はーっ、なんでこない、心がぺっしゃんこなんやろうか。

旅のしおり

京都土産』山崎隆(編) 明治28年 春錦堂

たしかこれは中表紙

なんこれ、漢字ばっかり。
一瞥でジャマくさっと興味を失い閉じかけた刹那、目についたページ。
えーっと立見景…百都…はい知ってます、右から左へ。
「都百景見立」
旧字が辛いわぁ。
どうにか読めたところで分からない場所も多々あって、仕事の空き時間(そんなのあるか?)を利用して調べながら写してみました。

左が原本  右が写本

これを元に京都をめぐってみようか思う。一閃。
場所と時間と季節も考慮し、時機を逸することなく赴くことはわたくしにとっては非常な困難。
かつ、決して行きはせぬと自分で知っている。
けど、そう思う先からもう脳内で始まってまうねやわ、旅が。

ざぶっと視線を走らせただけでその情景が想像できたのんが、表でいうと、一段目の右から二番目。
稲荷山の朝瞰。
鳥瞰ならぬ、朝瞰なのですね。素敵やんか。参りませう。

各名勝地方位里程

これもあとで写してみよう エクセルだと厳しいな

どりどり…この魔方陣みたような方位里程で確認してみまお、ほれ坊ン、そこのへそ石立って、北山の方見てみよし。
あっ、すんまへん。へそ石様踏んづけたらあかしまへんか、すんまへん、つい。もーそやし言うたやないの坊ン、早よ降り。早よ。
あー怖…えーとへそ石様のあたりに立って、北のお山を見た状態で右側頭部、いや右肩甲骨のあたりかいなぁ、南南南東は。
ここから一里、約4km、歩きますぅ?歩けんこともおへんよって、な。

ほんで、どこからこの世を見下ろしまおか。
稲荷山の山頂はこれといった特徴のない一隅らしく、近くの茶店は何も飲み食いせぬ観光客参拝に非ズに「ここって頂上ですか?」と百万遍も質問されてえらい怒ったはるみたいです。
その気持ち、分かります。
冷やし飴の一杯でも飲んだりーな。なぁ?
でも、やっちゃいけないことを最もやっちゃいけないタイミングで無意識にやっちゃう呪いにかかっているわたくしは、その辺には近寄らぬ方が世界のため。
  うーん、もう山頂ついてもええ頃…
  ここかぁ?ここなんかなぁ?
  あっすんまへんお姉さん、ここって…
  (袈裟斬り)
では頂上の少し手前、その名からして楽しい怪異が起こりそうな四ツ辻より睥睨っと、これ決めました。

さて、この景「稲荷山の朝瞰」には季節の指定がないようです。
たしかに、お山の上から望む朝の風景は四季を問わず美しいことでしょう。悩みます。
ほんなら美しさだけでなく、一番お山がにぎわっているのはいつかと考えてみる。
参拝客やのーて、人ではないものの気配が山中にみなぎるとき。
わたしこれ初午の日のよーな気もすんにゃけど、あんさんどない思わはります?土中からいろいろ湧いては空中にふわーんふわーんと噴き上がってるのん見えますやん、半透明の、ほれ、あれ。あれがぎょーさんになんのんが初午の頃と思うんにゃけど。
そやけど2月。京都。夜明け。山。死ぬ。
いやっ、そないな命かけるよーなもん違いますよって。
初夏。初夏にレモン色のお洋服を着て参りましょう。
日の出には間に合わなくて結構。
それでも朝の清冽な空気のある内、7時台には間に合いたいとしましたら、こらぁもう、あんさん、前日入りですわ。

稲荷~深草あたりの宿

ほんならお宿はどこにしまお。
市内中心部から稲荷まで、心理的にはいくつか障壁乗り越えんならん気ぃすんにゃけどほんまはほん近い。お京阪なら20分くらいで行けますし?そやしどこぃ泊まったとて大事おへんよって、どこなとお好きなとこお泊りやす…
そやけどそんなん言い出したら、この空想絵空旅終わってまうやんか。
せーだい気張ってごっこ遊び続けんならん。

宿選びのポイント
・フロントに人がいるふつうのホテルにする
   誰とも会わないホテルは怖い
・民泊、町家一棟貸しなどは全力で除く
   知らない人の生活の痕跡は怖い
   お化けも怖い
・安すぎてもあかん、高すぎてもあかん
   リアルよりリアリティ

以上を鑑みて、今回は「アーバンホテル京都」に投宿です。
こちらは市街地から離れているせいもあってか、流行病で鎮火するまでの狂乱の京都ブーム只中でさえも割りかし平常心を保っていた数少ない良心的なお宿と記憶しております。
1名、ダブルルーム、禁煙、チェックインは15:00くらい。
早いめに部屋に落ち着き、旅装を解く。ほーっとひと息つく。
この物理的にも精神的にも荷物を下ろす感覚をもってやっと、旅の地に自分の足が着くように思います。
さ、身軽んなって辺りをぶらつきまひょ。

割烹 近善で飲む

前日入りせんならん理由もうひとつ、その土地の店で呑み且つ喰らふ。
旅はやはり土地の水、酒、食材(特に野菜)、調味料、火、人の息遣い、それらを体内に取り入れてこそですよって。
なのでここは、なるたけチェーン店でない土着の店を探し、目指して参りたいところ。
今宵の候補はもう決まっております。
「割烹 近善」

この風情ありありの建物はいつのものなんやろう。
昭和2年の開業とのことなので、最初の築造は大正、明治の頃になるんかな。そこから増改築を繰り返して?
個室の座敷をつなぐ中庭は、もっとええかんじ。公式サイトご参照。
夜露に光る庭石を眺めながら一献、よろしなぁ。

メインのお料理は座敷ですっぽんやら鱧やらのコース(2名様より)らしいのですが、人生も行楽もひとり旅のあてくしの目当てはカウンターで出される一品料理です。
名物かしわのさんしょ焼、いきまひょ。
各種お造り、もらいま。
え、だし巻きむっちゃおいしそやん。
わぁどないしょ…あっ、ぐじの塩焼きもあるん?
そんなん、もう…あかん、かにしてぇー。
ーと、ビールだけではおさまらず日本酒もいっちゃう可能性、大です。
なんせ伏見ですもの。ですもの。
近善から宿までは疏水を越え、歩いて6分。匍匐前進なら30分。尺取虫の旦那でもきっと徒歩圏内です。
お飲みやす、あんさんの好きな酒、気ぃすむまでお飲みやす。あてはお酌しますぇ、あんさんの命の灯尽きるまで。演歌調。

朝ごはん要否

早朝から分刻みで観光の予定を入れていたのに前夜飲み過ぎて、なんもかもワヤ。あるいは、こみ上げるものを全力で抑え込みながら日程を消化…そんな不細工なことも度々しでかして生きて参りました。
10年くらい経つと、大概いい思い出なんですけどねぇ…うん?そうでもないか。
今回は本腰入れて呑み始める寸前、矢庭にマントを翻すかの如くさっと切り上げ、ホテルの部屋。風呂上りにテレビつけて、近畿地方の天気予報図をホゲーと眺めながらアイスかじって即熟睡。いつも通り早朝に気持ちよく起床でけたこととします。

ほんであんさん、朝ごはんどないさしてもらいまひょ。
あてか、あては朝ごはん食べしまへんね。
なんでて朝は空腹のまんまにしといた方が身軽ぅ動けるしな。
そや、なんやったら前日の内に通りすがりのパン屋でパン買ーといて、部屋でコーヒー淹れてちょっとつまむなんて、どない。
京都にはおいしいパン屋さんようさんありますよって。
あてやったら、志津屋さんのカルネ。あるかなきかのかそけきマーガリンの風味が絶妙。
あとアメニティのコーヒーがインスタントやとなんやちょっと寂しぃし、お好きなお店のお好きなドリップバッグも用意していきまひょ。
京都には自分とこで珈琲豆焙煎したはる喫茶店がようさんあるよって。
あてやったら…(以下略)

稲荷山の朝瞰

では出発です。
ところで初夏っていつ頃のこと言うのんやろう。調べる。5~6月初旬。ほんほん。
この時期の京都市、日の出は4:50前後らしいので、夜気が十分に払われ、地面が朝日で照射される頃、6:00に出ます。
ホテルからだと四ツ辻まで35分。
これは健康な成人男性がよそ見せずペースも変えず両腕をしっかり振ってまっしぐらに歩いた場合の所要時間ですね。
あっち見ぃこっち見ぃでなかなか前に進めないアホの小学生なら二時間くらいかかってしまうかもしれません。
夢をみる能力のあるわたしら乙女(性別年齢不問)は、45分と見ておきましょう。

GoogleMapsのリンク、徒歩でのルート図が上手く埋め込みできません。なんで。どうして。
車じゃなくてさぁ、歩いて行きたいんだよ俺はさああああ!
どうしてできないんだよおおおおおお!
(絨毯を拳で叩いて悔しがる)

伏見稲荷へは脇やら後ろからぬるっと入ることもできますが、というか気づいたら境内に居たってこともあり得ますが、ここは意識して参道をしずしずたどり、正面から入ります。

楼門 (photoACの画像を利用)

この楼門の前に立つと、どぃぃ~んという効果音が脳内に響きます。
いまから離陸すんのんか、あるいは今し方着地したのんかは知らんけど、垂直方向のエネルギーを感じるのです。
では、左右からお狐さんに睨めつけられ、緊張しながら一礼の後に門を潜ります。
本殿の背後から噴き出る炎のような朱の回廊・千本鳥居を越えたあたりで俄然、山登りの雰囲気になりますね。
えっちらおっちら、日本昔ばなしの主人公にでもなったつもりで登っていきましょう。

えっちらおっちら余談↓
翻訳のミステリー小説。舞台はたしか英国。
物語も佳境、山すそに拡がる広大な墓地を犯人とともに歩く主人公。
ここでついに白状させるのか、それとも殺されてしまうのかっ。
はらはらしながら読み進めていると、
「○○は無言のまま、私の前をえっちらおっちらと登っていく」
…失礼?いまなんて?
読み進むにしたがい高まってきた緊迫感が“えっちらおっちら”で爆笑とともに雪崩を打って崩壊。
静かに本を閉じ、表紙の翻訳者名にアーホーと罵声を浴びせ、その先は読まず、2つに割いてゴミ箱へ捨てました。とさ。
↑余談おわり。
などとどうでもいいことをつらつら脳裡に浮かべている間に到着です。

四ツ辻からの眺め (photoACの画像を利用)

ほおお、見晴るかすサウス京都。ええわ。
巨椋池の幻影が陽炎のように見えますね。嘘。
その向こうの山々は西山連峰。
連峰の端に「ポンポン山」って名前の山があることを、地図上だけで知っています。
…ほんで、どないです、こういう時。
なんぼ絶景だとしても、そう長くは眺めてられへんのんと違う?
言うたらなんやけど、あては正味3分でも辛い。
そやけどせっかくやし、深呼吸して、肺気胸が再発するくらい深呼吸して、もちょっと佇んでみまひょか。

帰り支度

行きよりだいぶ透過率の増した目玉で下山します。
この時点で多分、8時前くらいでしょうか。
ホテルへ戻り、二度寝してみても良いかもしれません。
元気があれば楼門の手前、摂社の東丸あずまろ神社から南へ住宅街を下り、9:00に開門する石峰寺へお参りしてはいかがでしょう。
このお寺、わたし大好き。住みたい。

ほなぼちぼち帰り支度、しときまひょ。
なんしかなんも手早くでけん割に洋服などはきっちり畳まんと次の動作に移れぬ奇病のため、さまざまな局面で置いてけぼりを味わいつくした猛者ですよって、ひとり旅ならなおさら気ぃすむまできっちり畳みます。
(ほんで家帰ったらぜんぶ丸めて棚に置く、狂人)
今回の装いは、レモン色のシャーツに、淡いブルーのゆったりしたデニムのおズボン、革のデッキシューズ、ちょっとした羽織。
オノレに似合うか否かは措いといて、爽やかにまとめました。
空想なので。
鞄は、トートバッグに着替えなどを詰め、お財布とスマホとハンケチしか入らないショルダーバッグを肩から提げる。
といった、とことん身軽な設定となっています。
妄想なので!
ドラえもんの道具でほしいのは、スモールライト。

いやもうお帰りどっか、忘れ物あらしまへんか。
ほな、また。
おこしやしておくれやしておくれやす。

昼ごはん三択

チェックアウト11:00。
そろそろ時分時。
お昼、なにしまお。
①「そやねぇ、きんのええもんたんとよばれたよって、おうどんにしとこか」
ーと思ったあなたは、「大鶴」がよいでせう。

余談始まり↓
小っちゃいめの飲食店で気になるのは、トイレの位置。
心におおらか要素もほがらか要素も皆無ですみません。
そやけど、店入ってテーブルやらカウンターやらに続いてまっすぐ正面がトイレで、しかもドア一枚向こうにすぐ便器、なんてかんじだと震えが止まらなくなります。
その辺を考慮した配置になっていると、ほっと安堵、あーじぉぉおて食せるのです。
↑余談終わり

あて、けいらんもらいますわ。
けいらんうどん650円。
あんかけ万歳。
夏でもあんかけ。
あつあつのんふーしながら落ち着いて、おうどん一本ずつ食べよ。
ついは全部飲みます。
血糖値の上昇、物理的な満腹、肺活量の最大で吹いて啜って、ふらふらんなって店を出れば、額をなぜる風が気持ちいい。ああ幸せ。

②「和食つづきはかなん、なんやこうハイカラなもんほしわ」
と思ったあなたは、「スーリヤ宝塔寺カリー」が吉とでることでせう。

週に1回くらいの営業、完全予約制とのこと。
予約状況を店主のインスタグラムで確認しつつ、自分の予定と合ったら幸い。ラッキー。

③「やっぱり京都やし、都ぶりのうかがえるもんがええなぁ」
と思ったあなたは、「玉家」行っとくなはい。

大名弁当3,800円。
ちまちまっと華やかに盛り付けられたお弁当にはたいてい、箸でつまみ上げ目の高さで矯めつ眇めつ、これってなんやろ…。口に入れても、これってなんなんやろ…。嚥下の後も、いまのってなんやったんやろ…といった意味不明なんがお重の隅にじっと蹲っていたりするものですが、大丈夫です。ここはそういうのんがひとつもなくて、どんな小さなお菜もすべて氏素性のはっきりした、ひと手間もふた手間もかけられていることが分かる味わいに、ほうーと都ぶりを感じることでしょう。
嗚呼、京都っていいなぁ。

へ、知ってますぅ、ほんまの京都はお土居の中…いやいや「一局打てるとこ©みうらじゅん」…いやいや碁盤の真ん中の田の字の中の…いろいろな説があるて、うちかて知ってますぅ。
まっ、よそさんにとって、京都は京都。

お土産

最近は旅行、殊に京都に行くこと、行ってきたことを誰にも言わないので、誰かのためのお土産は不要。
え、なんでて、お土産を芯から喜んでくれる人ってあんまりいないと思う。
社交的な気持ちを捨てると見えてくる事実もありけり。
あと、指名買いっていうのんか、えっ京都行くならあの店のあれ買ってきてーって銭握らされたりすんのんかなんし。絶対いややし。
あとあと、京都どーだった?と訊かれんのんも邪魔くさいし。
こうして世間を狭くしていることは百も承知。
頑なななな…に自分のためだけのお土産を、帰りしな、本町通り北上しつつもとめまひょ。

①「いなりふたば」
おまんやさんが朝、もち米を蒸かしているときの盛大な蒸気ってわけもなく嬉しくなる光景。ああもう起きて働いている人がいるんだなぁと、あたらしい一日の始まりが嬉しいんかな。
なににしょーかなー、初夏なら水無月もあるかなぁ。
秋ならだんぜん栗餅でしょうなぁ、あ、秋もええなぁ。
でもここはやはり。
豆大福 ひとつ180円

②「小西いも」
大学芋、焼き芋、ふかし芋の他に、ジェラートも人気のよう。
大学芋と聞くと、バリっと揚げた大きいめの乱切りサツマイモを醤油色した飴でがちがちに固めて黒ゴマをじゃっとまぶしつけた…と、勢いのあるというか猛々しいものが想像され、顎関節症並みに口の開かないわたしはあまり好きと違うなぁと敬遠していました。
でもここは京都。おいもひとつとっても鄙とは違いますのんぇ。
うっすらとした揚げ色、外ふわ、中とろり、薄金色の飴はきっちり甘いながらくどくなくて、とろとろして、黒ゴマなどはなし。
嗚呼、なんたる都ぶり。
大学芋 大500円 小300円

③「大谷茶園」
一見ふつうの茶舗。
抹茶ソフトクリームなんかもあり。
ところがここでもとめた鍋炒り京番茶が美味しかったー。
冷めても、やや濃ぅいめにしても、えぐみが出ない。香ばしい。
いま飲んでるのんがなくなる前にほんまに行かんならん。
鍋炒り京番茶(270g) 安すぎて値段忘れ

④「丹嘉」
此度の京都行(妄想)の発端となった『京都土産』、そのまさに土産のページは、こんなかんじ。

著名物産見立鑑

伏見人形、真ん中の一番上にありますね。
かつては60以上の窯元が存在し、江戸時代後期に迎えたという最盛期の伏見街道(本町通り)は、どんなんだったかなぁ。
「西行も牛もおやまも何もかも土に化けたる伏見街道」一休宗純

ひとつ、またひとつと滅びゆく理由はなんとのー想像できる反面、現存する最後の窯元「丹嘉」がどうして残ったのか、不思議に思う。
企業努力(とは言わんな)だけではない、なんかしらの導きがあるのではないか。

こちらで十二支のお人形を毎年、一体ずつあつめてます。
いまは一番小っちゃいのん。
次の12年は、中型で揃えようかしらん。生きてれば。
大きさだけでなく、姿かたちもほんとうに様々で選ぶ楽しみがあって、毎年うれしく悩みます。
今年は袋引き兎にしてみた。来年の巳年はどんなんかな。
干支以外のお人形でほしいのは、白三蔵。金時もいい。お福も、三光狐も欲しい。
ぬらりと鎌首をもたげる、蒐集欲。

人形たちが生み出されていく(制作、ではない)様子と共に時折、迫力のある肉やら実のありそなパンやらもアップされる、八代目のインスタグラムを日々楽しみにしています。

本町通りから東を見遣ればおだやかにうち続く東山三十六峰。
南端の稲荷山から光明峰に移ったあたりでしょうか。
さあここまで歩いてしまったら、伏見稲荷に戻るよりも鳥羽街道まで行ってお京阪乗った方が楽ですね。
この手の駅のホームに佇み、快速やら急行やら特急やらプレミアムカーやらテレビカー(もうない)やらに抜かされまくっていると、シーナ&ザ・ロケッツの「OneNightStand」が脳に浮かみます。
こんなよーな切なく甘やかな気持ちになるよーな思い出はひとつも持ち合わせてはおらねども。

廻った(つもりの)地図

今回の空想絵空旅で廻った(つもりの)地図。

ほなまた。
ぼんぼやーじゅ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?