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死語の世界は凄いスピードで拡がっています!

先日、NTTレゾナントが運営するランキングサイト「gooランキング」で、「“死語”だと言われたらショックな言葉」という面白い調査がありました。その中で堂々1位に上がった言葉が「写メ」。携帯電話で撮った写真をメールで送信することで、今もオッサンたちは普通に使っていそうですが、マァ、イマドキの女子高生にしてみれば意味不明なのかもしれませんよね。

「だっちゅーの」とか「じぇじぇじぇ」のような流行語の類が、最早「死語」になっているのは、筆者を含むオッサンたちも理解していると思いますが、「死語だと言われたらショック」という観点は絶妙。事実、大学講師であり、そこそこベテランの構成作家でもある筆者は、こうした体験に何度となく直面しています。

エピソード➀ 講義中の出来事                       キャスティング案についての講義をしていた時のこと。ある役柄に合う男性俳優名を学生たちからランダムに挙げてもらっていました。        挙がる名前は・・杉野遥亮、岡田健史、菅田将暉、永瀬廉、赤楚衛二などといった面々。そこで筆者は思わず「ホント、イケメンばっかだなぁ。みんな、結構な面喰いですね」と言い放ちました。             すると、しばしの沈黙の後、ある女子学生から「先生、メンクイって何ですかぁ?」と声が上がったのです!「エ~ッ、面喰いって死語なの?」と聞き返したところ、「死語かどうかは分かりませんが、私たちは使わない言葉だったんで」。

エピソード② ある若手女性脚本家との会話                        先日、親交のある若手女性脚本家から「何かお薦めのドラマや映画、ないですか?」と尋ねられ、幾つかの古い作品を薦めていました。後日、その作品の感想をいただいた時のお話。                   「薦めていただいたドラマ、とても参考になりました。でも、作品の中で分からないセリフがありまして・・」                  「分からないセリフ? どんな?」                  「主人公が彼女と映画に行くっていうシーンで、彼女が『映画って何時からだっけ?』って聞くと、主人公が『びあ見たらいいじゃん』って言ったんです。ぴあって何ですか?」                          「エッ、ぴあ分かんないんだ。映画館なんかの詳しい情報を載せていた雑誌だけど・・。チケットぴあとか、まだあるよね。あのぴあだよ」       「チケットぴあと、ぴあは結びつかなかったです」             雑誌「ぴあ」の休刊は2011年7月。最早、コレも・・。

エピソード③ 続・ある若手女性脚本家との会話              さらに、同じ若手女性脚本家は「それと、また別の作品なんですけど・・、女性が『お腹、減った』って言うんです。そしたら男性が『イタ飯でも行くか?』っていうセリフがあったんですけど、イタ飯って何ですか?」             「イタ飯って、もう死語なの? コレは未だに私も使っている気がするけど・・。イタリア飯の略で、イタリア料理ってことだね」        「イヤイヤ、私たちの世代では使っていませんよ、イタ飯なんて」    

・・などという具合。全て実話です。                 この他にも、講義中に「ジェームス・ディーン」とか「マリリン・モンロー」なんて名前を出したら、講義後に学生たちから質問が来ました。       それで説明すると、「いつの時代の人ですか?」と、さらなる質問。   「確か、ジェームス・ディーンが亡くなったのは1955年だったかなぁ。マリリン・モンローは1962年とかに亡くなったと思う」と回答すると、「ア~、全然俺の生まれる前っス」。                  そこで筆者は「ちなみに、私も生まれる前だけどね」          さらに、ミュージシャンの「プリンス」の話をしたら、番組のADから・・「それって、チャールズ皇太子のことですか?」と聞かれたことも。    

死語の世界は、凄いスピードで拡がっているんだなぁ・・と痛感する毎日。一般常識だと思っていた言葉や固有名詞も、アッと言う間に死語化しているようです。皆さんの周りではいかがですか?

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