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熱量世界へ誘う1800秒。       ハイカロリー劇場オンライン演劇LIVE 第3弾「さよなら、流星都市。」感想


 こんにちは、こんばんは、おはようございます。
Youtube、Twitch、IRIAMのコメ欄に出没する、
プリンとお布団とラウドロックが好きな電池ことにっけるスイソです。
たまに小説書いてます。

さて、今回はタイトルの通り、ハイカロリー劇場 オンライン演劇LIVE第3弾「さよなら、流星都市。」の感想を、ここに感情クソデカで書いておきたいと思います。いやー、今回も本当に素晴らしかった。。。

前回の公演までは、公演が終わり次第に感想を書き始め、Twitterに長々とツリーを連ねていたのですが、今回からはちゃんと書きたいなという事でnoteに書いていきたいと思います。

あ、内容はにっけるスイソ(素人)個人の感想なのでそこんとこ悪しからず。(保険)

あと言わずもがな、全編ネタバレ注意でございます。(保険)

↓【オンライン演劇LIVE】さよなら、流星都市。


●「ハイカロリー劇場」とは?

 そもそも「ハイカロリー劇場」とはなんぞや?という方の為に、ハイカロリー劇場について軽く紹介を。

ハイカロリー劇場は、                 普段はバーチャル配信アプリ「IRIAM」で          ライブ配信をしているライバーとその視聴者による、本格「オンライン演劇チーム」です。

2022年5月25日に初公演「人形町ラプソディ」を公式Discord、YouTubeで上演。
以降、「演劇経験者」から、「ハイカロリー劇場が初めての演劇経験」という幅広い層のライバー、視聴者をキャストとして起用しつつ、それぞれの回にオリジナルのテーマ曲を作曲するほどの熱量。
今作に至ってはサントラまで自作とのことです!!

本来、お金払わないと見れないレベルの         ハイクオリティかつハイカロリーな演劇を        「全編完全無料」で公演しています。

そして今回の作品「さよなら、流星都市。」は、ハイカロリー劇場としての第三弾に当たります。
第一弾、第二弾に当たる「人形町ラプソディ」、「春の雪」も公式YouTubeチャンネルで絶賛アーカイブ配信中です。

そして、このハイカロリー劇場、           演劇に興味が無い人ほど、是非見てほしい。    

私もこのハイカロリー劇場によってこの世界に誘われ、今となってはネットで演劇台本を漁ったりする程度にはハマってます。

いや、本当に名前の通り「熱量」がすさまじいんです。
もちろん経験者主導の稽古によって培われた演技も素晴らしいんですが、キャストや関係者から伝わってくる熱量は間違いなく「本物」です。

これまで演劇に縁が無かったあなたにも、きっと伝わると思います。
個々の力、チームの力を信じて創り上げたモノの凄さ。

ハイカロリー劇場の歴史はまだまだ始まったばかり。この機会に是非、観賞してみてはいかがでしょうか。

そして今作、「さよなら、流星都市。」こそ、       演劇をまだよく知らない方に観てほしい。予告編だけでも観てってマジで。↓

↓演劇LIVE 「さよなら、流星都市。」予告

今作は初めて見る演劇として推せる。その理由は、後述の「●総括」で語りますので、是非ご覧ください。

↓【オンライン演劇LIVE】人形町ラプソディ 【第一弾】

↓【オンライン演劇LIVE】春の雪 【第二弾】

ハイカロリー劇場

↓YouTube

↓Twitter


さて、それではそろそろ本題に入っていきましょうか。

●ストーリー・演出

わかってる、わかってる。キャストさん方の演技を褒めないと。でもね、やっぱり今回のストーリーは凄かった。

 ハイカロリー劇場(以降、ハイカロ)の演じるストーリーには、これまでの二作品でも充分ぶっ飛ばされてきましたが、今回は更に凄かった。

やはり一番印象的なのは、物語が終盤へ進むにつれ人間関係と出来事が、次々に繋がって発展していくこと。

最後の方でうおーーーー!!!!ってなっちゃうヤツ。

朱里と落合の関係性とかは薄々感じ取れましたが、私は流星群までは読めなかった…私が鈍感なだけですかね…??

そして、今回主人公誰???????(良い意味で)

と思ってしまうくらいに個人個人のキャラが濃ゆかった。
今回の登場人物それぞれを主眼に置いて外伝作れそうな勢い。
他の作品にも言える事ですが、今作は特にそう思います。

後半の怒涛の勢いでハラハラ感出して、
最後、流星群始まったらちょっとしんみり語り出すのとかもズルいね。
ここに限らず、演出の素晴らしい点もいくつもあったと思います。

音響・美術のフィル・スタッカートさん、
企画・演出トラクルス・A・マッケレルさん、
音楽、サントラを手掛けたMindTradition.さん、他多数、裏方として関わったすべての関係者の皆様、本当に素晴らしかったです。

音楽・サントラについては後述あります。

5人声劇台本「さよなら、流星都市。」
https://slib.net/100895

↓フィル・スタッカート♩. さん(Twitter)

↓あじ【トラクルス・A・マッケレル】 さん(Twitter)


●《夏海 役》サードさん

ちょっと普通じゃない主人公。

 登場人物のほとんどが主人公になれると言っても過言ではない今回。
その中でいうと後半の行動や声質も含め最も主人公に近いかなと思います。

ですが前半は本当に、ええ…と思わせるようなキャラクターでした。
緊張感が無いというか、妙に明るく話しているのが逆にリアリティがあったなって思います。それを演じれるというのもすごい。

私が一押しなのは冒頭と終盤の語りパート。
良い。本当に良い。
日常感と非日常感が共存している感じというか…(?)
なんて言えばいいんだ…??(語彙力)
とにかくみんな語りを聴いてくれ!!!!!

お芝居も語りも本当に素晴らしかったです。

↓サード さん(Twitter)


●《落合 役》魔王ゼクィエルさん

貴方をハイカロで観たかったんだよ!!!!

 以前、IRIAMの配信枠で魔王さんのお芝居を見ることがありまして。
それを観た時から、ハイカロに出演されるのを楽しみにしていました。

そして今回のこのキャスト。合いすぎですって。
極道とはいうけど、不器用で優しい男ってのが、あまりにも魔王さんのお芝居そのものすぎました。お見事です。

夏海との絡みも良かった。
後半、その日たまたま出会っただけの二人なのに、まるでこれまで一緒に仕事をやってきた仲間でもあるかのような感じが出てたのが特に良かった。
別の世界線では、一緒に旅でもしてほしいですね。(?)

↓魔王ゼクィエル さん(Twitter)


●《朱里 役》暁スウリさん

ヒロイン。あまりにもヒロイン。でも最後は。

 あじさんとIRIAMデビュー日が同じという事で、実は私はその頃から存じ上げている方です。
正直、今回のキャストに名前があるのを観た時はおっ!?となりました。

暗くて陰鬱で、巷でよく「悲劇のヒロイン」と言われるやつで、過大表現すれば呪詛とも取れそうな語りのパート。
今作の不遇なヒロインを、一貫して貫いていました。

でも最後、本当に良かったですね。
最後のあのすがすがしい語りは、
落合の行動に報いるものだったと思います。

↓暁スウリ さん(Twitter)


●《朱里母 役》御使エンゼさん

貴女がいたからストーリーは面白い。次は是非主役級で。

 ストーリを構成する中で、どうしても台詞が少なかったり、憎まれたりするキャラクターというのは存在します。
ですが、台詞や出番が少なかったとしても、キャラクターとしていなければならない重要な存在。

それが今回の朱里母こと御使エンゼさん。
作品の雰囲気を一気に重くするのに一役買っていましたね。
下がることが無ければ上がることも無い。
お見事でした。

そして、次の機会では是非、主役級のキャストで観たいです。
その絶妙に母性感じるお芝居はまだまだ底を見せていないかと思います。
是非、宜しくお願い致します。

↓御使エンゼ さん(Twitter)


●《本郷 役》カクティスさん

熱量の中の熱量警察官。

 熱い。語ってるシーンですらなんか熱いというか。
叫びも素晴らしかったですし、ドスの効いた声というんでしょうか、なんなら落合よりもよっぽど極道っぽい声でした(笑)
私は好きです。

でもでも、ただ熱いだけではなく、落合の「そういう一面」を知る人物という役を見事に演じていました。
落合の、この作品の中では見せなかった過去の人間性を、聴衆に想像させる力を持っていました。

ここがヒョロヒョロした感じの警察官じゃ、そうはなりませんからね。

↓カクティス さん(Twitter)


●ハイカロ皆勤賞~~~~パチパチパチパチ(拍手)

 わっしーさんこと、鷲一之介さん。
今回はテレビ番組の司会役という事で、今作品の中では特段重要というポジションではありませんでしたが、現時点でハイカロ出演皆勤賞というのは、鷲さんの能力を示す大きな実績かと思います。
なんならキャストの補欠?のようなポジションだったと聞いております。
このような壮大な作品の為の補欠というものは、誰にでも出来るものではないと思います。

他のキャストさん、関係者さんにも勿論言える事ですが、今後もハイカロでの活躍、期待しております。

↓鷲一之介 さん(Twitter)


●音楽・サントラ

音楽の力は作品を別次元へと持っていく。

 今回も素晴らしい主題歌を手掛けられました、MindTradition.さん。
しかも2曲!!
キャッチーで一度聞けば絶対忘れない、歌いたくなるサビは今回も健在。
イントロの鍵盤がね、いいんすよぉ…(語彙力)

そしてそして、今回は作中のサントラも全て手掛けられたと。
まぁじで????

そしてサントラ集も販売されるという事で。
うんもうこれガチだ。ガチすぎです。すごいです。

今までのハイカロの選ぶサントラが良くなかったわけではないのですが、made for ハイカロという事で今回はもうマッチングがハンパじゃなかった。
世界観、雰囲気の味がめちゃくちゃ濃くなってました。

個人的に好きなのは本郷が語ってるシーンの曲です。
メロウな感じというんでしょうか。寝てるときに聴きたいかも。

第一弾からずっと、MindTradition.さんの楽曲には心を打たれっぱなしです。今回も素晴らしい楽曲とサントラ、ありがとうございました。

↓MindTradition.さん(Twitter)


●総括

30分、いや、1800秒。

 ―――さて、タイトル回収といきましょうか。
今回の作品の凄さが垣間見える点、それは公演時間だと私は思っています。

ハイカロの作品の第一弾、第二弾と比べても、公演時間がほぼ30分と、演劇作品としてはかなり短く仕上がっています。
私は未だそこまで詳しくはないので相場は分かりませんが、私は短いと思いました。

ですが、今回の作品を短いと感じたかと聞かれたら、それは否。
キャラクターの思いや心情の変化、観る者を圧倒する雰囲気と熱量。
それらが詰め込まれた30分―――1800秒は、確実に数字としての1800秒を超えていました。

観賞している側が、完全にその作品に入り込んでしまっている。
あえて例えるならば「熱量の世界」に。

別に長いのが悪いと言いたいわけではないです。
ただ、「短くて面白い」というのは、そう簡単に出来る事ではありません。

尺は台本の長さにもよるとは思うんですが、
それを長く感じさせる、自分たちの世界へ誘うというのは、キャストさんを始め多くの関係者の方々の努力、そしてハイカロのコンセプトとして掲げる圧倒的熱量が、一切の妥協なく作品の中に発揮された結果だと思います。

そしてこの「短くて面白い」作品は、多くの人々にとっての演劇の世界への入り口になり得ると考えます。

「おススメの演劇あるんだよ!2時間の!」と、
「おススメの演劇あるんだよ!30分の!」では、
演劇が好きだよっていう人にも同様ですが、
特にまだ演劇をよく知らない人からの受け取り方が全く異なります。
これは本当に大きいと思います。
ここ、推していきましょう。

そして、冒頭のハイカロ紹介でも書きましたが、改めて、個々の力、チームの力、そして圧倒的な熱量の上に創り上げられるモノは、何かのものさしなどでは測ることのできないモノであると実感しました。
ひとつひとつの台詞、音楽、SEに至るまでの全てから、それは伝わってきました。そしてその目撃者になれたこと、本当に嬉しく思います。

最後になりますが、今作のキャスト、関係者の皆様、お疲れ様でございました。本当に本当に、素晴らしかったです。

たった一度きりの人生で、こんな素晴らしい人たちと演劇の世界に出会えたことが本当に嬉しいです。
これからもずっと、ハイカロの続く限り応援していこうと思います。

本当にありがとうございました!!!


※本記事のヘッダー画像は許可を頂いて掲載しております。

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