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【パリ五輪】柔道の課題

オリンピックにおける日本の先頭打者的な競技である柔道が
全日程を終了しました。結果は金3、銀2、銅3の合計8個。
金は前回9個からの大幅減少で、合計も12個から8個へと2大会
続けてた2桁も割ってしまいました。

不可解な判定や団体最後ズルい代表戦などの不運もありましたが、
実力が不足してたということは否めないと思いました。

男女別・階級別のオリンピックの代表と成績です。
男子は同じ人が連覇する傾向が強いですね。前回の東京では、
連続で代表になった選手のリベンジに、初登場の阿部とウルフが見事に
金メダルを獲ったことで金5個という素晴らしい成果となっています。

次回ロス五輪では、年齢的に出場が難しい橋本とウルフを除くと、5人が連続参加が可能と思われます。阿部・永瀬・村尾は実力的に金メダル候補で、
うまくいけば金3個は確定ですね。永山は実力的に銀以上、斉藤は成長込みで銀以上を期待できそうに感じます。

ただ今回の団体でも思い知ったのは、過去強かった重量級がだいぶ弱くなっていることですね。次回リネールはいないにしても、斉藤はかなり実力的に
力不足の感があります。100kg・100kg超の2つのうち1つに世界選手権を
連覇できるほどの人材を育成することが急務に思えます。

続いて女子です。アテネと東京が6階級でメダルと素晴らしい成績ですね。
ただ今回は角田の金と舟久保の銅1個と2000年以降最低の成績となっています。阿部詩の初戦敗退と素根の膝のケガもあり、実力者が力を出し切れなかった不運は残念でした。

女子は今回の成績不振もありますが、実は次回のロス五輪への世代交代が
5階級で必要になると思われ、過去一と言っていいほど多く、非常に厳しい大会になることが予想されます。

今回出ていた阿部詩と素根の二人は年齢的にも若く、ケガさえなければ
連続での代表は堅いと思われます。今回金メダルの角田はロスのときには、
36歳の年になる上に、厳しい減量をしての48kg級なので、基本的には今回までと考えるのが妥当でしょう。それ以外の4人も30代となることから、
体力的にも厳しいでしょうし、新たな選手が出てこざる得ないのが実態かと
思われます。

こうなると次回女子が壊滅する可能性もあり、16歳から23歳ぐらいまでの
年齢ゾーンから新たな実力者が出てくる必要があります。こちらは期待して
待ちたいと思います。

さて最後にメダル獲得数の推移とロスでの期待値について見たいと思います。

東京が突出していますが、アテネもかなりの好成績なので、自国開催以外でもこれぐらいの成績は出したいとこです。日本が金メダル20個近く獲ろうと
思うと、柔道で5個以上は欲しくなります。
男子は引き続き阿部・永瀬・村尾が強力なこともあり、金3個とします。
女子は阿部・素根が盤石に獲れたとしての2個なので控えめです。
これに団体で初金メダルを加えて6個以上を目指せるのではと思います。
金は控えめですが、初参加への期待も込めて、合計は過去最高の13個という
レベルを狙って欲しいと考えます。

日本のお家芸ではありますが、近年ブラジル、イスラエル、旧ソの国々の
台頭もあり、実力が拮抗してきています。ただ過去の金メダルリストのように、伝統的な1本を取る柔道を目指して、力で他国を圧倒して欲しいです。

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