サラブレッド馬の競走成績と競走前の血液検査との相関関係①

はじめに、
2018年にソウル大学でとても面白い研究論文が発表されています。そうした情報を共有します。
トレーニングの疲労度の指標ともなるし、能力の一部も測れると考えています。
私自身トレーニングを行なっていく中で、自馬の血液検査を定期的に行っており、疲労度をモニタリングしています。
客観的にモニタリングを行うことで、オーバーワークを避ける事ができ、またトレーニングにおける「超回復効果」も期待できると考えています。
まず、この情報における他の論文の紹介を。

1. まずオーストラリアの研究において。
赤血球は、競走馬の運動時に酸素を運搬する際に重要なタンパク質です。
したがって、このパラメーターの良し悪しを訓練状態、運動能力の相関関係を評価する研究が行われました。
結果、競走馬13頭の年齢、調教程度、競走成績の水準によって、ヘマトクリット(PCV)が増加することがわかった。
また、赤血球数(RBC)の数が少ないサラブレッドの競走馬は、オーストラリアの正常な赤血球数を持つ馬(22頭)よりも、競走に勝てなかったと報告された。

赤血球数は馬の健康状態に大きく影響される。興奮状態では脾臓より赤血球が動員され、多くなる。
また、運動からの時間、輸送、栄養状態にも影響される。

また、馬のヘモグロビン濃度に関する研究では、ヘモグロビン濃度の増加は、耐久時間と速度を著しく高め、血中乳酸値濃度を低下させることを発見した。

しかしながら、人の持久力運動を行う選手は、一般の選手と比較して赤血球数、ヘマトクリット、ヘモグロビンのレベルは他のグループに比べて低下している。

次回は、疲労について血液生化学の視点から評価していきたい。
つづく。。

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