形から入って何が悪い。
小学生の頃から「自分の好きなこと」以外には一切関心がなくて、年相応な少女漫画・アニメ・かわいいものを知らずに育った。
それが良い悪いの話ではない。
とにかく自分を着飾ることに関心を持てなかった。
それはもともと自分が「かわいいタイプ」つまり「容姿で得をしているタイプ」ではないから、見た目を無視していたのかもしれない。
かわいい洋服があれば着るけど、まぁ着れればいいや。
それくらいのスタンスだった。
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大学生になって、メイクをするようになる。
まぁ興味はないし面倒だけどマナー的に。
制服はなくなり私服で行動するようになる。
友達とカフェへ行って、課題をして、友達と過ごす時間が長くなる。
そんな時に「私、みんなより可愛くない」と痛感してしまった。
ちょっとだけ着飾ることに足を踏み入れたが故に、気になってしまい、比較してしまい、後悔するようになった。可愛くない自分を呪いたくなった。
次第に可愛い子って努力しているから可愛いんだと気づいたのは2年生の頃。
今まで努力を放棄していた自分が嫌になった。でも、それ以上に、このままじゃダメだ。ちょっとでも可愛くなりたい。と切実に思った。
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可愛くなるための特効薬なんてものはない。
だから何をすればいいか全くわからなくて。
何をやっても違うような時期尚早のような感覚に陥ってしまい、かつ自分の手抜きを体感したからこそ他人に相談もできなかった。
わからなくて、わからなすぎて、
とにかく可愛い子の真似をするようになった。
コスメのYouTubeを見るようになった
キラキラのアイシャドウをつけてみた
かわいい洋服を買ってみた
イヤリングをつけた
インスタを見るようになった
ヘアアレンジしてみた
ひたすらに形から入っていたと思う。
それの良さなんて知らなくて、ただの真似っ子だった。
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ここ最近、友人から「女子力が高い」って言ってもらえる機会がちょっとある。
実際、女子力も丁寧さも欠如しているけれど、そう見えているのは形から入って必死にしがみついた結果かなと思う。
形から入って何が悪い。
順番なんて関係なくて前に進むことが最優先だと思う。
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