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セルフサイエンスラボ(Self Science Lab)

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「Self Science Program(セルフサイエンスプログラム)」は、「EQこころの知能指数」ダニエル・ゴールマン(1994年)著にも登場したヌエバスクールで実践… もっと読む
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日本のSELは次のステージへ

2019年の春、まだ日本では、SELという言葉がほとんど知られていない頃、SEL(Social Emotional Learning:社会性と情動スキルの学習)を学んだり実践していた有志によって、一般社団法人 日本SEL推進協会を設立しました。 コロナ禍でもローカルな活動を通じてSEL実績を積み重ねた それから、日本にSELを広めようと活動を展開していましたが、ご存知のとおりコロナ禍によって協会としての活動は、オンラインを活用して細々とはありましたが、大幅に縮小することに

「発達特性」はじめます

「発達特性」という言葉を使い続けることをはじめます。 その代わりに「発達障害」という言葉を捨てます。 発達を平均で計る危うさ 子どもは、個々に発達の仕方や発達にかかる時間も違うのが当たり前であるのに、なぜ、遅れているとか進んでいるとか言われるのか?あくまで統計的にみて平均からの違いだけを言われているに過ぎません。「平均」というのは、異なる特性の母集団を平均したに過ぎないので、母集団には幅があり、その中間を求めたに過ぎません。平均値以上が正解であるかのように扱うこと自体に危

日本にSELを広めたい、だからこの夏に

「日本にSELを広めたい!」 不登校、いじめ、暴力、こころ無い誹謗中傷、先生のメンタル不調や離職、教育における課題は様々です。こうした課題をなくし、全ての人が安心できる教育のあり方を実現したい。 そんな思いから、2018年に日本SEL推進協会を立上げました。 そんな矢先、コロナウイルスのパンデミックによって、思うように活動が出来ない状況が続いてきました。 そして、この夏、いよいよ満を持して日本初の教育者向けSELキャンプを開催します。 ここ数年、日本でもSELという言葉は

SELの導入や推進で大切なこと

 私が情動知能(EQ)を本格的に学びはじめたのは2010年頃です。その後、2013年にシックスセカンズの門を叩き、SELに対する深く広い学びがスタートしました。  シックスセカンズ(Six Seconds)は、1994年(日本では1995年)に発刊された『EQ こころの知能指数』(ダニエル・ゴールマン著)の本の第15章「情動教育のかたち」で紹介されたSELの先駆的な学校であるヌエバスクールの創設者たちが、ヌエバスクールで培ったSELの知見を世界中に広める団体として設立した米国

SEL × SDGs 子どもたちの未来 〜山形県鶴岡市温海地区の実践〜

SELをベースにした「生きる力を育む教育」プロジェクトが山形県鶴岡市の温海(あつみ)地区で推進されています。今回は、SELの実践事例としてこちらのプロジェクトをご紹介します。 プロジェクト「生きる力を育む教育」のはじまり この「生きる力を育む教育」は2019年コロナウィルスによるパンデミックの直前に開始しています。例外なくコロナ禍の影響を受け2020年は予定の変更を余儀なくされ当初計画通りに進めることが難しい期間を経ました。 このプロジェクトは、鶴岡市移住アンバサダーでも

諦めない!立ち止まらない!

2010年ころ、EQとの出会いと苦悩のはじまり 10年少し前、私がEQを専門的に学び始めた頃「これからの時代にEQは欠かせない力になる」と確信めいたものを感じました。 しかし、職場に戻りEQを研修などの人材開発プログラムに取り入れることを提案すると人材開発部門であるにも関わらず周囲の人は、ほとんど関心がなく冷たい視線を感じたことを今でも鮮明に覚えています。 当時はロジカルシンキングなど論理的に思考する能力を身につけることが人材開発の中心だったこともあり、「感情の力」を熱

「信頼」と「信用」似ていてだいぶ違う

「信頼」と「信用」は似ていてだいぶ違いがあるようです 今回は、私たちTHdesignのミッションでもある「信頼(Trust)」について考察してみました。 信用とは 例えば、ビジネスの取引においてB to Bの場合、「信用取引」というのがあります。これは、先に契約を交わし商品やサービスなどを提供し、後からその対価として現金を受け取るものです(通常お店で買い物をするときは、商品と現金の受け渡しが同時に発生する)。 この「信用取引」では、信じているがどこか用心しているから取引先

なぜ多様性のある組織が機能しないのか?

最近、「多様性」「ダイバシティ」といった言葉をよく聞きます。多様性の高いメンバーでチームが構成されていると、これまでとは違うスピードで革新的なアイディアが生まれ、クリエティブだったり、イノベーションといった良い結果が得られるということを期待している経営者や各分野のリーダーがいます。 しかし、実際に多様なメンバーで構成されたプロジェクトが進む過程で、「それぞれのパフォーマンスが発揮されない、期待していた結果が得られない」といった現実に直面します。 なぜ、このようなことが起き

「愛してる」を知りたい全ての人に

こちらの SelfScience Lab では、出来るだけ誰でも分かるように、日本の方々に伝わるように、EQやSELはもちろん感情のことや感情の学び方について広くお伝えしていきたいと考えています。 そこで、今回は日本が世界に誇る近代文化の一つ、アニメーションの作品をご紹介します。 みなさんは 京都アニメーション(京アニ)が制作した 「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」 というアニメーション作品をご存知でしょうか?(以下はネタバレ注意です) ある戦争の時代、孤児となった少

SELどうやって学ぶ? 書籍のご紹介

この書籍名や表紙のイメージからは非常にライトな感じですが、実は内容は凄く深いんです。 ハーバード大学 ハワード・ガードナー博士が提唱したMultipul Intelligence:多重知能理論について書かれています。多重知能理論は、人は単にIQのみで知能の高低を判断されるのではなく、8つの知能を備えているということを提唱しています。 8つの知能とは、IQで測定される  論理数学的知能  言語的知能  博物学的知能 に加え  音楽的知能  空間的知能  身体運動的知能  対

EQ? SEL? Self Science? って何が違うの?

実は、私たちSixSecondsのネットワークでは、特に区別をしたり拘りを持って使い分けるといったことはありません。 類似する言葉を思いつくままに挙げてみると ・EQ ・EI ・Emotional Intelligence ・SEL ・Social (&) Emotional Learning ・EQ教育 ・情動知能、情動知性 ・感情知能、感情知性 ・社会性と情動スキル(or情動知能)の教育 ・SSP ・Self Science Program ・Self Science

SELを学ぶ方法とは? 日本にも専門講座があります

最近、この日本でも非認知教育やSEL(社会性と情動スキルの教育)に注文が集まる中、SELを学ぶ専門講座が上陸しスタートしていますので、日本に上陸しているSELの専門講座についてご紹介したいと思います。 SELや非認知教育に興味をお持ちの方なら一度は耳にしかことがあるSELの世界的な先進校として名高い「シナプススクール」や「ヌエバスクール」、その2校が取り組むSEL実践者に通じる国際認定講座が日本でも実施されています。 「ヌエバスクール」が1994年に出版された「EQこころ

「楽しい」「ワクワク」でアンチエイジング

今回は別の場所で話に出た 「楽しい、ワクワクなオーラを身体全体から発している人って若くないですか?」 ということについて感情と脳のアンチエイジングについて考えてみたいと思います。 「楽しい、ワクワク」が鍵楽しい、ワクワクといった感情を感じているときに「ドーパミン」と言われる脳内神経伝達物質が多く分泌されます。このドーパミンは海馬の働きと関係が深く記憶に影響を及ぼします。 小さな子どもは目をキラキラ輝かせ、いつもワクワクしながら好奇心旺盛で見るもの聞くものを驚くほど記憶して

それもこれも セルフサイエンス かも知れない?

セルフサイエンス(Self Science)は、身近ないろんなところに学びが存在しています。 コロナウィルス感染拡大の影響から緊急事態宣言が3/7まで延長されることになりました。外出自粛が続くなかピッタリな題材をお伝えします。 今回は、MOE 2020年9月号[ヨシタケシンスケ ことばの魔法 | 別冊ふろく ヨシタケシンスケ「STAY HOME 心の中でできること」]の内容が付録にしておくには勿体ないくらいセルフサイエンスを表していたので、ご紹介します。 ぜひ、雑誌をご購